第6話
アキラと屋上で話してからも、壊れそうといっても俺たちの関係は続いた。
気まずさがあろうと、お互いにすがりあわなければいられないほどに、俺たちは依存し合っていたのだから。
「じゃ、彼女待ってるから、また明日な」
明るく言うアキラに俺たちも明るく別れを告げる。
「俺らも帰るか」
「まだやだ。アキラたちと鉢合わせちゃうじゃん」
「そうだな」
アヤカがアキラを好きじゃないとしたら、一体だれを好きなんだ?
俺に心当たりがない相手でアキラが知っているとは考えにくい。
やっぱりアキラの思い込みなんじゃ。
「そろそろいいんじゃない?」
アヤカが時計を見て鞄を持った。
「……」
「さっきから黙って何考えてんのよ」
「う~ん」
俺は曖昧に返事をかえしつつも頭の中ではずっと同じことを考えていた。
やっぱり、アヤカが好きなのってアキラだろ。
じゃないとつじつまあわねぇもん。
げんにアヤカはアキラを彼女に取られてこんなに悲しんでるわけで。
「ちょっとー。一言もじゃべらないで家まで行くつもり?」
「あ、わりぃわりぃ。考え事だよ」
「…アキラのこと?」
「まぁな」正しく言うとお前のことだけど。
「わたしも、たくさん悩んだけど、アキラに好きな人が出来て、付き合うのは別にわるいことじゃないって思えてきたの。私たちの関係だって永遠に続くわけじゃないし。
アキラが幸せなら、それでいいかなって」
アヤカとアキラは見た者同士だな。相思相愛なのに告白もしないでお互いの幸せのためっていってお互いに身を引きあうなんて。