第4話
「今日から俺、彼女と弁当食べることになったから」
アキラはそういうと俺達の返答も聞かずに教室から出て行っていまった。
俺はアヤカなら追いかけると思った。
でもアヤカは拳を握ったまま動かなかった。
強がらせたのは、昨日の俺の言葉のせいだろうか。
昼休みが終わるころ、戻ってきたアキラから、いままで通りに接してくれっていう雰囲気を俺は察知した。たぶんアヤカも。だからいままで通りに接した。
2人がそう望んでいたから。
帰りも、アキラは同じように彼女を選んだ。
アヤカは元気がない。
「やっぱり変わっちゃったね」
アヤカがぽつりとつぶやいた。
「…すぐになれるさ」
俺は気休めしか言えない。つくづくダメな男だ。
「なれても、前よりかつまらないもん」
アヤカに悪気はなかっただろうけど、俺はかなり傷ついた。
その日から、俺たちはお互いを傷つけないように生活をしていた。
それに最初に耐えられなくなったのはもちろんアヤカだった。
俺はアキラに頼まれたとおり、アヤカを守るつもりだったけど、全然力になれなかった。
アヤカはいつもアキラのことを見ていたから。
やっぱり動くとしたら俺なんだよなぁ。
アヤカにそんなことさせたくないし、アキラが話してくれるとは思わない。
けど俺はこういうの苦手なんだよ。
「アキラ。今日は俺に付き合えよ」
アキラは何も言わずに頷いた。
2人で屋上に行く。アヤカが帰ったのは確認済みだ。
あぁ~。どんな思いでひとりで帰ってんだろ。
明日怒られるかな。
屋上についてから、しばらく2人でグラウンドを見てた。
野球部が部活をしている。俺らはどこの部にも所属してないんだよな。
3人でいるのがあまりに楽しかったから。
「なぁ、お前アヤカが好きなんじゃないのかよ」
自然とそう聞けていた。
「…サクは。なんでもお見通しなんだな」
アキラはあっさりと認めた。