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【書籍発売中!】ライブラリアン〜本が読めるだけのスキルは無能ですか!?  作者: 南の月
第一章 底辺スキルの貴族令嬢

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お母様とのデート

その後お母様は2つのプリンを出して、新規商品登録を頼む。

「ほぉ。これは見たことがないですな。

食品ですかな?

今担当者を呼びましょう。

君、ジャックを呼んできてくれ。」


部屋に一人待機していた人にジャックという人を呼びに行かせる。

すぐに茶髪にメガネをかけた男性が入ってきた。

プリンの鑑定を頼むと、まずじっと観察し…観察しただけだった!


「卵と牛乳、砂糖ですね。

こちらの黄色いのもカラバッサ、卵、牛乳、砂糖。

禁止されている食品などは使われていません。

腐りやすいので日持ちはしませんが、その点周知していただければ、問題ありません。

念の為一口いただいても?」


「えぇ。どうぞ」


「うわ。絶品。美味しい。どうしよう。

これはいつ、どこで売るのですか?

参考までにお伺いしてよろしいでしょうか。」


「食べたいだけだろ。ジャック食べたならもう下がっていいぞ。」


ちなみに王都で売るつもりだと言ったら、「そりゃそうか。絶対売れますよ…」と意気消沈して帰っていった。

それにしても…今のはきっと鑑定スキル。

すごい!見ただけで中の組成がわかるのか。

それとなく「見ただけで材料がわかるなんてすごいですね」と聞いてみたら、「僕は食品だけですけどね」だそうだ。

ちなみに薬草を見分けられる人、宝石を一目見ただけでわかる人や剣などの武器の良し悪しがわかる人もいるらしい。

すごい。


一通りビジネスプランを話して、商業ギルドからも問題ないとお墨付きをもらったので、今日の予定はここまで。


家に帰るのかと思いきや「ちょっとお出かけしましょ!」とお母様。

まず行ったのは洋服屋。


「ついでに先日プレゼントした空間魔法付きポシェットに入れておく予備の洋服を買いに行こうかと思ったのよ。

それにほら…こうやってテルミスと2人でデートする機会なんてなかなかないじゃない?」


その店では下着を3セット、街中を歩けるカジュアルなワンピースを5枚、そしてダークグリーンのローブとサファイアブルーのローブをお買い上げ。

ワンピースは2、3枚でいいと思ったのだけど、お母様が「これも似合うわ!これも可愛い!捨てがたい!」と悩みまくり、5枚になった。

まぁ、普通のバッグなら持ち物は最低限にしないと運べなくなってしまうけれどこのポシェットなら馬車1台分持ち歩けるんだし、無理に3枚にしなくてもいいじゃないということになったのだ。

ローブは私が選んだ。

人目につきたくない時とおしゃれしたい気分の時用だ。

ふふふ。


靴屋も行こうとしていたけれど、今自分のワイズに合ったダンスシューズを仕立てていることを話すと「その話もっと詳しく」とお母様。


そして今はガタゴトと領都で有名なティーハウスに向かっているところ。

そういえば、孤児院以外で館の外に出たことなかったなぁ。

都会…というほどではないけれど、中心部はおしゃれなレストランや出店で賑わっていた。

中央広場の真ん中にオベリスクが聳え立ち、そこから東西南北に道が伸びている。

北には、領主の屋敷…つまり我が家があり、その周りには役所や商業ギルド、ドレイト領騎士団本部、病院や教会が集まっている。

東はレストランや商店が並ぶ。

オベリスクに近いほど高級な店だ。

さっき服を買った店も東にちょっと行ったところ。

西は職人街で、工房が立ち並ぶ。

ルカの実家の靴屋も西側だ。

南は冒険者ギルドをはじめ、酒場、宿屋、武器屋など冒険者御用達の店がずらりなんだそう。


ティーハウスも東側にあった。

入ると奥には一枚板のカウンターがあり、その奥で紅茶を淹れてくれている。

手前には丸テーブルがいくつかあり、いろんな色の布張りの椅子が並んでいた。

店の中には至る所に植物が飾られ癒される。


なに!この可愛い空間は!

もっと早くに来たかった!!!


私たちは2階の個室に通された。

個室の中も大小様々な植物が飾られている。

テーブルはやや大きく、白地にベージュのセンターラインの入ったテーブルクロスがかけられている。

頼んだ紅茶とケーキ(もちろんパウンドケーキだ)も絶品だった。


「ふふふ。ここのケーキはバターたっぷりで、ナッツも入って美味しいのよ。

あなたのプリンを食べるまでは、私の1番のお気に入りだったの」


「本当だ。美味しい!」


「そうでしょう?

あなたも一度連れてきたかったの。

それで、ダンスシューズをオーダーってどういうこと?

あなたのサイズのはオズモンドが用意してたはずだけど。」


そこで私はお母様にダンスシューズ買うことを報告してなかったことに気がついた。

あ、用意してくれた靴があるのに…一言の相談もなく靴を買うなんて悪かったな。


「勝手にオーダーしてしまってすみません。」


「ち、ちがうのよ!怒ってないの。

テルミスは全然買い物しないから、予算も余ってるだろうし、靴くらい買っていいの!

買いすぎで困るくらいならオズモンドがお金出してないから!

ただ貴女がワイズ?に合わせてオーダーしてるって言ったでしょう?

どういう感じでオーダーしたか聞きたいなと思っただけ。

そもそもワイズって何かしら?」


「ワイズですか?

ワイズというのは足の親指の付け根あたりから小指の付け根までの一番足の幅が広い部分のサイズになります。」


「そんなところ測って何か違うのかしら?」


「お母様…ぜんっぜん違いますわ!

むしろここが一番大事です!

足の指先が締め付けられて痛いのも!踵がパカパカ抜けてしまうのも!全部このワイズがあってないからなのです!!

ここがピッタリなら、ここで足をきっちりホールドするので足は前に滑りません。

滑らなければ、つま先が圧迫されることはありませんし、不自然に踵にスペースができることもありません。

もちろん足の形は人それぞれ千差万別だからワイズだけ合わせてもどこか痛い人もいるでしょう。

それでもまず基本はワイズです。

それでかなり軽減するはずです。

せっかくのお出かけでドレスアップして、帰り道一歩も歩けないくらい痛みが出ることも、足に疲労が溜まることも、座っている時に少し靴から足を出して、足を開放しないと足が圧死するのではないかと思うこともないのです!

ワイズは重要ですよお母様!」


「そ、そうね。ずいぶん気合いが入っているのね」


はっ!なぜこんなに熱くなってしまったのでしょう?

もしかして前世は靴で苦労した…とか…?

まさかね。



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