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ティータイムに刺繍

お勉強の後はティータイム。

今日はお母様も一緒にさっき落ちた池の近くの東屋でいただきます。


東屋のテーブルには、白地に花や小鳥が刺繍されているテーブルクロスがかかっている。

前世を思い出すまではなんとも思わなかったけれど、今見るとすごいわこの刺繍。

刺繍の良し悪しはわからないけれど、美しい。


テーブル中央にはさっき可愛いなと思っていたラナンキュラスが生けてある。

周りには紅茶のセットとクッキーも。


お母様と他愛無い話をしながら、紅茶をいただく。

紅茶はオレンジやレモンの香り立つアールグレイのアイスティー。

今日みたいなポカポカの日には冷たくて気持ちいい。

クッキーもザクザクの食感が楽しくて、とっても美味しかった。


もちろんピンク、オレンジ、黄色の暖色系の花が咲き乱れる庭の景色もいい。

こんなところでお茶できるなんて、前世を思い出すまでなんとも思っていなかったけれど、贅沢な気分だわ。


「ところで気に入った?そのクロス。」


「とても綺麗で素敵です。」


「ありがとう。

実はそれ私が作ったのよ。

きっとあなたも作れるようになれるわ。

私の自慢の娘ですもの。ふふふ。

そろそろあなたも刺繍の練習やってみない?

刺繍は淑女の…いえ、女の嗜みなのよ。」


お母様が…つくった?

こんなに綺麗な刺繍を。

知らなかったわ。

こんな素敵なものを作れるようになるかしら…

作ってみたいな。


お母様に指導をお願いして、今日のお茶はお開きとなった。

お母様も領地を見回ったりとお父様のお仕事の補佐をしているから忙しいので、時間をとって指導してくれるのは週に1回だ。

今日のようにお茶を飲みつつ、お話ししつつ、刺繍をする予定。


ティータイムの後の自由時間では、ベッドに寝そべってゴロゴロしながら本を読む。

読んでいるのは、『やさしい神話』だ。


時間を決めて勉強し、時間を決めてゴロゴロする。

1日中ダラダラ本を読んでいた時より、中身をしっかり覚えてるし、理解してるし…

何よりなんだか充実感に満ち溢れている。


できた。

今日は怠け者じゃなかった。

けど、大変なのはこれから。


やり始めるのは勇気がいる。

だから1歩踏み出せたことはすごいこと。

それを続けるのは、継続するぞ!という気合とそれを実行させる工夫がいる。

1歩踏み始めるより続ける方がずっとずっと難しいのだ。


その後ディナーを食べて、本日3度目の湯浴みをしたらベッドに直行。

夜更かしはやめられないかと心配してたんだけど、日中たくさん動いたおかげでくったくた。

ベッドに入ってものの5分で就寝。


こうして計画1日目が終わった。

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