不思議な出会い
泣き止んだ私は、ルナちゃんと一緒にリビングのソファに腰掛けた。
ちなみに、由奈さんは私のお母さんがレストランで働いていた時の先輩だそうだ。私がお母さんの名前を告げると、びっくりした顔で教えてくれた。あのオムライスのレシピを知っているのも、同じレストランで働いていたかららしい。
「何飲む?オレンジジュース?コーヒー?紅茶?」
ルナちゃんが聞いてくれたので、私は紅茶をもらった。温かくてほっとする味だ。
「ちょっと雑談でもする?」
「あ、うん。」
ルナちゃんとは結構話しやすいな。
「ねぇ、すみれちゃんはさ、何か好きな動物いる?」
聞かれたので答えることにした。
「猫が好きかなぁ。」
「へぇ、そうなんだ!可愛いもんね!」
ルナちゃんの笑顔も可愛い。
「うちでも猫飼ってるんだよ!ジェネっていうの。多分その辺にいるんじゃないかなぁ。」
ルナちゃんがいうと、それを聞いていたかのようなタイミングで一匹の猫が現れた。ルナちゃんはヒョイとその子を抱き上げると優しく撫でた。
「この子がジェネだよ。」
にゃあ、とジェネが泣いた。
「ジェネ、よろしくね。」
「うん、よろしく。」
……え、今、よろしくって返されたよね?ルナちゃんの声じゃなかった。
「どうしたの?」
ルナちゃんが首をかしげた。
「な、なんでもないよ。」
空耳だったのだろうか。そう考えていると。
「ちょっと、無視しないでよ。なんでもないことないでしょう?」
また、誰かが。でも、この付近にいるのは由奈ちゃんだけ。
「え…なに?」
ルナちゃんも異変に気づいたようだ。
「わ、私じゃないよ。」
先に言っておく。
「だ、誰…?」
「私だよ!!!」
誰かが叫んだ。声のする方向から考えると。
「ジェ、ネ?」
「やっと気づいたの!?もう、遅いよ!」
「ご、ごめん。」
ルナちゃんが謝る。え、普通に喋っちゃってるけど、猫だよ?猫。
「ただの猫じゃないよ!」
え、心読んだ?
「ただの猫じゃないからね!私!人間だから!」
「どう言うこと?」
ルナちゃんも困っている。
「だから、私は人間!」
「いや、ありえないでしょ。」
どう見ても猫にしか見えない。
「いや、喋る猫こそありえないでしょ。」
ジェネの言葉に私はあっさり納得してしまった。
「初めまして!私は、芹那!ルナとは久しぶりだね。」
ジェネ、変わって芹那さんが自己紹介をした。ルナちゃんとはひさしぶり、それは一体どう言うことなのだろうか。隣を見て私は息を呑んだ。
「芹那お姉ちゃん?本当に?」
ルナちゃんは真っ青だった。話が全くわからない私はぼうっと立ちすくんだ。
「どう言うこと?」
すると、芹那さんが答えてくれた。
「全部教えてあげる。そのつもりで正体を表したのよ。」
「お、お願いします。」
「おっけー。まず初めに1つ言っておくね。
ーーー芹那という人間すでに、この世をさっている。




