野イチゴ
顔を撫でる風が気持ちがいい、りのなの手を握り歩いていた。
暴走傾向のあるコンビだからな、見張っていないと何しでかすやら遠くから様子見ておこう
気絶しても安心だよと、静かで涼しい木々の並ぶこの場所で二人はよく訓練している、
毎朝、風邪ひかないように毛布を掛けなおしてあげる心配性でもあった
辺りを見渡すが、見当たらない・・・トラブル発生してないといいんだけど、はぁ
りのなもいないよ、探すのに夢中で手が離れたことに気が付かなかった
甘い香りが、しゃがんでいたのか、野イチゴ食べていた
「お腹壊すから、洗ってから、食べよ」
「とっても、美味しいよ。みなつも食べてみて」
摘んでいって帰ろうと言いたかったんだが、話聞いてないよ
小さな野イチゴ・・・大きく育ったほうが私は、好きかな
美味しそうに食べるので一口食べてみた
・・・噛むと、甘さが広がり香りもたまらないパンケーキ合うよ
夢中になって食べるのわかるわ
苺のついためいなの口元を凝視して、唇をみなつの指がなでまわす
くすぐったい「みなつどうしたの?」
「我慢できないの」
「駄目だよこんなところで」
「大丈夫だからね、準備は出来てる」
「えー、恥ずかしいよ」
「平気だから、始めたら気にならなくなるからいいでしょう?」
「誰かに、見られちゃうよ」
「見られても、私は、かまわないわ 恥ずかしくないもの」
「そんな、こんなとこで駄目だよ。噂になちゃうよ」
「りのな、我慢できないの見逃して、少しの間、目閉じていて・・ねぇ」
「ねぇ、帰ってから作ろうよ」
「駄目よ、家で焼いたら痕跡が残る、食べたのバレちゃう」
・・・考えるだけでも想像がつく、またからかわれるわ
苦労しながら食べれるように誘導、上手くいっていたのに・・・
パンケーキの欲望が発覚するなんて、一生の不覚だったわ
しばらくは、あの二人も前では我慢するて決めていたの
でも、キャンプ形式なら痕跡が残らない、作って焼いて食べ溜めるわ
りのなには、みなつのパンケーキの欲望は抑えることが出来なかった。
私も、食べたいし・・・野イチゴ好きなの♡
お腹に酸素が呼吸がつらい・・・うめき声がもれる
「うううう・・重い・・息苦しい」
あいかが、馬乗りになって、頬にキスをしていた
声聞こえているよね?起きあがりたいよ
何て圧迫感、・・痛いし、お腹がつぶれるよ
私の事、重いて馬鹿にしてるあいかも重くない?
・・・酷いよ。私の声が届いてないのかな?
頭が、すっきりしいて、腰や背中の痺れが消えている
・・・あれ、体中の痛みが、無い、そんな・・・
まさか、お別れのキスだったの・・・
心からの叫びが「死んでしまったの!!!!」
「生きてるよ うふふふ 心配したんだからね」
返事が返ってきた・・・奇跡だわ、叫んだら蘇れたよ。
物凄い爆発だった、巻き込んだよね・・・無事なんだろうか?怪我してない?
怖れ恐れながら聞いてみる「あいか、どこか、いたくない?」
「平気だよ。クレハが全部破壊してくれたから、無事ですんだよ。ありがとう」
人でなしのあいかじゃない、誰なのこの似た人、死んでるの?
「あああああ、やっぱり、天国だわ、あいか、こんなに優しくないもん」
「ちょっと、あいかは優しい人なんだよ」
「いつも、酷い扱いするよ」
「そ、それは、愛情表現?」
「クレハが、嬉しいと感じないのは、愛情なんかじゃないぞ」
「そうだね、気を付ける うふふふ」
「やっぱり、死んだんだわ、あいか、反省なんかしないもん」
「酷い言いようだよね。クレハ、さっさと立ちなさいよ 指輪貰って先に帰ちゃうぞ」
「なんかあいかぽい、生きてるのかな私?」
「うふふふ あそこ見てみて」
部屋の奥には、古材文字の書かれた台座に指輪が置かれていた
きつかったけど、終わったんだ、やり遂げたんだ
「クレハ、偉いぞぉー」
「自分で、褒めちゃう感じなんだ、あいかも頑張ったんだぞ 褒めてよ」
「頑張って、応援していただけじゃん」
「あいかの苦労も知らないで、もう」
あいかの力なければ、命落としていたかもしれない
気絶していたクレハには、知らない事だった
クリスタルリングと古代の指輪が遂にそろう時が来た
果たしてその性能とは、約束のお礼はなんだろうか?




