10 めいな
『最近、竜と戦ったんだよ。倒せる感じが、ぜんぜんなかった』
『めいなも、あったよぉ。可愛かったなぁ。、えへへ、鱗が焦げる香りがたまらなくて、食べちゃった。』
『ええええ!食べたの、嘘でしょう』
『美味し・かったなぁ。思い出したら、お腹すいてきた』
『お年寄りみたいな、さっき、食べましたよ。もう少し、我慢しましょうね』
面白い子だな、精霊さんと言っていたし、この話も、冗談だよね。
パク パクパク
爽やかな風に、甘い香りが混じってる。
パンケーキを食べた店で、お土産にパンを購入していた。
『今、食べたでしょう?』
『食べてないよ』 あきらかに声のトーンが怪しい
『緑色で、メロンパンみたいだけど、甘い香りの正体わかる?』
『ミルク味や』
『あら、よく分かりましたね。食べてないのに』
『食べてないよ。こ、声が聞こえて、きたのです。パンさんが教えてくれたんだ』
『さすが、精霊さん、パンとも、お話できるんだ』
『ふふ、ここだけの秘密だよ。誰にもいわないでね』
『はぁ~い』
『秘密に、し♡ て♡ ね♡ 』
魅了される笑顔、でも、正さなきゃ、調子にのると手が付けられないあやつと同じタイプだ。
この数日、似た感じの知り合いしか出会えないな・・はぁ
『実は、そのまま食べても美味しいだけど、みなつ、見つけたんだよね。さらなる楽しみ方』
『なになに 教えて、教えて』 ピョンピョン飛び跳ね始めた
『トロトロに溶かしたチョコレートに、香ばしく焼いた木の実をいれ、付けて食べたらね。口の中で複雑に絡み合って美味しいの』
『えぇ~!いやだぁ~!やってみたかった』
『やっぱり。我慢できなくて、食べたんだ』
『ごめんなさぁい。食べちゃいました』
反省したようでうつむいた。
大きな影が道を通り過ぎていく。
めいなが、影を追いかけて、走っていく。
『ちょっと、待ちなさい。足早い』
なんとか、追いつくとそこには、3メートルはある大きな鳥が、立っていた。
『おぉぉぉ、お鳥さぁん、可愛いなぁ』
めいなは、抱き付き、モフモフと毛の感触を楽しんでいる。
なんと素早い・・・ことだろう・大きな鳥は逃れようと頭を突くが、効果が無い。
『厚みのある肉付き、美味しそうや』
『食べる気なの』
手を緩めた・隙をみて逃げ出し、上空に舞い上がると、羽を飛ばして攻撃してきた。
『願う、私の世界、守るための剣 デュアルシールド』
みなつは、全て打ち払い、S字型の刃を、大きな鳥狙い投げるが、簡単に回避された。
『相性、悪い、当たる気がしな』
『逃がさないよ。こちらにおいで』
めいなが、手をかざすと桃色の竜があらわれ、あっさりと大きな鳥を捕まえた。
『いまの、竜みたいなの、なに?』
『お友達、精霊さん、召喚したの。みなつも食べる?絶対美味しいよ』
『食べるのね・・・』
名前 みなつ
慎重だが、即決断する面も、思い切りがいいが、予定が崩されるとムッとする。
規則正しくいとこがあるが、甘いものに関しては、非常にあまく、食べるためなら・・・
☆私の世界の目覚め
≪守るための剣≫
デュアルソード S字型の光る刃
1段階 刃の中心を握り攻撃を打ち払ったり、ブメーランのように投げて、攻撃できる
2段階 刃のない剣があらわれ、気力の消費が激しいが、吸収・無効化するS字型の刃が使える
最終段階 守る気持ちが失われたとき、開放される秘技、使うと刃が消失する




