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番外編:ここから始まる物語 (白夜編)

今回のお話はタイトル通り白夜の物語です。

(ん?ここは………………)

 俺が目を覚まして最初に見えたのは


「これは、知らない天井だ………」

(って当たり前か、確か俺は転生したんだったよな。それにしてもここは?)

 見回してみたところ、誰かの家だろうか?ホテルや宿屋の様には見えない。

 コンコンッ

(だ、誰か来たぞ?や、ヤバい?この世界の人には言葉が通じるのか!?)

 ガチャッ


 入ってきたのは可愛い女の子だった。

 黒髪のポニーテールをしている。服装はは何だろう?ワンピースの様なものにエプロンを着けている。


「あ、目を覚ましたんですね!」


「あ、ああ。今目を覚ましたところなんだ。」

(良かった。ちゃんと言葉が通じるようだ。)


「良かった。貴方はこの村の近くの森の中で倒れていたんですよ。」


「森で………」


「はい。あそこはたまにモンスターも出るから冒険者とかじゃ無いと普通は入らない場所なんですが。………見た感じ貴方は冒険者でも無さそうですし。あんな所で何をやっていたんですか?

 」

(まいったな。正直に転生したなんて言っても信じて貰えないだろうし、ここは一つ)


「すまない。実は記憶が曖昧で俺がどうしてそこに居たのか自分でも分からないんだ。」


「そうなんですか?倒れていましたし何かと戦って頭に強い衝撃を………?」


「嫌、からだはどこも痛くない。」


「む~。それでは分からないですね~。」


「すまない。」


「あ、いえいえ。謝らないで下さい。ん~、他に持ち物も無さそうでしたし、行く宛ってあるんですか?」


「………無いな」


「そうですよね。良し!ちょっと待ってて下さいね! 」


(ふぅ~。まいったな。特何も持ってないってのは………行く宛も無いし、ここを出たらどうしよう?)

 コンコンッ

「入りますよ~」


「あ、はい」

 さっきの女の子と一緒にはいってきたのは大柄な男の人だった。

(で、デカイ。身長は180あるんじゃないか?とても強そうな人だな。父親だろうか?)


「とりあえず目を覚まして良かったぜ。俺はこいつの父親のガラだ。」


「私は娘のミラです。」


「あ、ああ。俺は聖 白夜だ。」


「ヒジリ?名字があるってことはお前貴族なのか

 ?」


「い、いえ。そう言うわけでは無いとは思いますが………」


「なんだ?はっきりしねぇ野郎だな。おい」


「だから、お父さん!さっきも言ったけど記憶が無いんだって。」


「ああ?そうだったっけか?ガハハ!悪いな!」


「い、いえ。気にしてません。」


「おう。それなら良かったぜ。」


「ところで、俺に何かご用ですか?」


「おお!そうだ、そうだ。お前行く宛が無いんだってな?」


「ええ、恥ずかしながら。なんせ、名前以外ろくに思い出せないものでして」


「そのことでだがな。お前家で働かないか?」


「え!良いんですか?」


「ああ、家は飯屋をやってるんだがよ。そろそろ誰か雇おうかと思ってた所なんだが、いかんせん親子二人だからな!金が余り出せねぇ。そこで、お前さんに提案なんだが、お前が記憶を思い出すまでの間ここで働かないか?もちろん3食部屋付きだ。」


「そ、そんな!願ったり叶ったりですが………本当に良いんですか?こんな素性も分からない男雇っても………」


「ま、大丈夫だろ?お前は悪いやつには見えねぇし、何かあったら俺の見る目が無かったってだけの話だしな。それに、どうやら娘もお前に居て欲しいらしいしな!」


「え!?」


「もう!お父さん!」


「ガハハ!恥ずかしがるな、恥ずかしがるな!良いじゃねえか。別に誰かを好きになったってよ!」


「だから、そう言うのじゃないんだって!」


「あ、あの!その、こんな俺で良ければ雇って下さい!」


「ガハハ!交渉成立ってやつだな!それじゃ、とりあえず体が大丈夫なら降りてきな。飯を食わせてやるよ」


「あ、ありがとうございます!」

 そう言ってガラさんは下に降りていった。


「………はぁ。全くお父さんったら。ごめんね?」


「嫌々、全然大丈夫。良いお父さんじゃないか」


「そう言って貰えるとありがたいわ。体は大丈夫そう?」


「ああ、問題無さそうだ。」


「そう。それなら先に降りてる。ゆっくりで良いから降りてきてね。」


「うん。ありがとうミラ」

 そして、彼女も父親の後を追いかける様にして降りていった。


(何だか出会ったばっかりだけど良い人達だったな。それに、住む場所やご飯も食べさせてくれるなんて………)

「あの人達の信頼に答える為にもしっかりと仕事頑張らないとな」


 俺は一人そう呟いて、ベッドから降りて体を動かす。何処にも問題は無さそうだ。

 ぐぅー

 お腹も空いてきた。


(ご飯を食べさせてくれるって言ってたな。早く降りよう)




 何だか異世界転生をしてからの出会いは俺が想像していた様なものじゃ無かった。いきなりモンスターと戦ったりするなんて事も無く、とても平和だった。

 でも、何だかそれがとても心地好くて。俺は転生して目を覚ましてから一時間も経ってないけれど、転生させてくれた女神様に心からのお礼を言いたくなったのだった。





 聖なる雪ふる夜に英雄を!

 第三話

 転生したなら暖かな出会いを


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・




 

ここで白夜の物語は一旦終了です。


と言うのも、白夜の転生は死んだときのまま、詰まりは18歳からなのですが、晴哉の方は転生した年齢が違う為です。

また、白夜と晴哉をそれぞれ一緒に書こうとするとかなり長くなってしまいます。なので、投稿が遅れたり、展開が混ざったりと余り宜しく無いと思ったのも理由の一つです。

以上の理由から、これ以降は白夜の話は書かないかもしれません。


もし、コメントで書いて欲しいなどの要望がありましたら番外編と言う感じで書かせて頂きます。


何だかややこしい感じになってしまい申し訳ありません。

『許してやるよぉ!』と言ってくださる優しい方は次回からも見ていただけると幸いです。


『絶対に許さないんだから!』とおっしゃられる方には許して貰えるよう精一杯本編の晴哉の方を書いていきますので、見てやって下さい。


それでは皆様又次回お会いしましょう。


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