正しい異世界転生の仕方~違う、そうじゃない!~
前回のあらすじ
白夜:雪ふる夜、友人に食事に誘われた俺。待ち合わせに向かう途中、轢かれそうな女の子を見つけ庇った結果、死んじまった!ここは死後の世界っぽい所。そして、見知らぬ美女に話しかけられた!俺は一体どうなるんだ!?
晴哉:自殺しそうな女の子助ける→死んで死後の世界っぽい所に来る→転生したいかと声をかけられる→振り返ると、どこからどう見ても私生活残念女にしか見えない女性が!→晴哉の目からハイライトが消える←今ココ
今回少し文字数が多くなっており、読みづらいかもしれませんが、良ければ読んでいってやって下さい。宜しくお願いします
「あの」
「は!」
どうやら俺は見惚れていたらしい。
「あ、貴方は?」
「あ、そうでした。自己紹介がまだでしたね。私は女神スノゥ。今回、貴方の転生をお手伝いをするものです。」
「は、初めまして!おれ、嫌、私、聖 白夜って言い………じゃなくて申すものです!」
「フフッ。そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。いつも通り話して下さい。」
「あ、ありがとう。それで何の話だっけ?転生?」
「はい。貴方は異世界トキリスへ転生する事が出来るんですが、したいですか?」
「俺が、転生?嬉しいけど何で?」
「はい。それはですね、転生には条件があるんです。」
「条件?」
「はい。何個か有るんですが、良くあるのは人を助けて死んだ場合。貴方はコレが当てはまりますね」
「だからか」
成る程彼女を助けたからか。やはり人助けをしたら良いことあるな!
「それで、そのトキリスってどんな世界なんだ?」
「そうですね。貴方達の世界では良く物語などで出てくる“剣と魔法”の世界です。」
「剣と………魔法」
俺はその言葉に胸が踊るのを感じた。誰だって想像するだろう?自分がゲームや漫画の世界に行けたらって、男なら尚更分かる筈だ。剣と、そして魔法だぞ!魔法!
「フフッ。その様子ですと、転生して頂けそうですね?」
「あ、す、すいません。はしゃぎすぎて///」
「男の子ですもんね。楽しみなのも分かりますよ。他の転生した人達もそんな感じでしたから」
は、恥ずかしい//// 魔法がある世界に行けるなんて嬉し過ぎて、人前で、しかもこんな美しい女神様の前でやってしまった!
しかし!魔法が使える異世界だ!答えは勿論!
「是非ともお願いします!」
「素直に転生もらえる様で何よりです。それでは最後に一つ」
「何ですか?」
「転生する人には一つだけ、特別にスキルを差し上げているんです」
「スキル………ですか?」
何だろう?魔法とは違うのかな?
「ええ。まあ、特別とは言ってもトキリスの人は皆持っているんですが。魔法が、使えるかもスキルによって決まります。」
おお?そうなのか?うーん。折角だし魔法を使える様になりたいよな~
「スキルについて説明しますと、まず、スキルは誰しも必ず一つだけ持っているものなのです。複数もってたり、持っていない人はいません。ただ、スキルが変化する場合はあります。」
「変化する場合?」
「つまりは、生まれながらにスキルは決まっているのですが、成長していくにつれ、スキルが変わることがあるんです。」
おお!本当にゲームみたいだな!
「それで、転生者の方にはどんなスキルが欲しいか、聞いているんです」
「どんなのでも良いんですか?」
「はい。ただ、その要望が完全に通るかは分かりません。転生した後にスキルを得ると思いますが、余りにも大きすぎる要望だと、それより劣化したスキルになることもあります。」
成る程。余り大きすぎる要望はダメ………と。
うーん。となると………あ!
「それなら、強く無くても良いんで、スキル自体が変化しやすいスキルでお願いします!」
「………はい。承りました。それではこれで転生の手続きは終了です。」
「はい!ありがとうございました!」
そして、俺の体が少しづつ透けていき、宙に浮き始めた。
「良い転生ライフを」
その言葉を最後に俺の目の前は真っ白に染まった。
こうして、俺は女神様に見送られ新しい人生を送るため転生した。待ってろよ!俺の新しい人生!楽しい異世界生活よ!
聖なる雪ふる夜に英雄を!
第2話
転生者には説明を!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はい、どうも。天野晴哉でございます。
私は今、天界と思われる所で、転生をしたく無いかと誘われたところなのですが………
(嫌々、普通ここはもっと何か神々しい神様が出てくるもんじゃないのか?何故こんなパッと見私生活ダメダメのOL見たいな女神が出てくるんだよ!女神は女神でも駄女神じゃねえか!!)
「おい、こらお前。何人の事を駄女神だの、私生活ダメダメOLだの、行き遅れ三十路女だとか言ってくれてんだアァン?」
「おい、待てや!最後のは言って無いだろうg………すいません。自分が悪かったです。だから襟持って持ち上げ無いで、首絞まってる!絞まってるから!!」
畜生!何で俺の思ってる事がバレたんだ!?てか、最後の俺言ってねえし!何で、この女神様行き遅れとか気にしてんだよ!天界にも結婚事情とかあんのかよ!
「畜生!私だって好きで行き遅れてる訳じゃ無いんだぞ!周りの女神はどんどん結婚していくし!お前!自分より年下の後輩に『先輩、私、結婚することになったんです。今まで色々教えて頂いてありがとうございました!先輩にも良い出会いがあるよう祈ってますね!』って笑顔で言われた私の気持ちが分かるかあああぁぁぁ」
分かるかぁぁぁぁぁぁ!こちとら現役バリバリの高校生じゃあああ!そんな、女性の深刻な悩みベスト5に入ってそうな悩み相談されたこと有るわけ無いに決まってんだろおおお!?
てか、無理!もう本当に無理!い、息が出来ねぇ!………………あ、何だか死んだ婆ちゃんが川の向こう側で手招きしてる。お~い、婆ちゃ~ん!俺も今そっちに行くy「お前何勝手に死にそうになってんだコラァ!?」グベラッ
「痛って~な!いきなりなに殴ってやがるこの駄女神があ!そんなに暴力ばっかり振るってるから行き遅れるんだろうがあ!」
「ガーン!!??」orz
あ、あれ?殴られた仕返しにちょっと言ってみただけのつもりだったんだが、予想以上にダメージ受けてねぇ?
「私だって、分かってるさ。自分の性格が良くねぇって。でもさ、仕方無いじゃん?お菓子もジュースも美味しいし、ジャージ楽なんだもん………イジイジ」
うわぁ。何かすげぇいじけてるな。お、俺のせいか?うーん。半分以上自爆だと思うが、しかし、こいつがいないと話が進まねえし………
「あ~、あれだ!別に急がなくても良いんじゃねえの?あんた、見た目悪く無いんだし、あれだ!周りの奴らの見る目が無いんだよ!」
「本当?」
「え?」
「本当にそう思ってる?」ウルウル
「ッ!あ、あぁ、本当だ!」
深くにも可愛いと思ってしまった。
(畜生!何だか負けた気分だ。というか、何で俺こんなに必死になって慰めてんだよ!はあ…)
「そ、そうよね!周りの見る目が無いだけだもの!残念なんかじゃ無いもの!」
(嫌、残念ではあると思うがな?服装とかな?)
「イマナ二カイッタ?」
「いいえ!言っておりません!」
(やべぇよ!?マジ怖い!何で、片言なの!?そして、光の無い目でこっち見ないでくれぇ!!)
「ふーん。まあ、良いでしょう。そろそろ話を進めましょうか。」
「ア,ハイ」
「それで、貴方、異世界に転生してみない?」
「おお!やっぱり転生出来るんですね!」
「ええ、出来るわよ!」
「あぁ、やっぱり人助けしといて良かったーーー!」
「え?」
「え?」
………んん?何で、駄女神は驚いているんだ?
「あ~、気づいてなかったか~。」
「どういう事です?」
「貴方、あの子助けられて無いわよ?」
え?
「え、ちょ、ちょっと待てよ!?確かに俺が下敷きになって助けたのを確認して………」
「その後、クラクションが聞こえなかった?」
「た、確かに聞こえた様な?」
意識が無くなる寸前に聞こえた気がするぞ!?
「あの後、前から来てた車に轢かれちゃったのよ。彼女。」
「そ、そんな!?助けられなかったなんて………」
「ま、まあ無駄死にっぽいけど落ち込まない「違う!」え?」
「別に、俺が死んだのは良いんだ。嫌、良くはねぇけど、仕方無い。死ぬかも知れないと分かってやった行動だからな。」
「じゃ、じゃあ一体何を後悔しているのよ?」
何にだって?それは勿論
「きっちり助けられなかった事さ。」
「嫌、でも仕方無いでしょう?あんたあの時には死んでたし、どうしようも無いじゃない。」
「それでも!それでもあの時、俺が助けられなかったのは確かなんだ!」
もしかしたら、彼女が死なずにすんだかもしれない。その未来を掴めず、助けるって決めたのに助けられなかったのは俺なんだ。
「………あんた、きっちり助けられなかったのが自分のせいだって思ってるならそれは傲慢よ。本当ならあの子は歩道橋から飛び降りて死ぬはずだった。命をかけてそれから助けただけでも十分よ。それ以上は望みすぎってものよ」
はは、駄女神に励まされちった。そうか、確かに死んだ後の事ではあるし、望みすぎか………
「なあ、女神様」
「な、何よ?」
「もう一度彼女生き返らせるって出来るか?」
「それが、日本………というか、地球にって言うなら無理よ。もう貴方達二人とも死んだことになってるもの。今から生き返らせるなんて出来ないわ。」
「そうか………」
まあ、何となくは分かってた。そりゃそうだよな。死んだ人間が生き返るってのはあっちゃいけねぇもんな。
「彼女も転生………出来るのか?」
「ええ、一応出来るわ。選ぶかは分からないけどね?」
「そっか。それならさ、俺が転生する時に貰えるボーナスとか、良い転生先とか全部要らないから、その分その子に渡せないか?」
「………出来るわ。けど、貴方にそこまでする義務も理由無いんじゃないの?むしろ、彼女せいで死んだようなものでしょう?」
「俺が死んだのに彼女は関係無いよ。そもそも俺が助けようとしなければ良かっただけなんだし。それに理由ならあるさ。」
「どんな理由よ」
「俺が助けられなかった事」
「だから、それは」
「仕方無いってんだろ?分かってるさ。望みすぎだし、出来る訳無い事だったし。それでも俺は助けてやりたかったんだ。それにそれだけが理由じゃないぜ?」
「他に何があるってんのよ」
「んなもん決まってんだろ?自殺したくなるほど辛い目に合って、しかも本当に死んじまったんだ。そこから新しく人生を送れるってんなら、助けられなかった俺が出来ることで、少しでも幸せになれるならそうしてやりたいだろ?」
「あんた………」
「へへっ。」(照)
「その顔面偏差値じゃ、格好つけても気持ち悪いだけよ?」
「おい、馬鹿、駄女神。もうちょっと位格好つけさせろや!」
「だから、駄女神って呼ばないでよ!ふんっ。それにしても下らない感情論ね!」
「ほっとけ!」
「でも、嫌いじゃないわよ?良いわ!この女神レインの名において貴方の願いを叶えてあげましょう!」
「お、お前!」
「フフン!私のありがたみに気づいたのかしら?ほらほら、もっと敬いなさい!」
「ちゃんと名前あったんだな!」
「そりゃあるに決まってんでしょうが!私これでもかなり偉い女神なんだからね!」
「えぇ?」
嫌、さっきの「願いを叶えてあげましょう!」以外に女神要素が見当たら無いんだが?
「あんたいい加減にしないと消滅させるわよ?」
「ヒィッ!すいませんでしたーーーーー!」
(くそう。やっぱりこの女神は暴力女神じゃないか!ありがたみ何か湧かねえぜ!)
「はぁ、ま、良いわ。でも本当に良いのね?転生ボーナスとして、好きなスキルを手に入れたり、良いところのボンボンに成れなくなるけど」
「ああ、構わない。さっきも言ったかもだが、俺のやりたい事だからな!それに、やっぱりゲームとかするから、特典無しに最初からだろ?」
「ふん。気に食わないけど、気持ちは分かるわ。それなら、これで転生前の準備はお仕舞いね。それと最後に」
「ん?」
「貴方がこれから転生する世界は“聖なる雪ふる夜に英雄を!”と似ている世界よ。少しはその無駄知識が役にたつんじゃない?」
「おお!そうなのか?これは更に楽しみになって来たぜ!」
「それじゃ、ま、それなりに良い転生ライフを」
「ああ!行ってくるぜ」
そして、俺の体は徐々に透けていって………
「それじゃ、落とすわね?」
は?
そして、何も無かった足元には大きく広がる穴が現れた
「え、ちょ、おま、」
「ばいば~い。」(満面の笑み)
「こ、この腐れ駄女神があああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
こうして、俺の異世界転生は行われる事になった。
うん。確かに“白夜”見たいに宙に浮きながら転生するのって良いなぁと思ったよ?
だけど、だけどさ?俺が思ってたのは宙に少しづつ浮きながら消えることなんだ。
だから、一言だけ言わせてくれ。
俺の!望んだ!転生って言うのは!
違う!そうじゃな~~~い!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ふう、ちゃんとあの少年も送れたわね」
「それで、次は貴方の番よ?」
「ねぇ?あの少年に助けられた少女ちゃん?貴方は転生したい?」
作「なななんと!既にこの作品にブックマークや評価を付けて下さった方がおられました!誠にありがとうございます!」
主「誠にありがとうございます!嫌~、本当にありがたい限りだな~。」
作「本当ですよ。もうやる気がみなぎって来ます!」
主「………にしては投稿遅くね?」
作「すいません!少しリアルが忙しかったり、グラ○ルでのイベント周回してたりで、遅くなってしまいました!」orz
主「本当に悪いと思ってるのか!?」
作「はい!なので、これからはもっと更新頻度が上がる様努力致します!………………応援コメントくれても良いのよ?」
主「露骨なコメント稼ぎは止めんか!」ゴチン
作「しゅ、主人公がぶったーーーー!」
主「うるさい!男の子なら喚くんじゃありません!」
作「くっそ~、実は転生の理由が人助けじゃ無くて、自殺しそうな人庇って死んだ所を車に轢かれると言う余りにも可哀想な死体蹴りをくらったからってだけの主人公のくせに~!」
主「何を~~~!………て、待ってくれ、転生の理由が死んだ後にトラックに轢かれたからって嘘だよな?な?」
作「あ、そろそろ時間だ!コメントや質問どんどん募集してます!それでは皆様又お会いしましょう!」
主「おい、ちょっと待t「ばいば~い!」………アイツイツカナカス」