記憶との再会
そして城へと到着した。
しかし私1人で向かってよかったものか…?
そしてエレベーターがある。
私はそれを使い、10階へと向かった。
そして10階だ。
赤髪の男が座っていた。
他には誰もおらず、私と赤髪で2人きりだ。
「あのー…すみません…。」
「わかっている。俺の目的が知りたいのだろ?」
「はい!」
「いつからか狂ってしまってな。」
「はぁ…。」
これは敵が過去を話し始める…。
まぁ、すごく長い話になるやつだ。
「俺が異世界の存在を知ったのは、9年前。俺は当時12歳だった。」
9年前…。
その頃、私は6歳…。
記憶もあまり残っていない。
「その頃は、完璧な人間が欲しかった。だから研究をしまくり、酒月美鈴を作った。その後も、色々なメンバーを作っていった。」
ん?
つまり酒月美鈴は人じゃない?
「そして完璧なチームになった。俺は深い理由もなく、みんなにサングラスを付けさせた。グラサンを略してGSだ。」
理由がしょうもない…。
「でもな、完璧すぎたんだ。叶えたいことは全て叶う。面白みがなかったんだ。」
「だから怖い怖い脅迫をしたということですか…?」
「まぁそうだな……。そこで話があるんだ。」
「話…ですか?」
「アースとシフェアルが生きている。そして身柄は俺が所有している。」
「え……。生きてたんですか!!よかったです……!」
「俺は面白さを追求している。そこで、だ。」
「そこで?」
「アースとシフェアルを掛けて勝負をしないか?」
「勝負…。トランプですか?」
「いいや、力だ。俺を殺してみろ。」
殺す…。
もちろん本気で殺しにかかる。
でも勝てるのか?
GSリーダーは普通の人間だから勝てるのか?
「わかりました。」
「俺の名前は匿名カイン。本名は別にあり、ここにもある。」
ん?
どういうことだ…。
とりあえず…。殺す。
そうして私は銃を構えた。
「さぁ、こい。殺し合いだ。」
私には必殺がある。
ゲームでよく使っていたが…。
現実でも使ってみよう!
「廻覧!螺旋竜巻!!」
これは銃を回転させながら撃つ技だ。
正直見た目がカッコイイだけだ。
たぶん普通に撃ったほうが強い。
「おっと、忠告だ。俺は人間でもあり、改造人間でもある。故に酒月美鈴よりも遥かに強いぞ。」
その瞬間だ。
絶望の光が空を飛んでいた。
勝ち目あるのか?
いや、とりあえずやるしかない。
カインも銃を撃ってきている。
銃撃戦だ。
私は物陰に体を隠しながら戦っている。
私の弾は当たっているが、全然効いてない。
「さて問題だ。俺の生き別れの妹の名前は、なーんだ?」
「んなもん知らないですよ。」
「いいや、お前も知ってる名前だ。」
「何言って――」
「問題だ。俺の兄弟は何人いたでしょうか?」
「だから、あなたの兄弟なんて知りません。」
そう話しながら銃を撃ち合っている。
その時だ、エレベーターから誰かが来た。
「よう、バームートたん。魔王戦かな?」
ひとりぼっちさんだ。
加勢に来てくれたのか?
とてもありがたい。
「おや?友達か?より面白くなりそうだ。」
「さてと。勝てる相手じゃないことは分かってる。故に…だ。」
そう言いひとりぼっちさんは、謎の薬を飲んだ。
「この薬を飲むと寿命が10分になる代わり、めちゃくちゃ強くなるんだよ。バームート。お前はまだ死ぬべきじゃない!!」
その薬を飲んだ瞬間だ。
体中の色々な場所から血が出てきた。
「そんなの駄目だよ、ひとりぼっちさん。いや、黒無ちゃん!!!」
「黒無ちゃん…。か…。長い間本当に楽しかった。バームート…。いや、竜火。私のこと忘れるなよ。そして――」
「またどこかでな。」
そう言って、黒無ちゃんは、カインの方へ向かっていった。
近接戦であり、両者互角の殴り合いだ。
「面白い。こんなに強いとは…。ハクリエか?ハクリエなのか?いいや、誰でも良い。」
「私はハクリエじゃないな。ひとりぼっち。いや、静闇黒無。」
「そうか…。9年前から忘れてはいないぞ。」
「私もだ。」
この2人は面識があるのか?
「俺は今、死にかけている。そしてお前も、あと数分で死ぬ。お互い長くはないようだな。」
「そうだな。」
「でもな、最後に言わせてくれ。竜火と仲良くしてくれてありがとうって。」
「これじゃ、お前と竜火の関係を、説明する人がいなくなるじゃねえかよ。」
「そうだな…。」
「どうやら俺はもう限界のようだ。どんどん体が壊れていくな……。物はいつか壊れるからな。仕方ない。」
「私もお迎えが近いみたいだ。竜火。お前とスッ――」
その瞬間だ。
黒無ちゃんが倒れた。
まだ10分も経ってない…はず。
おそらくもう…。死んでいる…。
「嘘…だよね…。」
「竜火。俺は仲良くしたかったんだ。でも気づいたら、戻れないところまで来ていた。」
「カインさん……。」
「9年前だ…。俺は災害のとき、お前を置いて逃げたんだ。」
私の知らない記憶だ…。
「それ以降、お前に合わせる顔が無い。だから黒無に、お前の近況を聞いたりしていた。」
「私たち3人は、どういう関係なの?」
「黒無は当時、お前の友達だった。そして俺は…。お前の兄……。」
その瞬間カインさんは死んだ。
カインさんは兄だった。
さっきの質問は、そういうことだったのか…。
しかし、だ。
私は兄と友達を失ったのか…。
どうすればよいのだろうか…?
そんなときだった。
エレベーターが上がってきた。
乗っていたのは酒月美鈴だ。
「とりあえず状況は把握した。仲間を連れて早く帰りな。」
「え……。帰るって……。」
いや、私たちがいたら邪魔なのかもしれない。
「わかりました。」
そうして私は、アースとシフェアルを連れて、城を出た。
そしてハクリエさんと合流した。
「えええ!?みんな生きとったんか…。てか何があったんや!?」
私はハクリエさんに全てを話した。
「――ってことがありまして。」
「そうやったんか…。とりあえず今日はGS星から帰ろうや。」
「はい、そうですね。」
そして正規ルートでGS星から出ようとした。
その時だ。
「みなさん帰るのですか?」
後ろからエスタの声がした。
「はい…。帰ります。」
「色々ありがと〜な!」
「わかりました。私たちはリーダーを失いました。故に、これからは好きに生きていこうと思います。」
「そうですか…。好きに…。よいですね、そういう生き方も…!」
「ではお気をつけて。あと、これだけ渡しておきます。」
そう言い、エスタは謎の小瓶を渡してきた。
中には赤い水が入っている。
「それは、生き詰まったときに飲んでください。」
「はい、わかりました…。」
そうして私たちは正規ルートで帰った。
正規ルートも裏ルートと同じで、マットに乗るだけだ。
そして私たちはマットに乗り、国に戻った。
私たちが野宿した国だ。
ここは地下だ。
すぐに階段があり、上がると裏路地に出た。
アースとシフェアルが目を覚ました。
「んと…?ここは?」
「たしか私たちはピンクと戦っていましたよね?」
「うーんと…。あれから2人がやられてやなぁ、――」
ハクリエさんが、あれからのことを全て話し始めた。
「――ってことやな。」
「つまり天才頂点の私が負けただと…!?」
「負けたというかやなぁ…。いや、負けたゆうことにしとこか。」
「しかし、GSリーダーを倒して、解散までしてしまったとは…。」
そう言ったのはシフェアルさんだ。
「いや、解散まで行ったかは不明やけどな…。」
「しかし、だ。ひとりぼっちが死んだとはな……。」
アースさんは悲しそうだ。
悲しいだけなら別に良い…。
私は悲しいを超え、辛いに変わっている。
それから数時間。
今はもう深夜だ。
ここは宿。
みんな…寝ている。
私は手紙だけを残して、その場を去った。
私はショッキングピールモに来た。
「あの、おじいさん…。現実世界に行きたいです。」
「そうかい。わかった。」
そうしておじいさんは、マットを出してくれた。
あの日の…。
異世界に飛ばされたマットと同じだ。
「ごめん…。みんな…。」
私はマットに乗り、現実世界へと戻った。
そして家に帰り、眠りについた――
次の日だ。
起きたときには昼になっていた。
私はゲームを起動した。
もちろん『AIlove銃の世界で生きて』をプレイする。
野良の人とプレイしている。
なぜ…。なぜゲームをやっているのだろうか?
わからなくなる…。
辛い現実から逃げた。
それだけだ。
あれ?
今日って…。
高校の初日だ。
行ってみようかな…。
私は支度をして学校へ向かった。
もう確定で遅刻だ。
私は励まして欲しいのだろうか?
自分のことなのに、何もわからない。
でも1つだけ分かる。
全て私が悪いんだ――