仲間との再会
あっ、キャラクターによって喋り方に特徴つけていますので、意識して読んでみてください!
分かりにくかったらすいません(;´∀`)
アース→陽キャっぽい感じ
バームート→敬語
ハクリエ→少し関西混じり
シフェアル→敬語
ひとりぼっち→略語を多様
バームートは自信なさそうな敬語で、シフェアルは自信ありそうな敬語です。
2026年
人気ゲーム『AIlove銃の世界で生きて』が発売された。
ルールは5vs5の銃撃戦であり、勝利条件は相手の全滅だ。
大会はトーナメント形式で、初代王者に輝いたのは『AAK』というチームだ。
『AAK』は『アーク』と読むらしい。
その後も『AAK』は実績を重ねていった。
それから3年……。2029年の物語だ。
ここは『AAK』のチャットだ。
《バームート「あっ、みなさん…。お久しぶりです。」》
《アース「おっ、久しぶり。全然ログインしてなかったから、辞めたと思ってたよ。」》
《シフェアル「3ヶ月くらいログインしていませんでしたね。何をされていたのですか?」》
《バームート「いや、夢を叶えるために頑張ってたというか…。」》
《ハクリエ「まぁリアル優先でええと思う。しかもこのゲームね…。」》
《アース「このゲームがどしたん?」》
《ハクリエ「いや、7ヶ月くらいアプデも大会も何もないやん。」》
《アース「あー、たしかに。まぁ…。もうサ終なのかな?」》
《ひとりぼっち「あ、ごめ、今ログした。」》
《アース「おっ、hallo」》
《バームート「お久しぶりです。」》
《ひとりぼっち「あっ、バームートたん久々に顔だしてんじゃん。お久。」》
《アース「そういえば、今みんなでリアルで会おうと思っているんだ。」》
《バームート「そうなんですね。まぁ長い付き合いですし、会ってみたいです。」》
《ハクリエ「ほなら決まり。明日に会う予定やけど、バームートちゃん予定大丈夫かな?」》
《バームート「はい、大丈夫です。」》
ということで明日に会うことになった。
明日は日曜日ということもあり、予定はなかった。
そして次の日だ。
待ち合わせ場所はこのレストランだ。
このレストランは私の家から1kmほど。
他のみんなが私の家の近くを待ち合わせにしてくれたのだ。
とりあえず待ち合わせ時間は昼の12時。
今は11時なので、先に入ってよう。
と、私がレストランに入った。
奥の席に1人だけ客がいた。
その客は金髪であり、女子高生くらいの身長だ。
(もしかして、あの人って、チームメンバー?)
私は小声でそう呟いた。
でも普通に考えて待ち合わせ時間より早い――
いや、遠くから来たなら数時間のズレは生じる。
まぁ12時になっても帰ってなかったら話しかけてみよう。
そう考えていたときだ。
金髪が私の方へと近づいてきた。
「おっ、もしかしてアークのメンバー?」
もし私が一般人なら、アークとは?ってなる。
でもなんと。私はメンバーだったのだ……。
「あっ…。はい。ババッ…」
「ババ?私がババアってこと?」
「ち、ちがいます。」
私は思い出した。
中学校はずっと不登校。
その間にずっとゲームをやっていた。
人と話せるわけがない。
「まぁ、バってことは、君バームート?」
「はい……。」
まずはコミュ障がばれました。
「へぇ、バームートって髪色やばいな。でも、めちゃくちゃかわいいじゃん。」
「あっ、ありがとうございます。そ、それより、あなたは、誰なのですか?」
「私はアース。ゲームでは天才頂点とか言われてるけど、リアルではめちゃくちゃ馬鹿だからよろしく!」
「はっ…はい。」
めちゃくちゃ陽キャだ。
アースさん陽キャすぎる。
やば、腹が痛くなってきた……。
「少しお手洗いに……。」
「いってら。」
そして12分後。
私は戻った……。
なんと人が増えていたのだ。
その人の髪色は緑色…。
ん?みんな染めてるのか?地毛?
「あの、アースさん?そちらの方は?」
「あー、この子はね――」
アースの言葉を遮った。
「私から自己紹介させてくださいな。私はハクリエと言います。君はバームートちゃんですよね?アースちゃんから聞きました。」
「ハクリエさん…。よっ……しくお願いします。」
「仲良くてしてな〜。」
そしてまた誰かが入店した。
髪は真っ白だ。みな個性溢れている!
「皆さんはアークメンバーですよね?私はシフェアルです。よろしくお願いします。」
「おっ、よろしく!」
「シフェアルちゃんよろしくな〜。」
「よよよよくおねッいします」
人が増えるたび言葉が変になる私。
シフェアルさんが来たということは…。
そうしてシフェアルにも誰が誰なのか説明した。
それからレストランで昼食を食べた。
そして14時だ。ひとりぼっちさんは来ない。
「さすがに遅いです。来ないんじゃないんですか?」
そう言ったのはシフェアルだ。
たしかに2時間も待たせるとは…。
何かあったのか…。忘れているのか。
「まぁそうだな。じゃあ近くのショッピングモール行きますか!」
「せやな〜。」
ショッピングモールを提案したのはアースさんだ。
しっかり下調べをしてきてくれている。
その時だった。
誰かが入店してきた。
「ども。ちゃっす。」
まぁたぶんひとりぼっちさんだろう。
黒髪でめちゃくちゃボサボサだった。
「ひとりぼっちちゃん。さすがにおそいで。」
「あ、ごめ。下の暑いところから、都心まで自転車でダッシュしてた。」
ん?ばか?
と言いたくなってしまうが抑えよう。
1500kmを自転車で走ったのだ。
おそらく徹夜で走ってきたのだろうな。
「ん?ばか?」
アースさんが私の気持ちを代弁してしまった。
そんなド直球で言うものでもないだろ。
「ばか?いや、1円も払わず来れるんだから、節約って意味では天才やろ。」
正論ではある。
「とりあえず全員そろったんやし、ショッピングモールいこか〜?」
ハクリエさんは冷静だ。
そうして私たちはショッピングモールへ向かった。
向かう途中の会話で知ったのだが、全員高校1年生だ。
そしてショッピングモールへと到着した。
ん?
たぶんみんなが同じことを思った。
そこには微風でも倒れそうな店があった。
めちゃくちゃ小さい。
店名『ショッキングピールモ』
まぁショッピングモールと調べたら出てくる。
いや、出てきてしまうのだ。
「ボロ。なにこれ?店主っぽいばばあ1人。」
ひとりぼっちさん大激怒。
「まぁ大丈夫やろ。せや、これはショッピングモールや」
「うぬ、これはショッピングモールだ!そうだ!」
アースさんとハクリエさんは開き直っている。
「まぁ入ってみましょう。」
そう言いながらシフェアルさんは入っていった。
それに続いて全員入っていった。
「おぅ、いらっしゃいのぉ。ゆっくりみてってくれや。」
店主のおばあさんはいい人そうだ。
しかしこの店…。変なのしか売ってない。
なんか変な…。マット?とか。
このマット魔法陣みたいなのが書いてある…。
少し気になるし聞いてみよう。
「あの、すいません。このマットはなんですか?」
「あぁ、これは別世界に転移できるマットじゃ。試してみるかのぉ?」
「は、はい…。」
そうして私はマットの上に乗った。
――その瞬間。私の視界は真っ暗になった。
気づいたらベッドに寝ていた。
冗談と思っていたが、本当に転移するとは。
ん?転移したんだよね?
いや、外から銃声がする。確実に転移してる。
そして周りでアースさん、ハクリエさん、シフェアルさんが座っており、ひとりぼっちさんは寝ている。
みんな私を追いかけてきてくれたのだろうか?
ありがたいが、申し訳ない。
「ふふふ。ふははは!!ついに異世界へと来たのか!?」
アースさんは嬉しそうだ。
「せやな。私も異世界に来てみたい思っとったし、、、ん?異世界やよな?本当にあるんか!?いや、思考が追いついとらへん…。」
「はい、ここは異世界です。」
冷静に返すシフェアル。
そして私もようやく話す。
「みなさん…。私のせいですいません…。」
「私は大丈夫!異世界とか興味あったし!」
「私も思考が追いついとらへんけど、異世界は好きやで〜。」
「私も異世界は好きですが…。ひとりぼっちさんは壊れましたね。」
壊れたとは…?
寝込んでいるという意味?
壊れたではなく疲れたでは?
どういうことだろう。
「あ、おは」
ひとりぼっちさんが目覚めた。
「あ、おはようございます。」
私は挨拶を返した。
「異世界きた。青春!あおはる!名付けてはるあお!」
ひとりぼっちさんは壊れていた。
うん…。まぁみんな喜んでいるようでよかった。
私はめちゃくちゃホッとした。
それより、だ。
私は疑問を話した。
「あの…。なぜ外から銃声が?」
「わからん。とりあえず行ってみるか!」
アースさんの言う通り、行かないと分からないので、私たち5人は外に出た。
外は緑に囲まれている。
おそらくここは山の中の宿?だ。
そして外には人が1人いた。
青と黄色の…。電気を連想させる髪色だ。
「あの〜、すいません」
と、私が声をかけた。
青黄髪はこちらに振り向き、こういった。
「えっ…と。誰?」
「私たちは転移者やで〜」
「それ言ってよかったのですか!?」
そう聞いたのはシフェアルだ。
「ええんちゃうか?」
「たぶん言ったらだめやろ。」
ひとりぼっちさんもそういっている。
やはり言わなかったほうが良かったのか…?
「あっそうか。転移者さんね。なぜ私の家に?」
「たまたま転移先がここだったんだ。許してくれよ。」
そう言ったのはアースさんだ。
「許そう。我が名は雷光雷歌という。」
(まぁ偽名だけど……。)
自己紹介のあとに、なにか言ってたが…気のせいか。
「そんなことよりだ。私は優しい。故に転移者たちよ。イマチオンカードを作ってやろう。」
「なんや?イマチオンカードって?」
「このカードは、どの国に入るにも必要になる。つまり、個人情報の塊だ。」
「つまり身分証明書か。てかさ、個人情報って何書けばいいん?」
「そうだな。まぁ名前と脳情報を入れるだけ。」
「脳情報とは??」
ひとりぼっちさんは、そう聞き返した。
「まぁ既存の記憶を全てカードに保存する?みたいな。まぁ目には見えないし、見るにはカードにパスワードを入れる必要があるから、漏れる心配はないよ!」
「それは便利ですね。」
「そうだな!」
そう言い感心しているのは、シフェアルさんとアースさんだ。
そして私は疑問に思った。
「あの…。どうやって、脳の…情報を……?」
「あー、カードに名前を書くと、書いた人を自動的にスキャンしてくれるんだよ。」
それから数分後
私たちはイマチオンカードを作ってしまった。
カードは真っ黒で、顔と名前が書いてあるだけだ。
「本当にできた…。」
と、私は驚いている。
「転移者さんたちよ。この山の下に空国があるから、とりあえず行ってみては?」
空国とは、どんな国だろうか?
とりあえず私たちは話し合い、行くことにした。