表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/38

盗みのみ

制限時間:15分 文字数:323字

目の前にはいつも固く冷たく閉ざした鉄格子、外には看守の姿も見えない。私は意を決して身を捩り始めた。関節外して数十年、この技術であらゆる家に空き巣に忍び込んでいる。

手首が隙間から空を掴む。だが、私は希望を掴んだつもりでいた。二の腕から肩にかけて滑るように外へ外へ向かう。

監視用に眼球を片方ここに残したまま、もう片方を腕と一緒に伸ばす。そう、特訓の末ここまで身体を駆使擦ることができるようになったのだ。

眼球と手はもちろん看守室へ向かう。そこにはお目当てのものがあるはずだ。

私は隙間を見つけ、看守室の中を覗いた。確かに私の望むそれはそこにあった。

次に私が伸ばしたのは当然だが舌だ。

看守のウイスキーをちびちび舐めるのがここ最近、やめられない。

お題:ねじれた囚人

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ