表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/38

くだらなくなんてない

制限時間:15分 文字数:370字

私はマイクを握り、親指の爪でスイッチを入れた。

カチリ。軽くハウリング音がして、放送室はあなた達のいる広い世界と繋がる。

「これは、訓練放送です」

緊張で少しだけ声が裏返ってしまった。きっと、本当に緊急事態なら、もっと切羽詰まっていて、緊張なんてしなかったんだろうな。ちょっと余裕がある分、恥ずかしい。

「締め切りがあとわずかに迫っています。あなたの心が揺れています。至急、リラックスして心を落ち着かせてください」

ちゃんと届いただろうか。訓練なんて……新人賞への応募締め切りなんて、作家になれた人の本番の締め切りとは違う、くだらない、なんてペンやキーボードを投げ出してはいないだろうか。

あなた達の状況を見たいところだけど、私があなた達の姿を見ることはない。だって、私はまだ生まれていない小説の世界から、あなたに放送をかけているのだから。

お題:くだらない小説訓練

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ