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私の帰る場所

制限時間:15分 文字数:400字

「どこだっけぇ~」

前を歩く三奈が小さな地図をぐるぐる回し始めた。

「覚えてないの?」

私は狼狽を隠さずに尋ねた。案内は任せてって言ったじゃない!

「別にいいじゃん、迷うのも旅のうちだよ」

のほほんと答える三奈。いいよねあんたは時間がたくさんあって!

「留衣こそスマホにナビないの?」

急に振られてぎくりとするが、

「電池切れしちゃって……」

と言い訳するしかない。

「いざという時困るじゃん、それだから文明の利器に頼りすぎると駄目なんだよ~」

三奈が、昔と変わらずに私を諌める。私にとってのいざという時はもう通り過ぎてしまったけどね。

「でもさ、心霊スポット行きたいとか変わってるよね。留衣、前からオカルト好きだっけ?」

ううん。でも、これからはご厄介になるところだから。

「あ、あそこだあそこ!わーまた誰か死んだんだ、花添えてある……」

三奈は真新しい花束に近づき、私を振り返る。

「留衣……」

その顔は青ざめていた。

そう、三奈。あんたの花束もそのうち隣に供えられる。

ここで待っていれば迎えが来る。私と一緒に、帰ろうか?

お題:オチはあそこ

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