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隔たり

制限時間:15分 文字数:295字

分厚い自動ドアは俺を通してくれない。白い肌に白い髪のあいつは透明なドアの向こうで真っ赤な舌を出す。そして更に白い息をドアに吐きかけ、指で「鬼さんまた今度ね」なんて書きやがる。俺の手をすり抜けていつまで経っても捕まえられない。くそっ。蹴り飛ばしてもびくともしないどころかセンサーが反応して警備員が駆けつけてくるだろう。

キンキラキンの趣味の悪い豪邸の向こうに、色素が薄くて浮いているこいつの影を見つけたのはもう半年ほど前になる。

捕まえたい。捕まえて、早く友達になりたいのに。

まだ声も聞いたことがない。

俺と同い年くらいのあいつはドアの向こうで暗黒の瞳を歪め、すべてを諦めたように微笑んだ。

お題:悔しいドア 必須要素:暗黒の瞳

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