第10話 春盛りあゝ始まりはドイツ軍(3)「先生ぇ、ドイツ君が勉強に関係ないものを学校に持ち込んでまーす!農業用トラクターとか言い張ってるけど、戦車だと思いまーす!」
※前回までのあらすじ
[たいちょー]
*「フフフ…きさまら が おうこく から の しせつ だと?
じょうだん は ヨシコちゃん に しときな▽
ガキ は おうち に かえって おとなしく ママ の おてつだい でも するんだな
あと たまには ははおや に ねぎらい の ことば でも かけてやりな▽」
[まおうのむすめ]
*「めっちゃ エエひと やん…このひと…▽」
[ゆうしゃ]
*「やれやれ…▽
どうやら まだ わかって いない ようだな
さあ リアナ! や〜っておしまい‼︎▽」
[まほうつかい]
はい
いいえ
▷あらほらさっさー!
ポチッとな
ぶたもおだてりゃきにのぼる
[たいちょー]
*「…………▽
…………▽
オウ マイ ゴッデス…アア メガミサマッ▽」
※注釈
*ベルサイユ条約
近代以降、国際外交の世界ではフランスが長らく中心であったため、ベルサイユと名の付く条約は無茶苦茶多いのですが、ここではWWI直後のベルサイユ条約です。
ドイツさんはここでフランスとイギリスに散々いじめられたのでした。
*ユンカースの急降下爆撃機
スツーカの事。
*コライダー
衝突型加速器。
*シンクロトロン
加速器の一種。現在主流なのはコレ。
*シンクロトロン放射
磁場中で荷電粒子を高速で移動させ、加速度をかけるとその粒子は可視光を含む電磁波を発します。(うろ覚えの筆者の曖昧な記憶が頼りなので間違ってるかも)これをシンクロトロン放射と呼びます。
イメージ的には、ジェットコースターで一回転する時に乗ってる人がキャーキャー叫ぶのと大体同じ(?)
*ウンウントリウム
いつの間にかニホニウムになってた。
*第101軍(架空)
ドイツ国防軍第101軍。
異世界での戦闘に備え、特別に編成された。
「異世界での戦闘が想定される敵は“未開”で“野蛮”な現地民であり、全く恐るるに足らない。敵は数だけは多いため、機関銃や榴弾砲を中心とした打撃力重視の寡対多の戦闘のための装備が要求されるが、それさえあれば圧倒的少数の兵を以ってアウトレンジから一方的に攻撃する事により、一騎当千の力を発揮出来るであろう」との事前の報告から、通常とは異なる特異な編成及び装備が為されている。
異世界では補給が困難である関係から、比較的少人数かつ重火器の比重が高い。
第101軍は重火器を揃えた結果、機動力に劣るという欠点が如実に表れてしまったが、それは航空機によってカバーしている。
※登場人物紹介
*カイル・アリラハン・サッカーモンド
本作主人公。
本名、坂本 珂依。
聞き間違えられてカイルとかサッカーモンドになった。
異世界に転生し、アリラハン王国唯一の勇者として魔王を倒す。
本作は魔王を倒したその後のお話である。
アリラハンの名は王から授かった。
自称21歳だが、それは転生前の話であり、精神年齢的にはもっと歳を食っているし、現在の肉体年齢的にはもう少し若い。
*ドイツ軍
本作の真の主人公。勇者のラノベ主人公特有のチート能力に対抗出来るだけのチート主人公補正を有している。
真の主人公なので、ただの主人公である勇者如きには絶対に負けない事が世界の理によって確定している。
一時的に追いつめられる事もあるが、それは演出の都合上そう見えるだけであって、最終的には勝つので特に心配は要らない。
また、第二次世界大戦で負けたのも、それは演出の都合上そう見えるだけであって、既に勝っているので特に心配は要らない。
好きな軍隊はフランス軍。※ドイツ軍に毎回ボコられるが、何度も懲りずに挑んでくるモブキャラである事が世界の理により確定している。実はドイツ軍に片想いしている。
嫌いな軍隊はソ連軍。※ドイツ軍が真の主人公である以上、本作に於けるラスボスである事が世界の理により確定している。実はダークサイドに堕ちた父親である事が最終話で判明する。
そしてアメリカ軍。※ドイツ軍とは因縁のライバルだが、最後は協力して一緒にソ連軍を倒す事が世界の理により確定している。実は血を分けた兄。
更にイギリス軍。※ドイツ軍をいじめてくる悪の女幹部だが、根は優しい。最終決戦でドイツ軍を庇って死ぬ事が世界の理により確定している。
同盟軍はイタリア軍。※互いに気付いてはいないが実は両想い。つまり本作のメインヒロインである。しかし最後は闇堕ちしてドイツ軍と戦う事が世界の理により確定している。
そして日本軍。※大好きなドイツ軍先輩のために役立とうと頑張る後輩キャラ。ずっとドイツ軍が好きだったが、途中から敵であるはずのアメリカ軍が好きになってしまい、照れ隠しでウッカリ真珠湾を攻撃する。最後まで自分の気持ちに正直になれずにいたが、ソ連軍に無理矢理NTRされそうになったところをアメリカ軍に助けてもらい、最終的に結婚する事が世界の理により確定している。
*エイラ
カイルとともに住む魔族の少女。ていうかぶっちゃけ魔王の娘。
何やかんやあって今は勇者と一緒に住んでいる。
その“何やかんや”に関してはまたいずれ。
首輪に何か秘密があるらしい。
*リアナ・ディア
元勇者パーティーの魔法使い。
元々はボインなお姉さんだったがいつの間にか子供になっていた。
エイラからは「ロリアナちゃん」と呼ばれて小馬鹿にされているが本人はそれが気に食わないご様子。
*オリンダ
アリラハン王国第一王女。
──だが、男だ。
それを知っていて周りは敢えて「姫様」とか「姫」とか呼んでいる。
ちなみにピッチピチの16歳。
*アンティカ
アリラハン王国第二王女。ていうか事実上の第一王女。
大丈夫、普通の女の子です。
カイルとの結婚を目論む肉食系幼女らしい。
「ちっちっちっ…嘘はいかんよ、嘘は。もしかして、異世界人相手なら嘘言ってもバレないとか思ってる?」
「い、いえ…そんな事はないよ、カイル君」
「ふーん…」
ドイツ軍人お手製の挽きたてコーヒーを砂糖たっぷりミルクたっぷりで飲みながら、私は優雅に指揮官殿と“談笑”していた。
私の背後では、首輪を外す外さないの問答があってからずっと機嫌の悪いエイラと、自分の魔法を見せ物扱いされてちょっとご機嫌斜めのリアナが、何杯目とも知れぬコーヒーをガブ飲みしているところだ。勿論、ブラックで。
さて、ここまでの流れを簡単にまとめると、私は「リアナが魔法を発動させたら、それを合図にドイツ軍キャンプまで“友好的に”進軍するように」と事前に指揮下の兵士諸君に通達しておき、歩いて我々三名のみで交渉に向かった。
何事も無くドイツ軍キャンプに接近した我々は、平和的に彼らと接触する事に成功。(彼らがフレンドリーで大いに助かった)
我々がアリラハン王国からの使節である、という事を信じてくれない、見張りの隊長殿が「証拠を見せて」と言うので、我々は“仕方なく”、そう“仕方なく”証拠としてお仲間を呼ぶ事にした。
前述の通り、魔法で合図を送ると取り決めてあったので、リアナが合図として広域殱滅魔法“ダイアモンドリング”を上空に展開し、友軍に報せたという訳である。
ダイアモンドリングはリアナの十八番の範囲攻撃魔法だ。
攻撃魔法だからといって、決して示威行為とかではない。決してない。
攻撃魔法の威力を見せつけて脅そうとかそういうつもりは毛頭無い。
本来なら別にどんな魔法でも良かったのだが、たまたまリアナが威力のえげつない大量虐殺魔法を使っただけであり、こちらの軍事力をチラ見せして萎縮させようという悪意は無かった。
わざわざ「あれぐらい誰でも使えますよ」と嘘をついたのも、決してハッタリとかではなく、ちょっとした冗談である。
現在私がこの部隊の指揮官殿に尋問紛いの質問ラッシュを繰り広げていたとしても、決して圧倒的な軍事的優位を嵩に懸けて調子に乗っているからとかではない。
ちょっと楽しいお喋りに興じているだけであり、決して敵情把握の意図など無い。無いったら無い。
前世の記憶のおかげで、嘘をついているかどうか判ってしまう事を悪用したりなんてしてない。してないったらしてない。…ふふふふ。
「指揮官殿、“アレ”を農業用トラクターだと言い張るのには流石に失望したよ…フランスにはそれで通用しても、私には通用しないからね?」
無論、I号戦車の話をしている。
ただの異世界人だったら騙されても、私の様な転生者は騙せんぞ。
ベルサイユ条約と違って、私には抜け道など無いのだ!
もし指揮官殿がスポーツ用航空機…とか嘯いたら、笑顔で「ああ、ユンカースの急降下爆撃機ですね」と返答してやる心積りだ。
勿論私が転生者である事は黙っているから、あちらからすれば「何でそんな事知ってるの…⁇」と、まるで心を読まれているかの様な気分であろう。
このまま、あたかも“全てお見通し”であるかの様に振る舞えば、隠し事は出来ないと勝手にあちらから思い込んでくれ、私が知らない事までべらべらと話してくれるようになる、という寸法だ。
これぞまさしく情報戦…!
元21世紀人たる者、斯くあらねば。
「まあ、装備についてはこれくらいで良いか…確認するよ?戦車はI号とII号。火力も装甲も、この世界で戦う分には許容範囲内。火砲はこの規模のキャンプにしては異常な程たっぷり。この世界の敵は塹壕など掘らないからなぁ?面白い様に敵が砲撃で壊滅していくのに味を占めたのかな?どうかな?そして歩兵装備は標準的だが…比較的重武装」
ドイツ国防軍の編成も武装も流石にそこまで詳しくは知らない。
だから、この様なかなり大雑把な感想になってしまう。
しかし、素人目に見ても普通の編成や装備でない事だけは確かだ。異世界なのだし、あちらからしても異例だらけの対応の結果なのかもしれない。
どうかな?と確認をすると、指揮官殿は渋々頷いた。
「航空戦力はどこに?それともここには持ち込んでいない?補給の問題があってここでは運用出来ないのか…はたまた必要無いと判断したか…」
この世界には戦闘機など存在しない。
つまり、全く労する事無く制空権が最初から手に入る。
当然、対空火器だって無い。(厳密には、存在しない事はないのだが)
何れにせよ、爆撃機にとっては後方を警戒せずに爆撃に専念出来る素晴らしい環境に違いない。
あのドイツ軍がこの環境下で爆撃機を持ち込まない、などという事があり得ようか?
もし私が総統閣下なら、大喜びで運び込むだろう。
「…航空戦力?ははは…何の事でしょうか…」
そう惚ける指揮官殿の笑顔は、明らかに引き攣っていた。
この様子を見るに、どこかに仮設の航空基地でも用意していそうだな…
では、そろそろ本題に入るとしようか。
おさらいすると、元々私が知りたかった情報は、
一つ目、彼らがここに来た経緯。
二つ目、異世界に来た事で彼ら自身に何か変化があったのか。
三つ目、今後どの様に動くつもりなのか。
…である。
「ところで、指揮官殿。何か困っている事はないか?知らぬ世界に来て、さぞや不便な事もあろう?王国としては、貴国と戦争をするつもりは無いし、それどころか友好関係を結びたいとすら考えている様だ。どうやら何かの手違いで以前貴方達の撃った砲弾がたまたま我が軍の上空に降り注ぐ、という事故が発生した様だが、それも場合によっては不問にしよう。仲良く出来るなら、手始めにこの世界での便宜を色々と図っても良い。援助は惜しまないとも」
HAHAHA!勿論オリンダからはこんな事、一言も言われていない!
勝手にそんな約束しちゃって良いのか…だって?ええ、勿論構わない。
古来、軍の指揮をする将軍というのは指揮権と同時に外交全権も与えられるものだった。
例えば、A国とB国が戦争し、A国の将軍がB国の首都を攻撃したとする。
この時、A国が勝利したならばA国とB国の講和は、このA国の将軍によってそのまま行われる事となる。
近現代であるならば本国から外交官を引っ張ってくるところであろうが…外交官なぞ存在しない時代にはそれが普通だった。
昔は国王が自ら軍を率いる事が多かったのも一因ではあろうが、最大の原因はおそらく情報伝達手段が乏しかった事であろう。
戦場となった敵国と自国との間を一々すり合わせのために往復するくらいなら、将軍に全部任せてしまおう、という事なのだろう。
…てな理由で、私が勝手放題しても然程問題無い。
そもそもが「変な賊が現れたから捕まえてこい」と命令されて向かったら「実は異世界から来たドイツ軍でした!」というドッキリ展開なのだから、現場の判断が優先されて然るべきだ。
魔法を使えばオリンダ姫と今直ぐ連絡を取る事も可能だが、それはうっかり忘れていたという設定にしておこう。
あと正直なところを述べると、私が何をやらかそうと誰も私を非難出来ないので問題無い。うん。だって勇者だもん。
「…何を企んでおられるのです?」
「人聞きが悪い…何も企んでませんよ。純粋に善意からですよ。ほら、代わりに少しばかり情報提供をお願い出来るとありがたいですが」
「思いっ切り企んでるじゃないですか…」
後ろからエイラのツッコミが小さく聴こえてきた。
「…」
指揮官殿が苦笑いした。
彼は賢い男だ。自分に拒否権が無い事をよーく知っている。
「私が知る限りの事はお教えしましょう…その代わり、食料等必要なものは援助していただきます」
こうして、私は知りたかった情報を不完全ながら手に入れたのだった。
ただし、所詮彼はちょっと偉い軍人に過ぎないので知らない事も多いし、知っていても理解していないせいで説明が珍紛漢紛であったりする事には注意されたい。
指揮官殿によると、それらは以下の通り。
先ずは、彼らがここに来た経緯。
実は、例のチョビ髭男が国家を牛耳る遥かに前からドイツには、タイムマシンを作って敗戦という過去を改変してしまおう!…というちょっとブッとんだ計画が存在していたらしい。
無理だろ…と私が言うまでもなく、やっぱり無理だったそうだが、過去改編計画は予想外の副産物を生んだ。
ワームホールを発生させようとした研究者達は、取り敢えず質量の大きな物体を急激に加速させてもう一つの物体とぶつけ、巨大なエネルギーを瞬間的に生む事で兎に角空間を歪ませようとしたのだとか。
現代で行われる、コライダーによる衝突実験だと小さな小さな物体──粒子と呼んだ方が相応しいのかもしれない──同士を衝突させるのだが、彼らはそれをもっと大きな物体でやろうとした訳だね。
…言うまでもなく、無茶だ。
実験の意図は一応解る。
現代でも研究用のシンクロトロンが田舎に建設される事が多いのは、地価が安いとかシンクロトロン放射によって放射線が出るとかではなく、高速近くまで加速させた物体同士をぶつければ(質量が小さいからまだ良いものの)凄まじいエネルギーが発生するので「ひょっとするとブラックホールが発生するのではないか」という(迷信に近いが、完全に否定も出来ない)疑惑があるからである。(仮にできても小さ過ぎるので直ぐに消える)
ついうっかりウンウントリウムがデキちゃうくらいなのだから、そのエネルギーの凄まじさはの述べるべくもなく、ブラックホールが発生するかも、と現代でも(一応)言われているのだから、1930年代の人間がワームホールを作るために取り敢えず物体をぶつけてみた、というのは不思議でも何でもない。
ワームホールを探しに宇宙の果てを彷徨うなんて馬鹿げている、と思えるなら、代案はそれを作る事でしかないのだから。
…ただちょっと発想がブッとんでいる感は否めないが。
そして彼らの場合、その結果発生したのがブラックホールではなくワームホールだったらしい。
ワームホールはそれを維持させる事自体が難しく、どうやって維持させたのかは謎だが、兎に角彼らは一時的にそれを維持する事にも成功したのだそうだ。
ブラックホールと同様、ワームホールとて異様な存在であるという点では同じであり、異様な存在であるという事は即ち、存在する事自体が困難であるという事を意味する。(そうでなければ今頃宇宙は穴だらけだ)
仮にワームホールを作る事に成功しても、それは一瞬で崩壊してしまう。
ワームホールを生み出すという事は、喩えるなら波間に砂の城を作る様なものであり、ワームホールは生まれた瞬間に自重によって潰れてしまう運命にある。
それを維持させるにはどうすれば良いか?…そんなもの、私が訊きたい。
ドイチュ先輩は一体どんな手段を以ってそれを成し遂げたのやら…
やはり凄えなドイツ…現代物理学の大半が元を辿れば彼の国に行き着くというのは伊達ではない。
しかし最大の問題は、そのワームホールがどこに繋がっているのかという事だった。
同じ地球上ならばまだしも、いきなり宇宙空間に飛ばされる可能性もあった訳だ。
兎に角トンネルを掘る事には成功したものの、それがどこに繋がっているのかは誰にも分からなかったのだ。
更に、ワームホールを生成した時、例え同じ場所に同じ方法で作ったワームホールであっても、それがどれも同じ場所に繋がっているとは限らない。否、寧ろそんなはずがない。
ワームホールAの繋がる先が分かっても、その次に生成するワームホールBの繋がる先は分からない。加えてワームホールは持って数秒しか維持出来ないときた。
これではとてもじゃないが人間を移動させる事など出来ない。
──で、その課題はどうやって解決したのか?…という質問には、「知りません」との事であった。うーむ…
とまれ、方法は兎も角もドイツの科学者達はワームホールを生成し、それを特定の目的地──この世界──に繋ぐ事に成功した。
最初期は小規模な調査チームが送られ、次第にその人数は増えていき、最終的には大規模な軍が派遣されるようになった。
ドイツ国防軍第101軍が異世界用に新編され、異世界でのドイツ人入植地の確保及び異世界からの資源入手を目的に科学者も大勢送り込まれているらしい。
総統閣下は異世界を植民地にしようと企んでおられる様だ。
つまり、ドイツは我々アリラハン王国にとって利害が完全にぶつかり合う“敵”だという事が判明した。
このままドイツを放っておけば、アリラハン王国どころかこの世界の多くの国が植民地化してしまう。
結論だけもう一度述べよう。
纏めると、「ドイツは敵」だ。
これは対策を講じる必要があるかもしれない。
では次に、異世界に来た事で彼ら自身に何か変化があったのかという事について。
これについては断言しても良いだろう…“無い”との事だ。
一応彼らの方も、異世界という異なる環境下に置かれる事によって健康上の悪影響が生じる可能性は考慮していた様で、このキャンプの兵員数十名分の毎日の健康記録のレポートもあった。
それもちょっとした証拠になる。
三つ目、今後どの様に動くつもりなのか。
これはもう既に述べた。
──ドイツは国家規模でこの世界を支配しようと動いている。