4話 闘技場
まだまだチュートリアルが続きます。やっと次、本格的な戦闘描写がかけます。いきなり最上位の戦闘描写なので盛り上げられるか不安です。
時間がかかっても気合い入れて書きます。
今回、まだ説明の段階ですが飽きずに見てくれると嬉しです。
ツクモ達はチェッカーに案内され、闘技場のあるエリアまでやって来た。このエリアには出店やプレイヤーが運営している出張鍛冶屋などがあった。
ツクモはその出店の中にある抽選器に目を奪われていた。いや正確にはその景品の一等にだが。
「ねぇあのガラガラちょっとやっていい?」
「アレの正式名称あったよな、あーの、なんだっけ?」
「新井式回転抽選器だね、時間はあるし大丈夫だよ。」
「ヤッホー!行ってくる!」
「良く覚えてましたね名前…」
「本当、スッて出た自分でもびっくり。それにしてもアレ、景品は何が入っているのかな?」
「見にいきますか?」
「そうだね、行ってみようか」
そうして一行は景品を確認する。景品一覧に書かれた札には…
一等は特別仕様のハンドガン。
二等は戦艦引き換え銀盤。
三等は名前変更チケット。
四等は機体武器スロット強化キット。
と大きく書かれていた。他の景品は札に触れるとウィンドウが現れ、詳細が表示される。
カルーアやレーション、チェッカーが景品を確認しているとツクモが声を上げる。
「あっ!」
「どうした?なんかいいのでたか?」
「10連を回したら、1等と2等が出たよ!やったね!」
「はぁ!?運だけのカスじゃん、おもんね」
「レーション、君…こういうとき、いつも俺に当たり強いよね」
「ひねくれてるから素直に賞賛出来ないんだろ。それはそれとして運カスしね、とは思う」
「お前らなぁ…。あと運カスはやめろ。なんか汚く聞こえる」
(この子達、仲悪いのかな?いや、逆にいいのかもしれない)
ツクモは手に入れた銃を一通り眺めたら一緒についていたガンホルダーにしまい、機嫌良く出店を見て回る。一通り楽しむと、最後にチェッカーが闘技場まで案内してくれた。
コロッセオのような形をした闘技場は、空中に大きなホログラムディスプレイが表示されている。それに現在の試合の組み合わせや、次の試合の組み合わせなどが映っている。
「さて、君たちを指導してくれる特別講師はここにいる。」
「ここですか…」
「君達も、講師の実力は知っておきたいんじゃないかな?って思ってね。彼の実力はかなりの物だ。だけど口で言うよりも見てもらう方が実感できるでしょ?」
「まぁそうですね。見た方が分かりやすいし安心できるか」
「そうそう、安心は大事!ちょうど次の試合みたいだしちょっと急いで行こうか」
一行は闘技場の中へ入って行く。中は大広間になっており正面の奥には受付、右側は選手入場口があり、左側には観客席への入り口が、大広間には休憩スペースや外のディスプレイよりは小さい対戦選手の組み分け表が置いてある。
チェッカーはツクモ達に手招きして観客席の入り口まで誘導する。
「いい席を取ってあるから楽しめるはずだよ。」
「マジで至れり尽くせりッスね」
「君達には出来るだけ長くこのゲームを遊んでもらいたいし、何より僕達古参プレイヤーは、君達みたいな初心者が、楽しくゲームをプレイするために、出来る限りの支援をするべきだと僕は思ってるんだ。」
(いい人だな)
チェッカーの話を聞きながら、案内された席へ座る。席は会場の中央。ちょうどアリーナを広い視野で見渡せる位置だった。対面には実況席があり、今行われている戦闘の解説をしていた。実況席の上部には巨大なモニターに試合内容が映されていた。
「途中からでも見る事が出来るのか」
「注目されてる試合なら後から闘技場の端末で全部見る事もできるよ。」
「へぇ。俺達が見る試合は次ですよね?」
「うん。って言ってると、ちょうど決着がついたみたいだね。」
試合は戦車型の機体が、人型の機体を速さで翻弄し、すれ違いざまにシャベル型の腕で貫いた場面だった。
なかなかハイレベルな試合内容だったようで、チェッカーは「これも最初から見とけばよかったね」っと言っていた。実況席では試合の見どころや重要な点を解説し、最後に感想を述べて終わった。しばらくの待ち時間の間に、実況と解説の人が変わり次の試合が始まるようだ。
「ここに来れば対人の練習だけじゃなくて座学も出来るのか」
「ここの闘技場の実況と解説は分かりやすいって評判なんだよ。だから今日は普段別のところでやってる“彼″に頼んで、ここでやって貰える様にしたんだ」
「本当、何もかも配慮してくれてる」
「あの〜レーションさん。こっち見ながらいうのやめていただけますぅ?」
ツクモがレーションから『お前は見習っとけよ?』という圧をかけられていると、会場から次の試合のアナウンスがされる。アナウンスが終わると前のモニターに実況席の映像が表示される。画面には二人の男性が映っていた。
一人は、キャップ帽にイヤホンをつけて、サングラスをかけたそこそこ髪の長い、細身でファンキーなファッションの男性。
もう一人は、灰色のウルフ髪に眠たそうに垂れたクマのある目、黒いコートを纏っていた。
ファンキーな見た目の男がマイクを掴み勢いよく挨拶を始めた。
『ヘェェエエエイ!!皆の衆!!今日も元気にブルロボやってっかい?俺っち?元気にやってるヨ!!闘技場常連の皆んなにはお馴染み、実況担当、情報屋ギルド所属!ヤマユリだ!お馴染みじゃないご新規さんは、アクセントを頭にヨロシク!!次に解説兼ゲストの…』
『盗賊ギルド所属、パーティ『アンダーバルーン』サブリーダーの黒豆タッKです。ドモドモ…。』
『オイオイ!!豆ちゃん!元気ねぇかよ!知ってる人もいると思うが豆ちゃんは手配書ランク10位内で、前回のブルロボチーム対抗バトルロイヤルの準優勝者!猛者中の猛者だ!!運営が付けた二つ名はアスクレピオスの杖だってよ。カックイィィィ!!』
『相変わらず元気だねぇ、ヤマユリは。二つ名は恥ずかしいから揶揄うの、やめてよ』
「チェッカーさん。二つ名って?」
「ん?あぁ。運営がゲームの宣伝のために実力のあるプレイヤー達に看板役になってもらっているんだ。その人気のあるプレイヤーには二つ名が送られる。もちろん本人達に許可をとってやってる事だよ」
チェッカーがツクモに説明している間も解説の実況が響き渡る。
『さあ!!今回の対戦カードは久々の因縁の相手!まずは我らがチャンプのお出ましだ!剣闘士ギルド所属、レェェェェクス!!!』
レックスの名前が上がると会場が沸き立つ。
それと同時に入場ゲートから勢いよくガタイの良い人型の機体が飛び出してくる。
単眼のヴィランチックな朱色の風貌で、重厚感を持ちながら、機動力を損なわないバランスのとれた機体、武装は、右腕に二本の鉄杭が目立つ、小盾のついたパイルバンカー。左腕には、ウィンチェスターライフルに似た中距離武器。両肩には、散弾砲。かなり近接に寄せた装備をしている。
「アレが今回、君たちの先生になるレックスが乗る機体…なんだけど…う〜ん」
「…だいぶ色物では?」
「全部あのおかしなパイルが悪さしてる。」
「…」
「初心者に参考になる機体で来いって言ったのに…遠距離捨ててどうすんのさ!!ハァ〜本当ッアイツ」
チェッカーの心配をよそに次の対戦相手の名が呼ばれる。
『さぁ!レックスと来たら次はアイツだァァァ!!傭兵ギルド所属!!レェェェェオォォォォォォ!!!』
レオの機体は、入場ゲートから悠然とその姿を現した。レックスと同様の歓声が会場から上がる。多眼のメインカメラが赤くギラついている。機体は全身が黒く、機動力重視の人型機体。
武装は、右腕には盾のついたガトリングが握られており、左腕には仕込みの高周波ブレードを装備。右肩には予備のガトリング、左肩には二機の小型ドローンを装備している。
『さぁ!役者が揃った!!豆ちゃん!豆ちゃんならこの勝負どう見るよ?』
『そうだね。尖った武器構成をしているレックスくんより、順当に近、遠距離をしっかり埋めて来ているレオくんの方が有利に見えるけど、彼今、レックスくんに負け越してるんだよね?』
『そうだな!えぇなになに、戦績は…レックスが63勝で、レオが57勝と、6勝差もついてるじゃん!!うひゃあぁ』
『レオくんは、純粋にレックスくんの戦い方が苦手なんだと思うんだよね。レックスくんってかなり本能的な戦い方するし、カンで全部を滅茶苦茶にしてくるのよね』
『ただ、レックスの方も6勝差をつけてるが、負けの部分は全てレオの奴に、調子を崩されて一方的に負けていやがる』
『そうだね。これは、どちらかが早く得意を押し付けれるかの勝負だと思うね。僕、個人の感想としては、タイマンではレックスくんとやり合いたくはないかな』
『コレは見ものってやつだな!さてさて!両者準備が整ったようだ!!それじゃ皆の衆!!いくぜ!!レディィィィファイッ!!!』
合図と同時に試合開始のゴングが会場中に鳴り響く。熱を帯びた闘いが今始まる。
キャラクター紹介
サブキャラ 矢野樋口 (やのひぐち)
キャラ名 チェッカー
大学一年生のゲーマー。多種多様なオンラインゲームを遊び、他者と関わることが好きな性格により多くの友人をゲームを通じて得ている。レックスの中の人とは幼稚園からの腐れ縁。
よく遊ぶゲームは、ワールドオブタンク、FF14など
趣味は、様々な情報収集
好きなロボットは、マジンガーzero




