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デイバーズ お題提供 りんねしゅー

ゲイザー

作者: 早見春流 @uiharu_saten

『早く私に逢いに来て……』


脳裏に響く儚げな少女の声。辛い時、苦しい時、負けそうになった時、もうやめようと思った時、勇者はその声に励まされて戦ってきた。


『私は魔王の城の最上階にいるわ。早く迎えに来て……』


その声に導かれて勇者は魔王の城にやってきた。そして激しい戦闘の末に魔王を打ち倒すことに成功したのだった。輝かしい功績だ。しかし勇者の目的はまだ達成されていない。


「彼女はどこにいる……?」


勇者は地に倒れ伏した魔王に聖剣の切っ先を向けながら尋ねた。


「なんのことだ?」


「とぼけるな!この城の最上階に幽閉されているはずだ!」


勇者は魔王を無視して隠し扉から城の最上階へと上がった。すると、大きな広間に出た。


『やっと逢えたね……』


そこには勇者の想像していた少女の姿はなく、1つの巨大な目玉が宙に浮いていた。そしてその周りには何やら禍々しいオーラがまとわりついている。


「……っ!?」


『私の瞳、美しいでしょう?』


勇者は答えることができなかった。目玉に見つめられた勇者は既に石の塊と化していたからだ。


『ふふふ、ごちそうさま』


巨大な目玉(裏ボス)が嗤う。


「……はぁ、やっぱりか」


物陰から一部始終を見ていた魔王が呟いた。

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