第0話 プロローグ ―ある幼い少女の日記―
前書き:この話の視点は少し特殊で、基本的には『ヒロインの目から見える範囲のみ』を三人称で描いています。
ひなたに、あたたかな陽だまりを。
プロローグ ―ある幼い少女の日記―
じゅうにがつ、一にち。
きょおから、にっきおかこうとおもお。あたしわひなたです、さんさいです。おかあたんわとってもきれいてす。いつかおかあたんみたいになりたいな。
じゅうにがつ、よんにち。
きょおわ、おかあたんとおとうたまと、ごはんたべてきまいた。とってもおいいしかったです。おとうたんわごはんおいっぱいたべてたよ。おかあたんわいっぱいわらっあてたよ。あたちわおはしがえたくそなのでつかえなくうって、すぷうんでごはんおたべたよ。とおっーてもおいしかたよ。
じゅうにがつ、じゅうろくにさ。
にっきおかくのおわすれさゃってたよ。ひなたわおばかだね、えへん。
きょおわちょっとおかあたんがないてたの。あたちおだきちめてないてたの。きと、おとおたんがなにかしたんだとおもて、おかあたんのかわりにおこってあげたよ。おとうたんにわるいことしちゃだめだよっていったら、ちらないよっていわれたの。なんでおかあたん、ないてるのかなぁ。あたちいいこにすればなきやんでくれるかなあ、かんはっておかあたんをわらわせよう。
じゅうにかつ、にしゅうよんにち。
きょおわうれしいことがあたの。くりすますいぶのぷれせんとおおとうたんがくれたの。おっきいな、ながくつのなかにおかしがいいっぱいはいってるの。あたちわかわあいいもんね。おとうたんとならけっっこんしてもいいよ。
あしたわおかあたんが、ゆうえんちにつれてってくれるの。うれしいな。あたしのおたんじょうびわ、あしたなんだって。うれしいな。あしたであたち、よんさいになるよ。はやくおとなになっておとうとけっっこんしたいな。
じゅうにかつ、にじゅうごにち。
(ここで日記は終わっている)