62 賑やかな食事
「しっろーい大地を染め上げろー。あっかいマグマがせめてくる~」
食パンにケチャップをたっぷりかけようと、ボトルを握った。
ぶちゃっ。
「自慢の洋服まっかっか~。つーぎは白濁しろあぶら~」
マヨネーズをかける。
ぶちゃっ。
「きーろいいんせきおちてくる~」
缶詰のコーンを顎の位置からドボンドボン。
当然、パン上のケチャップとマヨネーズが服に飛び散る。
「三つの色をしきつめて~」
三食の千切りピーマンがパンという大地を覆い隠した。
「とろける板でふたをする~」
チーズをパンのサイズに合わせて被せる。
「地獄の釜が開いてぜ」
渋い声で余熱で温めておいたオーブントースターの扉を開く。
「チンチン鳴くまでジーッとたえろ~」
五分ほど待ちます。
「あ~ッという間に何だこれ!?」
熱し過ぎたトースターのために焦土と化したチーズが被さったトーストが完成した。
「おとーさーん。ご飯できたよー。食べて見な。地獄を見るぜ」
渋い声で出来立てを寝ているお父さんの口につっこみます。
お父さんは驚き、桃ノ木、飛び起きました。
そこでこう言うのです。
「起きたかい、坊や。目覚めのミルクは坊やにはまだ早いぜ」
渋い声で言ってあげましょう。朝の挨拶です。
すると、怒られます。
賑やかな食事の完成です。