表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なんだこれ劇場  作者: 鰤金団
154/166

148 愛の力

「いやー、まだ痛むんですよね。っと、どうもこんばんは。皆さんはテレビを見ていますでしょうか? まあ、見て無くても一切かまわないんですけどね。ドラマでも何でも、大体の見世物というのは愛で締めくくられる事が多いですよね。正に最後に愛は勝つっという事なんでしょうね。さて、実は私、道場なんてのを経営していましてね。つい先日、このような事があったんですよ」



 その日、道場に一組の夫婦が訪ねて来る事になっていました。

 夫の方が私と同期で、昔は一緒に汗なんかを垂れ流していたものです。

 さて、それから随分と時が経ち、私が道場を引継ぎ、その男は結婚をして今日を迎えた訳なんです。

 式に呼ばれて、私も祝いましたね。今日は男が思い出の場所と式に出席したお礼的な感じで訪ねに来るんです。

 そんな状況説明をしていると、道場に来客を知らせる呼び鈴の音が。

「よお、岩清水。今日は予定を開けてもらって悪かったな」

「なーに、気になさんな。奥さんも、汗臭い所なので、気分がすぐに言ってくださいね」

 というやりとりを顔を合わせてした後、私は二人を中へと案内した。

 その後は道場通いしていた頃の夫の話を奥さんに話したり、二人での思い出話をしていた。

 それで、ふと二人の馴れ初めがそれぞれの通っていた道場の話だったと思い出した私は、興味本位でこんな質問をしました。

「二人は、戦ったらどちらが強いの?」

 そしたら二人は、そんな事しない。だって夫婦だからと、いちゃつきだしました。

 そのやりとりの最後に、二人は声を揃えて言ったんです。

「「だって、ラブラブだもんね」」

 二人でそれぞれにハートの半分を手で作り、合わせたんです。

 完成されたハートから未知の力が生まれ、二人の正面に居た私は吹き飛ばされました。

 そうです。私は愛の力に負けたんです。

 道場で鍛えられた気の力が合わさると、こんな事が出来るようになるんですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ