第一話:愉快しみ
清々しい朝、私たちの朝はいつもと同じように過ぎ去ってゆく。
そのように思えた。今日までは。
第1章 傍若無人!善岡康太!
「んコォォケコッコオオオオオオオッッ!!!」
やかましい鶏の鳴き声に若干の苛立ちを覚えつつ、彼は起床した。
「ンコケコッッ...」
ブチャァァァアアアアアアアァァァ...
「おっとぉ...俺には目覚まし時計がもの足りないからって、鶏配置したら勢い余って殺しちゃったよ...汗」
彼は、そう呟き徐にベットから出た。そう、彼こそがこの物語の主人公、善岡康太である。
ジュウウウウウ...
一人暮らしの彼の家のリビングには香ばしい炒め物の匂い、朝淹れたてのコーヒーの芳醇な香りがただよっていた。
「朝から、北京ダックかい。」
そう言い、朝殺した鶏の丸焼きを頬張った。
ピ!
『本日、ビヨンドフェスティバル社の新cmが発表され...』
テレビを見ながら善岡はため息をついた。
毎日変わらない日常、毎朝同じニュース番組を見て、同じような朝食。この欲求不満どうしたら満たされるのだろうか。
例えば....
「《武》、極めっとか......。」
バリィィィイイイン!!
突如、善岡の家の天井は粉々に砕かれた。
「...え?」
唖然とするほかない。だが、その善岡の時が止まったような衝撃をお構いなしに次々と天井が踏み抜かれてゆく。
危機感に気付き、冷静になって上を見ると、巨大ロボットの足が家を踏み抜いていることに気づいた。
「くそが!どうなってんだッ!」
ただがむしゃらに攻撃を交わす。しかしこんな状況下でも非日常を愉快しんでいる自分に驚いた。
「やっべ...♡」
バリィィィイイイン!!
再び足が踏み抜かれるが、今度はスローモーションに見えた。
とっさに巨大ロボットの足に捕まり、高校生くらいの時に山岳部のメンツといった登山の訓練を思い出す、瞬く間にロボットの頭部まで登り詰めた。
「これが...」
ロボットはすかさず右腕でパンチを繰り出す。しかし善岡の強烈なラッシュはその拳を空中で粉々に砕いた。
「《武》か。」
「くらえッッ!」
善岡は右ストレートを構え飛び込んだ。
ーーー然し、現実は甘くない
「何ぃ!」
ロボットの頭部が展開し、善岡の眼前に大砲が迫った。
ド°ォォォォォォン
善岡は、儚く散り地面に叩きつけられた。
善岡のパワーよりもロボットの豊富な戦闘経験が一枚上手出会った。
「やっと...面白くなってきたのに...ゴホッ!」
ポワワワワワ...
ビームのチャージ音が聞こえ、死期を悟った。
「こんなところで」
...何かが、高速でやってくる。
「俺に、捕まれ!話は後だ!」
道路の向こう側からケツからジェット噴射で高速移動してくるアメリカ人男性が来たのだ。
訳も分からないまま、声の聞こえる方向に手を伸ばすと、即座に掴まれ、景色を置き去りにした。




