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異世界ドロップス  作者: るなどる
第2話  シ する世界の狭間で
9/9

2-2

 最近、お母さんの絵がぼやけて見えるようになった。

二人が帰った後、お話の続きがどうなるかをずっと考えていたから、ちょっと疲れているのかもしれない。

ゆっくり寝ていればきっと良くなるだろう。


 あれから数日、二人のお話している声が聞こえにくくなってきた。

前はちゃんと見えていた二人の顔も、今では顔と天井の境目がはっきりと分からなくなっている。

それに、ちょっと息苦しい。


 ・・・前の異常から、いったい何日経ったのだろうか?

目の前は真っ暗だし、耳の奥からするキーンという高い音以外の音が聞こえなくなった。

お父さんとお母さんは来てるの?

真っ白な天井はどこにいったの?

ボクの大好きなお話の続きは?

ねぇ、誰か答えてよ!


 ―――息苦しい。

ボクはいつの間に眠ってしまったんだろうか?

体が熱い、頭がいつも以上にボーっとする。

それに体中に何かを冷たい物を張り付けられているような感覚がある。

でも何だろう・・・ボクの手を掴んでるものは、温かくて柔らかてとても落ち着く。

今、ボクはどうなってるの?

何が起きているの?


 突然、息苦しく無くなった。

目も、いつものように見えるようになった。

とは言っても、相変わらず辺り一面真っ白なんだけど。

それに、足元がフワフワしてる・・・足元?

もしかしてボク、立ってるの?

どうして?

あ・・・すごいすごい!手も動くよ!

やったぁ!これならどこにでも行けそうだね!

ねえ、お父さん、お母さん、ボクやっとお外に行けるんだよね!?


「おと・・」

「あな―――



それがボクの中にある、前の世界での記憶だった。

この後に何があったのかは、よく覚えていない。

ただ何となくだけど、誰かと話をしたような気がする。

あれは一体誰だったんだろうか?

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