表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三度目の転生は記憶持ちであることを隠します。  作者: ロマハラ
エマ、7歳です。
5/5

5.魔法に興味があります


記憶を思い出してから、数日後には私はまた外で遊べるようになった。

ただし、先生付きで。


「先生、エマたちのことよろしくね。エマも先生に迷惑をかけないように!」

「はあい」

「なるべく危なくない遊びを考えるよ」

先生がそういうと、安心したようにエマの母は家に帰っていった。


「さて、なにして遊ぶ?」

先生は不貞腐れているジナンに話しかける。


「先生なんかいなくたって、もう危ないことしねえもん!!」

「けど仕方ないじゃん。別に先生がいるからって勉強会がはじまるわけじゃないし」

ユーランは特に気にした様子はないらしい。


10日に1度、この村に住んでいる私達を含めた子供は先生に言葉遣いや、文字の読み方、書き方などを習っている。

それは、小さな村といえど商人の出入りがあるし、商人の目にかかって、出稼ぎとして村を出る可能性もあるからだ。

親たちは商人とやりとりをするための最低限の事しかわからず停滞していたところに、先生が他からやってきて、今では頼り切りになっている。


「そうだなぁ、他の子達がいないのに勉強会をするわけにいかないしなぁ」


「そうだ、先生!魔法!魔法だったら教わってもいいぜ、オレ!」

ジナンが思い立ったようにそう言った。

勉強会で魔法は教えないだろうと言うような顔をしている。


「魔法か〜、魔力がないと出来ないからな。まず魔力を持っているか調べたり、魔力を扱う練習をしないとダメだぞ。魔法を使うには、三年はいるだろうなぁ」

「さ、さんねん…」


三年も必要なんて知らなかった。

確かに聖女になった時、練習もしていたけどそんなにかからなかったな。体に馴染んでたあたり、ナタリーも練習してたのかな。


「魔力を持ってないと、魔法も使えないんだよ、ジナン」

「うぐぐ」

ユーランは可哀想な顔をジナンに向けた。


「そうだなあ、この村は魔力を持っている人が少ないからジナンやユーラン、エマが魔力を持ってる可能性も少ないな。」

「そんなあ」

ジナンは大袈裟とも言えるほど残念がっていた。

きっと先生の魔法を見てから、自分の活躍を妄想していたに違いない。


けど、私も魔法使えなくなってるのは残念だわ…

うむむ


「ねえ先生、魔力を持ってないかもしれないけど、持ってるかもしれないじゃない?調べるだけ調べてほしいの!持ってたらわたし練習頑張るから!」

「そ、そうだ!持ってるかもしれないし、先生!」

「エマまでノリノリになっちゃったらわたしも気になってきた!」

私達は先生に駆け寄った。


「まあしょうがないな。村長に言って魔力探査機借りてくるよ」

先生はちょっとまってて、と言って諦めたように村長の家に向かった。










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ