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二話

 

 ジリリリリ!!! 二月某日、朝5時、部屋の中にアラームの音が鳴り響く。


「……うーん、今、何時……5時か 起きよ。」


 ベットから体を起こし、洗面台で顔と歯磨きを済ませる。 そして朝のシャワーで寝癖などを直していく。


「よし!! さっぱりした!! 今日は7時から出勤、今は6時だから、後15分は楽できる……コーヒーでも入れるかな」


 たまはポットを取り出すと、水をいれ、沸かす。

 その間にコーヒーの粉と砂糖をマグカップの中に入れてお湯が沸くのをしばらく待つ。


 数分経つと、ポットからカチッと音が鳴る。

 お湯が沸いた。


「お湯を入れて……しっかり粉を溶かして、その上から牛乳を入れると、完成!!」


 完成したコーヒーを少しづつ冷ましながら飲んでいく。


「あ、そういえば今日からコンビニでくろたまの商品が取り扱われるのか……確か、機械で券を出して引換するものとクリアファイルだったよね。 まさかの本人が働いてるなんて誰も思わないよね、はぁ」


 たまがコーヒーを飲み終わると時刻は6時12分を示していた。


「よし、少し早いけど……出るかな。 行ってきます」


 リュックを背負い、玄関から出て、家の鍵を閉めるとたまは歩いてバイト先であるコンビニに向かった。

 たまのバイト先のコンビニまでは歩いて15分くらいだ。


「……ああ、今日も朝はやっぱり寒い。 早く春にならないかなぁ」


 たまは出勤するために、いつも通りの道を通っていく。

 周りにはたまと同じように会社に行く人、雑談しながら学校に向かっている学生たち。

 いつも同じ時間にやってきては指定時刻になると出発する電車の音。


「いつも通りだなぁ」


 周りの人たちを見ながらたまは呟く。


「だけど、なんか良いよね」


 そう言って、たまは踏切を渡り、しばらく歩いた後、バイト先のコンビニに到着する。


「よし、着いた」


 入り口を開くと、客が入店したということを知らせるための音が流れる。

 そして音に気がついた店員さんの「いらっしゃいませ」という声がお店の中に響く。


「って、黒田さんか、おはようございます。」


「山本さん、おはようございます、いやぁ、外がものすごく寒くてやばかったですよ……」


「外やばいねぇ、バック、エアコンついてるからあったまっておいで」


「ありがとうございます!!」


 たまが話をしている人は、深夜帯で働いてる男性、山本さん。

 年は35歳で、このお店はもう5年になるベテラン店員である。


「おお、あったかぁ。 やっぱりエアコンは神であったか……早速着替えてと」


 たまはコンビニ規定の制服に着替えると、バイトが始まる前の日課をすませておく。

 まずは連絡ノートを開いて店員からの連絡を確認する。


「えっと、店長さんから私に……揚げ物の数と今日は新商品が入ると。 了解です」


「黒田さん? 着替えた?」


「はい!! 着替えましたよ」


 連絡ノートにサインを書いていると山本さんが来た。


「今日、キャンペーンでくろたまさんとのキャンペーン商品があるんだけど……黒田さんは知ってるよね」


「知ってますよ〜 クリアファイルと、トートバッグですよね」


「そうそう、霧島が言うには結構すぐになくなると思うからって、連絡があって、レジの前側にクリアファイルを置くことにしたからお客さんが聞いてきたときは説明してあげてください。 後、トートバッグはここにあるから券を持ってこられたお客さんに渡してあげてね」


「了解です。それにしてもまさかコンビニで私の考えた商品が取り扱われるってなんだか恥ずかしいですね」


「あ、やっぱり少しは恥ずかしいって気持ちもあるんだ……でもすごいことだと思うよ? ただ、本人もあっち側も知ってる身としてはちょっと面白いけど」


「面白いって……まあ良いです。 よし、そろそろ時間ですね。 今日もよろしくお願いします」


「お願いします、1日頑張ってね」


「……はーい」


 朝7時になると、出退勤を打ち込む。

 そして朝の挨拶を済ませてバイトの始まりである。

評価、ブクマ、よろしくお願いします!!

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