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一話

 二月某日

 とある動画投稿サイトにて、ある有名配信者のライブが始まっていた。

 その実況者の名前は、くろたま。


 チャンネル登録者数、100万人越えのその業界では知らない人は居ないぐらいの......と言っては過言になってしまうが動画投稿者という職業が流行るきっかけになった人物の一人で間違い無いであろう人物だ。


「皆さん!! ばんちゃあ!! 今日もくろたまの配信始めたいと思います!!」


『キタコレ!!』


『今日の締め、やったね』


『タマ姉、ばんちゃ!!』


『今日は何するの?』


 そんな彼女が配信を開始すると、すぐさまコメントは挨拶の嵐

 閲覧数もどんどん桁が上がっていくのが見てわかる。


「今日は何しよっかな〜 何かやってほしいことはある?」


『リクエストキタコレ!! 普段やらないことやろう』


『普段やらないこと……歌うとか?』


『タマ姉さんの歌……聞きたいわぁ』


「歌……かぁ、あんまり得意じゃ無いんだけどな〜 しかもこれ、ライブ配信だからねぇ、一発録りでしょ?」


 くろたまが不安そうな声で呟くと、コメントでは、『大丈夫!! いけるよ』などの励ますコメントが次々に流れていった。


「わかったよ。 今日は枠が短いからあんまり長いものもできないし、くろたまが歌います」


 くろたまが歌うことになると、コメントでは祭りが始まっていた。


『すまん、今北産業』


『おお、ええ所に来たな、タマ姉歌うってよ?』


『え? マジで?』


『くろたま大好きさんから500円ちゃりん』


 タマ姉、歌、歌うの初めてじゃね?』


『ナイスちゃりん!!』


『ナイス〜』


「ちゃりんありがとにゃ〜 くろたま大好きさん、いつもくれるけど、無理はしないでねぇ、気持ちだけでも嬉しいからね」


『くろたま大好きさんから3000円ちゃりん


 タマ姉さん大丈夫っす。 お金は好きに使うものだから後悔はしてないっすよ。

 それに好きな人に使ってもらえるなら本望です!!』


「って言ったそばから〜 ありがとね」


 そこからしばらく投げ銭祭が続き、ちょっと時間が経ってようやく、くろたまが歌う曲が決まった。


「……ちょっと時間が経っちゃったけど、なんとか決まったね。 今回いろいろ案が出たけど、受けがよかったらまた歌ってあげるかもしれないからよろしくです」


『了解!! またループ再生で聞くから〜』


『出たぁ、強者の発言〜 タマ姉さん、この人には敵いませんが、僕も聞くのでまたあげてください』


「ループ再生って機能があるの? それは初めて知ったなぁ、もしかして、定期的に再生回数が伸びるのはそれのせい?」


『違いやーす、上の人の頭がおかしいだけでーす』


『自覚してまーす』


「そ、そうなんだ、じゃ、じゃあ、ループで聞いてもできるだけ飽きないように頑張るね。 よし、歌います!!」


 くろたまは流行りのアニメのオープニングテーマと流行りの曲を数曲歌った後、終わりの挨拶をする。


「よし、わりかし思ってたよりもきちんと歌えたから良かった!! それじゃあ今日の配信はこのぐらいで……皆さん、乙やすにゃ!!」


『乙やす!!』


『おつやす!!』


『お疲れ様です!!』


 くろたまはコメントをある程度読んで、配信を終了する。


「ふぅ、今日も終わったよ〜 それにしてもよくここまで顔出しせずに来れたものだよ〜 それにタマ姉さんって愛称が根づいちゃっていつの間にか、身長が高いイメージも一緒についちゃって、いつかは顔出ししようと思ってたのに出来なくなって、早5年、身長は伸びず、144cm。 声もいつもより低く喋るせいで気付かれないし……

 はぁ、言ってて悲しくなった……。 明日はバイトだし、そろそろ寝よう……」


 有名実況者、くろたま、本名、黒田 たまはそう言って静かにベットに潜る。

 そして5分も経った後には、小さな寝息が聞こえてきた。


 これはとある有名実況者が、その仮面を脱ぎ、普段はコンビニのアルバイトをしながら……


『すいません、店員さん、今コラボでキャンペーンをやってるくろたまの商品ってどこにありますか?』


(私がくろたまだってこの子に伝えたらどうなるんだろう)


「くろたまの商品でしたらこちらにありますよ〜」


 普通に何気ない、時々はちゃめちゃな日常ストーリである

祝!! 初投稿です!!


これから頑張っていきますのでよろしくお願いします。

面白いと思った方や応援してくださる方はブクマ、評価、よろしくお願いします。

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