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プロローグ

初めて書きます!

誤字脱字あればご指摘お願いします!

愛「お兄ちゃん、こないだの約束覚えてるー?」


朝、会社に行く準備をしていると妹から唐突な質問だ。

愛というのは俺の妹だ。

たしか、昭成大学に合格したら合格祝いにテ○ファニーの時計を買ってやる。なんて約束をした。

まさか馬鹿な妹の事だから合格するなんて思ってなかったうえに昭成大学といえばこの辺りではかなりのエリート大学だ。

しかし、妹に高級時計を買うとか。

いや、無理無理無理無理!金もったいねー。


「なんの話だっけか?」


社会に出るとしらばっくれる発言はNGだが、今はこれしかない。


愛「えー合格したじゃん!時計だよ時計!明日休みでしょー?買いに行くぞ」


「明日は予定が…」


愛「さっきお母さんに明日は一日寝るって言ってたじゃん!」


こうなると、妹は多分(あれは流石に冗談、高級時計はいくら何でも、嘘でしたー、んなもん買うわけねーだろ)なんていうとキレるな。

確かに妹は凄い大学に入学したし、ここは兄としてお祝いをあげるのが筋だけど金欠なんだよなー…

テ○ファニーでも安いのはあるよね?

面倒くなる前に買ってやるか。家族からの株も上がるしね。


「わかったわかった。明日買いに行くぞー」


愛「やったあ」



朝こんなやりとりをして、出社した。


「おはようございます」


早川「東くんおはよう」


この早川先輩は超美人で超優しくて超仕事の出来る超先輩だ。

席は隣通しで、ほぼ二人一組の仕事なので正直この仕事最高、この職場天国としか思えない。


「という事がありましてー…」


早川「妹さんとの約束だからしょうがないねー」


「話変わるのですけど、先週くらいから置いてあるその透明のカード何ですか?」


早川「これねー、貰ったんだけど幸せになれるかもしれないカードなんだってー」


早川さんの机に一週間くらい前から置いてあった透明のカード、凄い気になっていた。

クレジットカードくらいの大きさで透明で何も書いていないのだけど男なら分かるだろうか、パンチラを目撃した時のような、目を奪われるというか引き寄せられるというか。そんな力がこのカードにはある。


早川「なんと、幸せになれる抽選は明日らしいよ」


「よく意味が分からないですけどね笑」


そうそう、早川先輩はこういうオカルト好きなんだよね。

こんな他愛もない話をしながら今日も一日仕事が終わった。


「お疲れ様でした」


今日は仕事終わったし、帰りにビール買って帰る事にしよう。お金降ろさなきゃね。


「ただいまー」


愛「おかえりー明日は9時に家でるからねー」


「へーい」


帰宅早々この話か。

楽しみにしてるんだろうな。


朝早速準備を済ませ、妹と一緒にテ○ファニーのお店まで出かける。

妹と二人で出かけるのは何年ぶりだっけか。

お店につくと、隣からどれにしようかなーと小さな声が聞こえる。

うん、20万くらいだな。

泣けてくる…

数分の品定めを済ますと


愛「コレにする!」


割と安いのを選んでくれたみたいだ。

良識ある妹で良かった。


「コレください」


店員「かしこまりました」


簡単な確認を済ませ、キャッシュで支払った。

直ぐに時計を腕に付けて嬉しそうな顔で


愛「お兄ちゃんありがとー大切にします」


あら、可愛い。

こういうとこがあると買ってあげてよかったと思えるな。


「俺だと思って大切に扱えよ」


愛「ハーイ」


買い物が終わる頃、時計は11時。


帰り道街を歩いていると5mくらい先の道路脇に見たことあるものが落ちている。




そう、早川先輩が持っていたあの透明のカードだ。




確か今日抽選だって言ってたな。

ハズレた人が捨てたのかな?


とりあえず早川先輩に話題として持ち帰る為カードを拾って帰ることにした。


愛「何拾ったの?クレジットカード?」


「職場の人が言ってたんだけど幸せになれるカードらしいよ」


12時頃家に着いたので、今日はゆっくりしようかな。

今日は両親は仕事なので昼飯は妹が作ってくれた。


「相変わらず、愛のハヤシライスは絶品だな!」


愛「でしょー」


なんてつまらない会話をしていると、突然俺のズボンのポケットから眩しいくらいの光とキーンという甲高い音が鳴り響いた。


「なんだ?」


愛「お兄ちゃんからでてるよ!」


直ぐにポケットの中を探すとあの透明のカードから光と音を放っている事がわかる。

数秒後家のリビングにいたはずだが、周りの景色がぐにゃぐにゃに歪んで見た事のない部屋に変わった。

壁には剣、槍、斧といった武器とドアが一枚あるだけの地下刑務所のような部屋だ。


妹も一緒だ。

俺も妹も何が起こったのかわからないポカーンとした顔で止まっていた。


愛「どこ…ここ…?」


すぐにドアを開けてドアの外を確認すると、幅3mくらいの幅の道がずっと続いていて遠くの方に十字路が見える。

夢じゃないのは感覚でわかる。


数秒後、もう一度手に持っていた透明のカードが光と音を放った。

コンクリートの様な天井に向かって放っていた光が天井に文字を描いた。




〔選ばれし者よ、三者のみ許されん力を得よ〕

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