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夏とバレンタインの話

作者: 氷川変電所

バレンタイン来ないかな

「どうしたの急に」

いや、バレンタイン来てほしいなって

「今8月よ」

うん、だからなおさら来てほしいなって

「なんでまたこんな時期に」

夏ってそういうイベント少なくないかなって思ってさ

「夏休み自体がそういうイベントなんじゃないの」

そういう見方もあるかもしれないね

「花火大会だのお祭りだの、いろいろあるじゃない」

うーん、なんというか

「『そういうイベント』じゃないの?」

僕が言いたいのは、バレンタインとかクリスマスってのは日付が決まってるだろ?つまりその日は全国どこでもバレンタインだったりクリスマスだったりするんだよ

「そりゃそうだ」

花火大会や夏祭りはそこに参加しないと花火大会じゃないわけじゃないか

「はぁ」

日付っていう装置によって切り取られた時空において存在する

「あーもういい、わかったから」

…つまりバレンタインにはそういう効果があると思うんだ

「なるほどなるほど」

だから夏にもそういうイベントがあってもいいと思うんだ

「バレンタインは例にすぎないってわけね」

そういうこと

「まぁこんな中チョコのやりとりしてたらハートの形も溶けて崩れてよくわからなくなりそうだしね」

なんか一瞬だけ詩的

「うるさい」

まぁあれだ、結局なにかしらの変化があってもいいころだと思うんだ

「そう繋げるのね」

こうやって暑い屋外を避けて何もせず涼んでるだけで終わる夏休みなんて嫌だろう

「私は何もなくていいわ、それなりに楽しんでるつもりだし」

そうか、それは残念だ

「あなたが言う『なにかしらの変化』に関わりたくないし」

そこは安心してほしい、君の出る幕はない

「うん、安心した」

君がどろどろのチョコをくれたら普通に不快だろうし

「とんだ粋狂ね」

そんな展開は期待していないし

「してたら普通に不快」

あー、バレンタイン来ないかな

「来るといいね」


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