プロローグ
初投稿です。何か意見があればどんどんメールしてください。
学生なので投稿が遅れる可能性があります。
先輩と友達と一緒に投稿していますが何かおかしなところがありましたら、メールしてください。
「行くのか」
黒い雲に覆われた夜空のもとに大小二つの人影が立っている。
「うん」
黒いローブをまとった小さいほうの人影が答えた。
「カグラには伝えたのか」
もう一人である仮面をつけた男が感情を感じさせない声で言った。
「大丈夫。カグラは強いよ。ボクなんかよりずっと」
時折暗い空から不気味な雷鳴が響いている。
小さいほうの人影は男とは逆の方向に向くと、雷鳴が響く中でも不思議と聞こえる穏やかな声で言った。
「もう時間がないんだ。”四年前の決断”からずっと調べてきたけど、どうしても半分足りない。きっとあっちの世界にあると思うんだ」
男は苦笑を浮かべながら言った。
「ミコトも悲しむぞ。まったくお前ときたら」
少年はクスリと困ったように笑い、「全く相変わらずの親ばかだね」と言った。
フッと男は鼻で笑うと、「娘を大事にして何が悪い」と言い切った。
「ごめんね。父さんと母さんのことを頼んだ」
「ああ、二人のことは任せておけ。あのクソ親父が手を出せないようにしておく。それより時計のことをよろしく頼む」
「うん。 それじゃあ 人間界へ行ってきます」
空から一筋の雷が地に落ちた。
「ああ、行って来い---」
最後の一言は音にかき消され、小さい人影の耳に届くことはなかった。
「行ったのか」
少年が去ったその場にとどまっていた男に、若い男が新たに姿を現し声をかけた。
「ああ、私たちも頑張らねばな。まだあんなに幼い従兄弟がたった一人で人間界に行くのだから」
そうして二人の人影は少年が去った方向とは正反対の方向へと歩いて行った。
この出来事から五年の月日が流れた。
どうでしたか?
最初のうちは週に一回程度で投稿していきたいと思っています。