第三話『長キ休息』
「つーわけで明日から夏休みなわけだが、夏休みだからといってハメを外しすぎないように。なんかあったらすぐに学校に連絡すること。飲酒、喫煙なんてもってのほかだぞ。夏休みはよく補導されるやつが多いからなぁ…万引きとかも多いからなぁ。規則としてはどっかに外泊したりする場合学校に連絡が必要だけど…まぁするやつなんていないだろ。まぁ何はともあれ、問題起こさなきゃなんでもいいさ。以上だ。そんじゃぁ南。」しぶやんにしては長い説教も終わった。
「起立」
南がそれに応じる。
「礼、着席」
と同時に一斉に騒がしくなる。
俺はその光景を肘つきながらボーっと眺めてるだけ。
かなり後ろの方だし立たなくても別に見えやしない。
しかし早いもんだ。
明日からもう夏休みか……。
「なんかジジくさいこと考えてるんでしょ?」
ボヘーっとしながら振り向くと南が立っていた。
「図星?」
涼しい顔をしながら聞いてくる。
「まぁ〜なぁ」
確かにジジくさいっちゃジジくさい。
「しかしもう夏休みか…早いもんだ。」
「やっぱりジジくさいこと考えてる。」
そんなにジジくさかっただろうか?
まぁ何はともあれ夏休み。
……。
実は夏休みはあまり好きではない。
家族がいなくなってからというもの長い休みがあまり好きではなくなった。
実感してしまうのだ、静かな家に、自分が一人だということを。
学校の騒音がやたら懐かしく思えてしかたなくなるの。
長い休みなんてあっても、学校に行かない意外は何もかわらない、むしろ学校に行かないから暇で暇で暇で暇で……。
だから、春休みも夏休みも冬休みもあまり好きではない。
南がきて、それも少しは和らいだけど……
「……でさ……ね?んー?ねぇ聞いてんの?」
いつの間にか雫が南の隣りにきている。
「あ…わり、考えごとしてたι」
「えー…君が?」
こいつは俺のことをどう思ってるのだろう…?
「じゃぁもう一回最初から説明させてーいただきます!」
「はい、雫ちゃんよろしく〜!」
あ…いつの間にかコイツもいた…。
「第一回東家お泊まり会開催決定☆」
「ちょーまてっι」
もはや説明ではない。
つか勝手に決定されてるし…。
「だってどーせ暇でしょ?それに一番家を自由に使えそうだしね。」
「いや…まぁそうだけどι」
「なら決定!詳しいことは明日集まって決めよ。」
「じゃぁみんなにも連絡しとくね。」
「もち、俺も行くぜ〜ぃ!」
何やら慌ただしいことになってきた…。
でも…まぁ…いいか。
「どーせだから一週間ぐらい泊まっちゃおうか!」
「いいんじゃない?私の家は近いし、女の子はうちでお風呂に入るといいわ」
「ちっ…風呂は別か……。」
あんまよくない気がしてきた………。「お前ら勝手すぎι」
「ん?何か言った?」
「いーや、なんでもないですよー。」
うん、なんでもない。
一人じゃなくて嬉しいかもなんて思ったなんてことはない。
断じてない。
でも…まぁしょうがないから泊めてやろう。
「しゃーない。じゃぁ明日うちで細かいこと決めるからな。」
しゃーないから、泊めてやる。
まただいぶ間空きましたι
ネタがないですι
つか行き当たりばったりでやってるんでこれからどうしよう…ι




