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宇宙人は

宇宙人は存在するんです。えぇ、僕は過去に見ましたから。よければその時の事お話しましょうか?



「宇宙は広いんだ!この地球に人が居るのに宇宙人がいないなんておこがましいじゃないか!」

こんな事を友達に熱弁しながら帰る昼下がり。

僕はテレビなんかでやっている、宇宙人特集にどハマりしてしまっていた。あの見た目、乗り物、言語、思春期の僕の胸をくすぐるには十分すぎるインパクトだったんだ。それからというものテレビで【宇宙人特集!】や【未確認飛行物体!】みたいなのが頭についてるテレビを片っ端から見漁っていた。

そんなある日いつも通りSF特集を楽しんでいると、「宇宙人は存在していて、既に地球に乗り込んできている」という事を言っている学者が居た。

僕はそれを見た瞬間いてもたってもいられなくなった。宇宙人がいるかもしれない!あの空き地に!校庭の裏に!スーパーの地下に!そんなところにいるかもしれない!そう思うと探しに行きたくてたまらなくなった。ちょうど夏休みも近いので僕は親友と2人で宇宙人探しの旅に出ることにした。本当は夏休み丸々使いたかったけど、宿題もあるので親に1週間だけという約束の元僕たちは出発した。

最初は楽しかった。ミステリー本を抱えながら居そうな場所を見て回ったり、色んな人に聞き込みしたりさながら刑事の気分だった。でも当然疲れるし、飽きもくる。一緒に来ていた友達は疲れたからと2日で家に帰ってしまった。僕は1人になっても宇宙人を探し続けた。僕も正直言うとヘトヘトですぐにでも帰りたかった。でも意地で僕は帰らなかった。絶対に宇宙人を見つけるんだ!そう意気込んで探し続けた

ほとんど諦めかけていたそんなある日、目の前を自分の腰ぐらいの大きさの生き物が通り過ぎた。犬にしては大きいし、何より二足歩行をしていたソレは人の格好とも違う奇妙な姿をしていた。僕はついに宇宙人を見つけたと興奮したが、宇宙人だと確証が欲しいから後を付けることにした。そろそろと後ろをつけて歩いて行くと、集落のような場所に着いた。そこには追いかけてきたソレと似たような背格好をした奴らが沢山いてコミュニティを作っていた。よく観察するとテレビや本で読んだとおりの宇宙人が大量にそこに居て僕は興奮がピークを迎えた。写真と動画に素早くおさめ、僕は宇宙人達の集落に乗り込んだ。何をされるか分からない、だが、好奇心が勝ってしまった。僕が足を踏み入れると、ソレ達は特に攻撃してくる様子もなくただ頭を抱えて怯えていた。

「なーんだ宇宙人大したことないじゃん」

僕がそう言うとソレ達の1人が声を上げた。

『違う!貴様らが宇宙人だ!私達は太古からこの地球に根生えた文面で後から侵略に来たのはそちらでは無いか!』

僕は彼らが何を言っているのか分からなかった。僕は生まれた頃からこの地球にいるし、地球人だ。肌だって銀色だし頭も大きい。コイツらみたいに肌に色がついてたりこんなに小さかったりしてない。こんな気持ち悪い種族宇宙人でしかありえないだろ。これを丁寧に説明しても向こうは聞く耳を持たず、ずっと何かを言っていた。

宇宙人と対話をするという一大イベントを体験したけど、僕の宇宙人愛はすっかり冷めてしまった。僕はもう大人になったけど、あの宇宙人達は元気で暮らしてるかな?


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