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無限の大地と黒いエイ  作者: きーち
無限の大地と手を伸ばす森
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② 自分の場所を知りたくて

 ブラックテイル号にもあった様に、ブラックテイルⅡにもまた地図を作製するための機能を集約した、作図室が存在している。

 今回の任務が冒険では無いため、目立った活躍はしていないのであるが、それでも未知の場所を進む旅であるのだから、その機能が不要となる事は無いのだ。

 だと言うのに、この作図室の主であるところの探求士、カインナッツ・モーテルローは不機嫌そうな表情を浮かべる事が多い。

 その理由というのも、ディンスレイには理解出来るのであるが……。

「だからボクは前々から言っているでしょう? ワープという地図上の点と点を一足で飛び越える様な事を繰り返せば、自身の性格な位置すら見失っていくと。ワープという機能を手に入れたところで、地図を作製する事の意義と意味が消えたわけでは無いのですよ!」

「分かってる分かってる。重々承知で、それでもワープなんて不明な部分が多い機能を多用したのは私の責任だ。今、そのツケを支払っている最中でもある。今更ながら、頭を下げて君達を頼りたい」

「まあ、艦長がそう仰るなら……って、本当に頭を下げないでください!」

 声を上げてディンスレイを止めて来るカインナッツ。

 ブラックテイル号で働いていた頃は若さもあって頼りなさげだったが、彼女もまた、あの旅で獲得した技能をブラックテイルⅡで活かしてくれていた。

 ただ、彼女が言う通りに、ワープを頻繁に繰り返すブラックテイルⅡの旅は、周囲をじっくり観察して地形を地図に落とし込んでいく探求士の仕事とは相性が悪かった。

 これまではもっぱら、南方諸国家群からもたらされた数少ない情報を元に、空白だらけの地図を解釈して貰い、そこに訪れた国のだいたいの位置を描き込み続けるという作業を続けて貰っている。要するに、明確な答えを出せない仕事という事だ。相応にストレスが溜まっているだろう。

 なので、今さらながら謝罪しようとしたわけであるが、止められてしまった。

「良いのか? はっきり言って、君らを都合良く働かせようとしているぞ、私は」

 言いながら、カインナッツと、他にも作図室で働く探求士達を見た。

 ブラックテイルⅡ内部にある各施設と同様に、やはり通常の飛空艦より広いその部屋。

 ブラックテイル号の頃と同じく、部屋の各所から外部を観察できる窓付きであり、さらにメインブリッジと同じく、窓から見える景色を幾らか調整も出来る機能付き。

 探求士であれば是非とも活用したいであろう機能を、十分に活かす機会を与えられていないのは、やはり申し訳無さが先立つ。

「艦長から船員を頼るっていうのは、あって当たり前でしょう。うちが不満を持っているという事は理解していただいている様なので、とりあえずそれで満足しておきますよ、今回は」

「そうか。なら本題に入るぞ」

「切り替えが早いなこの人……」

 感情で仕事をしていないと言って貰いたいところだ。

 いや、感情で仕事をしているところはあるものの、出す時のタイミングというのは心得ている。

「現状、君達も理解して貰っていると思うが……ブラックテイルⅡは、現在地不明の場所にいる。まさに、カインナッツ君の言うところのワープの弊害だ。当初、予定した場所では無く、そこから大きくズレた場所に辿り着いてしまった結果、現在地を見失ってしまったわけだ」

「船体バリア……でしたか? 艦内でも噂になってます。船体を強固に覆える防壁というのは便利ですが、ワープとの相性が悪かったとか」

「ああ。整備班長からの憶測混じりであるが、船体を覆うエネルギーとワープを行う際のエネルギー。この二つが悪い影響を与え合ったという報告を受けている。船体フィールド程度なら影響は少なかったが、バリア程に強固だと、それが実害を伴って健在化するのだろう。ワープを利用する側にとっての、今後の課題だな、これは」

「生きて帰れれば、ですがね」

 カインナッツの言葉は皮肉だろうが、身に染みる言葉でもあった。

 ディンスレイ達が生きる世界、無限の大地マグナスカブ。それは文字通り無限に続く大地であり、一度迷えば、帰途に着く事すら困難になる。そういう世界でもあるはずだ。

「その点、我々はまだ運に見放されたわけでも無いと思いたいね。外の景色を見ればそう思う」

 メインブリッジでもそうだが、作図室からでも外の景色は良く見える。

 そこに見える景色は、変わらない空と、大地一面に広がる森。

 ブラックテイルⅡ下方に見えるその森であるが、木々は相当に高く伸びている事も確認出来ていた。

 もし、落下すれば途端に森の中に迷い込む事になるだろうが、今回に限っては、その森自体が良い目印となってくれている。

「作図室からも同意見が出て居ますよ。この森は、シルフェニア南方の森林地帯の景色と良く似ている。恐らく地続きの森のどこかにワープしたんでしょうね、ボク達は」

 ディンスレイがこれまで旅を続けていた南方諸国家群。それは大雑把に言えば、海岸線の開けた地域に作られた国々と言え、より大陸側である西方に進めば、そこに広大な森林地帯が存在していた。

 人が住む南方諸国家群とは違う、文字通りの未踏領域。その森林地帯のどこかに、ディンスレイ達はワープしてしまったのである。

「現在、ブラックテイルⅡはワープした先の空域を旋回中だ。現在地の正確な位置が分からん事には、大きく移動するのは無茶だしな。なので、まず我々がいったいどの位置にいるのかを測定する事からして行かなければならん。どうだろうか」

「どうだろうって……ボク達に聞きますか?」

「メインブリッジでは観測士が働き詰めでな。無論、探求士にも働いて貰うタイミングというわけだ。競争だぞ、これは」

 船員同士の対立を、あえて煽ってみる。

 出来るだけ船内の空気は良くというのは、艦長としても努めているところであるが、役割が似通っている仕事を違う人間に頼む場合、こういう手も使い物だ。

 位置の測定という奴は、役割分担より、複数人が同じ作業で出した結果を比較する事で、正確な物が判明して行くのだから。

「はっ。艦長の挑発というのは分かりやすいですね。そういう言葉には惑わされませんよ。こちらはこちらで、あくまでこちらのペースでやっていきます。恐らく、現在の太陽の位置からでも、ワープ前からそう大きく離れた場所では無いとは予想済みなんですよ、こちらは」

 カインナッツがやる気になってくれている様なので、メインブリッジの観測士達も同じ結論を出しているという事は黙っておく。

 これで、シルフェニアから遥か彼方の位置にワープしてしまったという最悪の事態は避けられている事が知れた。

 となると今後の課題は、より正確な位置の把握になるだろう。

「まあ、夜まで待つ事をおススメしますよ。そうなれば星が見える。太陽より数が多いし、バラけていますからね。星の位置関係さえ測定出来れば、さらに正確な艦の位置が分かる事でしょう。そうなれば、メインブリッジの観測士にも不可能であろう地図への落とし込みも行ってみせます」

 徐々に胸を張って行くカインナッツを生暖かく見守るディンスレイ。

 ちなみに、観測士の方は目視範囲の地形と空の星の位置関係から、ワープ前と後の正確な座標を観測してみせると言っており、作図室側とは過程は似ているが、最終的な結論は別々の方法で出してくれる見込みが立った。

 やはり、ディンスレイにとっては好都合な状況であるから、余計な口出しはしないでおく。

「何にせよ、現状打破の方法がまだ会って良かったよ。あれだぞ、カインナッツ君。メインブリッジのララリート君が悔しがる顔が見られるかもだぞ?」

「彼女の表情なんてまったく、これっぽっちも興味はありませんが、そうなった時は是非に呼んでくださいね、艦長」

 似た様な事をララリートも言っていた。ブラックテイル号に乗っていた頃からそうであったが、カインナッツとララリートの二人は、妙なライバル心を持っているらしいのだ。

 カインナッツの方は作図室に籠り切りであるため、主にララリートが作図室に顔を出し、その手の交流を行っていると聞き及んでいる。

 それはそれで健全な関係性だと思うから、ディンスレイはただ状況の進展を促すのみである。

「そうだな。明日の朝に報告をお願いしたい。そうして観測士側が出した答えと比較検討してみよう。それで構わないだろうか」

「となると、夜は寝ずの番になりそうですね。おーい、今から睡眠時間の割り当てを行うぞ。太陽の位置関係の整理を終えたら、大半は寝る様に。休憩時間じゃなくて、これは命令だからな」

 作図室の方も忙しい状況になりそうで申し訳無いが、それでも、この忙しさは前に進む忙しさだ。

 今はその勢いに助けて貰おう。ディンスレイはそんな風に結論を出して、作図室を去ろうとする。

 恐らく、そういうタイミングなのだ。

 悪い事が起きるタイミングというのは。

「ん?」

 最初に気が付いたのは、カインナッツであった。

 作図室の窓から見える森林地帯の景色。そちらに違和感を覚えたのだろう。

 続いて、ディンスレイもまた同じ方を向いた。今度は違和感では無い。明確に、景色が変化している。

 森が、盛り上がったのだ。

 冗談では無い。木々の一部が、明らかに上方へ伸びた。いや、違う。あれは押し出される動きだ。何本かの木は横倒しになり、根が見えているものすらあった。

 そうして、その盛り上がりもさらなる隆起に押し流される。

 木々が盛り上がったのでは無かったのだ。森林地帯の下方より、巨大な何かがせり上がって来ていた。それがあまりにも大きすぎたため、地形そのものが盛り上がった様に見えたのである。

 それは最初、木々のヴェールに包まれている様だった。だが、そのヴェールは薄く、容易く切り裂かれていく。

 現れたのは鱗だった。鱗を持った、どんな木よりも太く長い木。最初の印象はそんな馬鹿げたものであったが、現実はもっと馬鹿げている。

 それは木では無く、生き物だ。長く、ある程度柔軟性を持った身体。それがまっすぐ、森を貫き、天へと頭部を向けて昇って行く。

 頭部を見れば、それが何であるかは簡単に表現出来た。それをすぐに出来なかったのは、あまりにも現実離れ過ぎて、認め難いものであったから。

 それは、蛇だった。少なくとも、頭部と胴体は蛇そのものであった。

 ただひたすらに巨大で長大な蛇が今、森の只中から現れたのである。




「……」

「……」

 医務室で沈黙が続く。

 ディンスレイは話すべき事を話し終えたが故の沈黙であり、一方、話を聞いていた側であるレドと船医のアンスィの沈黙は、一旦、思考を落ち着かせるためのそれであろう。

 もしくは、現実を受け入れるのに苦労しているか。

「一つ、尋ねても良いか?」

「なんだ、レド。さっきまでの話に疑問点でもあったか」

「そうだな……色々あったが……とりあえず、現れた蛇についてはどうなった?」

「どうやら、ブラックテイルⅡを餌だとは思わなかったらしく、一旦、空を目指す様に天頂に向かって伸びをした後、森に対して再び横になり、沈んで行ったよ。案外、まだすぐ近くに潜んでいるかもしれんな」

 ディンスレイの回頭を聞いて、頭痛でも感じ始めたのか、額に指を置くレド。

 病人に対しては酷だったろうか? 一応、体力的には回復してきているはずだが。

「あのあの……聞く限りにおいて、現在進行形で、危険な状況……なのではないですか?」

「察しが良いな、船医殿。その通り。現在ブラックテイルⅡは、巨大生物の脅威の只中にある。ブラックテイル号の時の事を思い出さないか?」

「お、思い出したくもありませんよぉ……!」

 その手の怪生物には苦労させられた。今回もまた、その手の状況ではあるのだが、これまでの経験上、どれも危機的状況をギリギリ潜り抜けた形なので、今回も油断出来る状況では無かった。

「まさか……目が覚めたら彼の森に居るとは……洒落にもなっとらん」

「彼の森?」

「要するに……あの世の向こう側にある森という事だ。オヌ帝国はそう呼んでいる。ここはな」

 不吉な表現だ。レドにとっては、死の縁から戻って来たのに、まだあの世側だったというのだから、確かに冗談ではない話だろう。

「我々の現在地が判明するまで、この森に滞在する事になるから、本当にあの世であれば困る。一応、今夜を生き延びれば、ある程度の現在地が分かる予定だから、目指すは明日の朝だな。何かしら建設的な意見があれば聞いておきたい。オヌ帝国もこの森を知っているという事は、シルフェニアとは違う見地を持っているかもだろう?」

「と言っても、危険だから近づくべきでは無い場所としてしか……ああ、そうだ。デカい蛇が潜んでいる」

「それは知っている」

 さっき見た。というかシルフェニアにおいても、この森林地帯に巨大な蛇が潜んでいる事は周知の事として語られているのだ。

 その蛇こそが、未踏領域とされる理由でもある。

「し、シルフェニアにおいて……南部の森林地帯は……飛空船が餌になる場所……などと呼ばれてますねぇ」

「ほう、それはどういう意味だ?」

 尋ねるレドだが、理由が分からないというより、認めたくないのだろう。だから言ってやる。

「言葉通りだ」

「現れた大蛇は、飛空船を食うと?」

 実際に蛇にぶつかって墜落した飛空船の目撃例は幾つかある。それは蛇の餌として落とされたのか、単なる事故なのかは分からないが、今、ブラックテイルⅡがその例の一つになりそうなのが問題だ。

「へ、蛇については、きょ、巨大な蛇に見えますが……も、もっと違う生態をした、まったくの別種だ……という学説もあります……。た、ただ、やはり接近する事すら危険ですので……く、詳しい話は……む、難しいですねぇ……」

「それでも船医殿は、私よりかは知っている事が多いのではないかな? 何でも良い。知恵を借りたいところだな」

 謎の生物の脅威という状況こそ、学者の知恵の借り所だとディンスレイは思う。

 人間相手ならディンスレイだって専門家を名乗っても良いが、野生の獣は専門外だった。蛇に毛なんぞ生えていないものの。

「う、うーん。こ、今回、現れた時、こ、こう、空に向かって伸びた……んですよねぇ?」

「ああ。あの動作はいったい何なのか、未だに謎だな。角度的に、ブラックテイルⅡの存在は目に入ったはずだが、襲ってくる気配は無かった。今のところはな」

「へ、蛇じゃなかったら……な、何なのかという学説に、へ、蛇に似た形に収斂進化した、き、菌類だという話が……あるんです」

「学者というのは、時々、突拍子も無い事を言うものだが……」

 まともに受け止めるべきか迷う学説というのは、あくまで真面目な話ですよというレッテルが欲しくなってくるところだ。

 アンスィの表情を見れば、冗談を言っている風では無い。そもそも彼女、冗談とかも苦手な性質であるし。

「シルフェニアの学問には詳しくないので申し訳ないが、菌類が蛇の形を取るなど、有り得るのか? 聞く限り、相当な大きさだったのだろう?」

「それはもう、空に浮かぶブラックテイルⅡを飲み込めるくらいにな」

 蛇だったとしても巨大に過ぎる。それが菌類だと言うのだから、レドだって信じ難くなってしまうだろう。

「よ、寄り集まった菌が……な、何らかの形を取るのは、よ、良くある話……ですよ? つ、つまりその蛇は……菌糸の類」

「菌糸」

「も、もしくは……子実体。き、キノコとかの」

「キノコ」

 ディンスレイとレド、二人してアンスィの話を聞き返す破目になった。

「た、単体は小さくても、か、数が集まれば……ど、どうしたって大きくなりますからねぇ……こ、この学説の、だ、大胆で興味深いところは、へ、蛇もまた一部。森林地帯の下層には、そ、その菌類が広がっており、さ、さらに森林地帯の木々と……ぜ、全体で共生関係にあり、も、森そのものが……い、一個の生命体として、存在していると見る事も出来るという部分でして……」

「悪いな、船医殿。盛り上がっているところ申し訳ないのだが、もし、その学説通りだったとして、現状、ブラックテイルⅡは危険かどうかをまず聞いておきたい」

 現在進行形で危険の只中にあるのかもしれないのだから、長話もしていられなかったりする。

 それでも、他に迂闊な行動も出来ない状況なので、まずはレドとの話を終らせたところであった。

 何なら、この後にまた船内幹部会議でも開く必要があるかと考えていたところだ。

 真っ先にそれをしなかったのは、やったところで解決策が見つかるとも思えなかったからだが……。

「その大蛇……が、現れましたわけですけど……な、何度も聞きますが、襲って来なかったんですよね?」

「まあ、襲われていたら君らだって何があったのかと気付くだろう? 蛇を発見し、そのまま見逃されたからこそ、今の、どうしたものかと考える猶予もあるわけだ」

 ただ、それが幸運なのかどうかも判断出来ないわけであるが。

「な、なら、い、今の空域に居る限りは……だ、大丈夫かな……と」

「それもまた、学説かな?」

「は、はい。し、森林を、い、一個の生命体として捉える場合……こ、個体として、非常に利己的……という可能性が高いそうなんです。こ、個体として、い、生きていける程に、きょ、強大なわけですから」

「なるほど。他者に気を使う必要が無い以上、邪魔だと感じたら排除を簡単に行ってくるから、逆説的に、今、そうで無いという事は、襲われる心配が無いと」

「と、とりあえず……い、今のところは?」

 今後はどうなるか分からない。有力視されているわけでも無い学説なんてそんなものだ。

 ただ、一つの参考にはなるだろう。

(迂闊な事をしなければ、安全である可能性の方が高い。今はそういう状況か? やはり、朝までなんとか時間を稼げれば、それで解決出来る事態……そう判断するべきか)

 だが、それならそうで、どうして大蛇は姿を現したのか?

 ブラックテイルⅡが存在する空域に、わざわざ姿を見せる様に大蛇は現れた。そこにまったく意味など無いのか、単なる生態的な反応か。

 学者では無いディンスレイにそれは分からない。ただ、一つ確かな事はあった。

「良し。では、一旦艦長判断をさせて貰おう。何時までも迷って居られる立場でも無いしな」

「そ、それはその通り……ですねぇ」

 そうと決まれば、医務室を去る事にする。今の自分の仕事場はメインブリッジだ。今後、何が起こったとしても、もっとも自分の能力を発揮出来るのはそこなのだから。

「今はこうやって横になっているしかない病人が何か言えた義理でも無いが……一つ、出来るアドバイスがあるぞ、ディンスレイ」

「ほう? それは何だ、レド」

「船体バリアは、舌が触れると苦いらしい。蛇に食われそうになった時は使うと良い」

「……」

 それは冗談の一種なのだろうか? それともくそ真面目に言っているのか。何となく、レドの性格の一端を知れた気がするから、そういう意義はあったと思う事にしよう。


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