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チート転生 ―前世の俺が強すぎる―  作者: てん
第一章 転生編
9/11

第九話 第一層戦闘エリア 上

 ・トス=ジラントス 第一層戦闘エリア・


 俺は再び広い空間に入る。

 アシスが言うには、この広い空間は戦闘エリアと言うらしい。

 ついでに言うと、さっきまで俺が居た通路は、やはりモンスターの出現しないエリアだった。


「ギャアアアアアアア!」


 光が集まって、ゴブリンの身体を形作ってゆく。


「まずはこれかな! アシス、強化並列思考!」


【英雄スキル:強化並列思考を発動】


 スキルは慣れれば一人でも発動できるらしいが、初めてなのでアシスにサポートをしてもらっている。

 脳の処理能力の強化をするスキルらしいが…


 そう呟いたときだった。


「!? ぐ、はぁぁっ!」


 頭に激痛が入る。


「な…ん、だ?」


 世界が遅く見える。


 ゴブリンが俺の方に突進してくるが、ふらふらと俺はそれを避ける。


 右足のほうが力が入っている。

 俺は左に避ける


 地面にくぼみがある。

 右


 俺はゴブリンの視界から出たことを確認してから、それの背中を殴る


「ふっっ!」


 ズシャ!


 俺の右手はきれいにゴブリンの身体を貫通していた。


【報告】 

  Lv6→Lv8

 レベルアップに伴い各能力値が上昇しました。


 スキル フラッシュを獲得しました


「アシス、強化並列思考を停止しろ…」


 俺の頭痛は徐々に引いていった。


「なんだったんだ?」


【急激な脳の活性化による副作用かと考えられます】


 なるほど。

 いきなり痛みが襲ったからなにをしたのかあんまり覚えていないぞ。

 世界が遅く見えて、あいつ(ゴブリン)の動作パターンを解析していたんだが…


 って、今思うととんでもないことしていたな。

 これが英雄スキルか。

 使いこなせるようになったらめっちゃ強くなりそうだな。

 とりあえず少しずつ慣れていこう。


「にしてもこれは増えすぎだろ。」


 色々振り返っている間もモンスターは湧く。

 いま俺は約二十体ぐらいのモンスターから逃げ回っている。

 ゴブリンの他にもコウモリのようなやつやスライムまでもいる。


 通路に戻るのもいいが、そうするとコイツら消えちゃうんだよな。


 そう、これもアシス情報だが、このダンジョンで出現したモンスターは挑戦者が通路に逃げ込むと消えてしまうらしいのだ。


「それにこのスキルを試すのにもいいしな。 明らかに強そうなやつ、牙斬無双(きじんむそう)!」


 俺は振り返り、モンスターたちを見据えながら次の英雄スキルを使う。


【英雄スキル:牙斬無双を発動】


 …

 なにもおこらない


「え? スキルは? う、うわぁぁぁ」


 俺にモンスターたちが飛びつく。


 ジャクッ


「…あれ?」


 俺が目を開くと…

 なにもなかった。


【報告】 

  Lv8→Lv18

 レベルアップに伴い各能力値が上昇しました。


 スキル 暗黒を獲得しました。

 スキル ロックシュートを獲得しました。

 スキル 電撃を獲得しました。

 スキル ポイズンハンドを獲得しました。


 レベルアップとかは後で触れるとして、


「アシス、わっとはぷーん(なにが起きたの?)


【Yes master. Your skill had instantly killed the enemy(牙斬無双のスキルがモンスターを瞬殺しました。)】


 …ノリいいな。

 目をつぶっててどんなスキルだったのかわからなかったぞ。


「やっ!」


 俺はこちらに向かってきたスライムのモンスターに向けて指で突く。

 すると…


 びしゃっ


 スライムが弾ける。

 だがしかし、俺には大きな牙のような「何か」がスライムを突き刺したのが見えたぞ。

 おそらく俺の攻撃に合わせて牙を出現させてくれるのだろう。

 手に牙? 


「このスキルは扱いやすくていいな」


 俺は頭を掻く。


 ぎゃっ


 頭上で声がした。


【報告】 

  Lv18→Lv19

 レベルアップに伴い各能力値が上昇しました。


「敵が居たのか? って、…お、俺の髪の毛ーー!!!」


 目の前を落ちる俺の髪の毛に向かって叫ぶ。

 頭上に居たコウモリっぽいモンスターと一緒に髪の毛も攻撃してしまったらしい。


「今日から俺はハゲなのかぁあ!」


 頭を触り、確認すると…


「あ、ある?」


 かなりバッサリと落ちていたのに、俺の髪の毛の手触りは普通だった。


「あ、もしかして超速再生Ⅶが発動して再生したのか?」


 髪の毛まで再生してくれるのか。

 …長くなったらどうやって切るんだよ。


「とにかく、これも扱いに注意しないと、頭掻くたびに散る俺の髪の毛を見ることになる。」


 切れたのは俺の髪の毛だけだったのか?

 頭が落ちても再生するのかな?

 …試すのはやめておこう。


 とりあえずアシスに頼んでスキルを停止してもらう。


「次はこれだな。千里観察眼!」


【英雄スキル:千里観察眼を発動】


 俺は遠くにスポーンしたゴブリンに目を向ける。


 [スモールゴブリン]


 …それだけ?


「やぁ!」


 俺は近づいてきたスモールゴブリンを倒す。


 ジロ


 今度は近くに居たコウモリのようなモンスターを見てみる。


 [スモールバット]


 グシャッ

 ジロ


 [スモールスライム]


 グシャッ


【報告】 

  Lv19→Lv20

 レベルアップに伴い各能力値が上昇しました。


 ジロ


 [スモールバット]

 [スモールゴブリン]


 グシャッグシャッ

 ジロ


 [スモールバット]

 [スモールスライム]


【報告】

 千里観察眼の熟練度が上がりました。

 Lv1→Lv2


 お?

 ジロ


 [スモールゴブリン 土属性]


「使ってたら熟練度があがって表示される内容が増えたぞ」


 さすがになにかあると思って、観察しては倒し、観察しては倒しを繰り返していたが、熟練度が上がったらしい。

このスキルはよく言う「鑑定スキル」だな。


「アシスがスキルの説明してくれた時はわかりにくかったな」


【…】


「副作用もあまりないみたいだし、暇なときにどんどん使って熟練度をあげていくか」


俺が次に使ってみるスキルを考えようとすると…


 [ダンジョンの壁]

 [ダンジョンの床]

 [スモールスライム]

 [ダンジョンの壁]


【千里観察眼を停止しました】


 嫌な予感がしてすぐにスキルを停止した。

 これも使いこなせるようにならないと大変な事になりそうだな。


 そういえばこのスキル、俺が見ようとするとどれだけ近くても遠くても、自動的にピントをあわせてくれるみたいだな。

 そこは特に練習は必要ないみたいだ。


 さっき使った英雄スキルも、使いこなせはしないが一応発動はできるんだな。


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