第八話 アシスト機能
・トス=ジラントス 第一層通路・
とりあえずアシスト機能の機能をチェックしよう。
「アシスト機能…いや、いちいちアシスト機能言うのは面倒くさいな。アシスト機能だから…じゃあアシスにするか。アシスト機能、今からお前のことはアシスと呼ぶことにする」
【アシスト機能の名前をアシスに変更しました】
よし。
名前のことについては聞くな。
なろう系転生者は名付けのセンスが無いことが多いだろ。
俺もその一人ってだけさ。
「よし。アシス、お前を使ってできることを教えてくれ」
【アシスト機能は主に使用者の戦闘、ステータス管理などをアシストするエンクシャントスキルです。魔法詠唱、構築のサポートから敵の分析、収納アイテムの整理、管理などといった、幅広いサポートも可能です】
わーお。
めっちゃ使えるじゃないの。
レベルアップを報告してくれるだけじゃ無かったんだな。
「エンクシャントスキル?魔法詠唱と構築?収納アイテム?」
とりあえず気になった用語について聞いてみる
――
エンクシャントスキル
古代の終末戦争時代に使われていたスキル。一度に一人にしか出現しない。
魔法詠唱
魔法術式を詠唱によって展開すること。
魔法構築
魔法術式を構築すること。
収納アイテム
収納スキルによって収納されたアイテムのこと。
所持している収納スキル:該当なし
――
エンクシャントスキルの、一度に一人にしか出現しないというのは、この世界で俺しか持っていないスキルってことだよな。
魔法詠唱はラノベでよくあるシステムか。
なんちゃらなんちゃら、ファイアボール! みたいな。
魔法構築は名前の通り、魔法を構築することか。
収納スキルなんてあるんだな。
次は…
「能力値とは?」
ずっと気になっていたのだが、「才能」と「能力」の違いは何なんだ?
――
才能
生きとし生けるものが誕生した際に、見込められる成長値。
能力
現在の能力値。強化、加護、祝福の効果は反映されない。
――
なるほど。
才能が全てでは無いと…
「努力すれば能力値は伸ばせるということか」
とんでもスキルでチート転生だろうが、努力は必要だもんな。
「俺の現在の強化、加護、祝福の効果を反映した能力値はどんな感じだ?」
――
体術 上級
魔術 上級
耐性 上級
生活術 上級
――
バフを受けるとだいたい上級ぐらいか。
おそらく、表示されない、細かい数字などで能力値は管理されているのだろうな。
他のワードとかも聞いておくか。
「レベル、属性、スキル、職業、プロフィールとはなんのことだ?」
――
レベル
これに基づいて生きとし生けるものは成長する。上限値はLv1000。レベルが上がるに連れ受け取る経験値は減少していく。
属性
自信の持つ属性。種族特有で属性が存在する。
スキル
自信の持つ能力。攻撃、防衛、援護、治療すべてがここに記録される。記録されても使いこなせるわけではない。
職業
レベルとは別の経験値。熟練度。
――
レベル上限は1000!?
やりこみがいがありそうだな。
種族特有の属性?
俺の属性めっちゃ多くないか?
スキルとして手に入れても使いこなせるわけじゃないんだな。
職業は熟練度か。
「俺の種族は何なんだ?」
――
【複数種族の性質が同時に存在するため、定義不能です】
――
なに?
そういえば魂を見つけて転生する際に「頭に直接話しかけてます」ちゃんが7つの魂とか言っていたな。
別々の種族と合体しちゃったのか。
「さまよい神が身体を手に入れときに複数の魂と合体してしまうことってあるのか?」
――
【情報の不足により、不明】
――
流石に何でも知っているわけじゃないみたいだな。
他にも聞いておいたほうがいいことってあったかな?
「ここはどこだ?」
――
英雄世界ラス
人族王国エミナストーチェ
タリアリ大森林
移動型ダンジョン トス=ジラントス 第一層通路
――
あの森はタリアリ大森林というのか。
というか人族の国内だったのか。
「移動型ダンジョンとは?」
――
移動型ダンジョン
周期で一定のエリアに出現するダンジョン。挑戦者がいる場合は転移することはない。
――
このダンジョン転移するのか!?
森の中とかならまだしも、人里に出現したら大変だな。
俺が中にいる限りは移動しないみたいだが。
「人族王国エミナストーチェ? 英雄世界ラスについても説明を頼む」
【不明】
「え?」
あれ?
これもだめか。
なんだかどころどころ情報が抜けている感じがするな。
国のことはわからないのに移動型ダンジョンのことはわかるんだな。
まあいいや。
早速俺のスキルや能力を確認してみよう。
二度目だがな。
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