第四話 能力確認 上
この辺の用語については数話あとにちゃんとした説明がありますので、今は考察程度に読んでみてください。
・??? 第一層通路・
全身が痛い。
おそらく新しい身体に変化した成長痛のようなものだろう。
なにがともあれ、うまく身体を見つけられたみたいだな。
多少違和感はあるが、どこか懐かしい感じがするのはなんでだろう。
俺の想像では身体を見つける、というのは亡くなった生き物の亡骸だったりよくある赤ちゃんとかに乗り移ったりすることだと思っていたのだが、まさか輪廻に向かう魂に合体する事だったとは。
集中していたから周りはあんまり見えなかったけど、あの光の流れのようなものが輪廻の輪なのだろう。
てことは死んだ魂に乗り移ったということで…亡骸に乗り移るよりもひどい死者への冒涜になってないか?
これ。
…転生後、意識から戻ってから変な声が耳に鳴いている。
このSi○iみたいな声は何なんだ?
また頭に直接語りかけているのか?
【失敗しました。失敗しました。失敗しました。失敗しました。失敗しました。失敗しました。失敗しました。失敗しました。失敗しました。失敗しました。失敗しました。】
「うるさいな。」
【試行を中止しますか?】
目の前に、 はい、いいえ と書かれたパネルが現れた。
とりあえず はい と選ぶと鬱陶しい声がとまった。
何だったんだ?
辺りを見渡すと、どうやらここは洞窟の中のようだ。
周りが岩で覆われている。
どこにも光源はない…なのになぜ周りが明るく見えるのだろうか。
少し目をつぶって体の痛みに慣れようとしていると、視界の右上らへんに四角いパネルを見つけた。
俺がなんとなくそこに意識を向けると、先程エラーのあとに出てきた、パネルのようなものが突然目の前に現れた。
そこにはなにやら日本語で文字が書かれていた。
「なになに…『新アンロック』?」
「新アンロック」と書かれた文字の下にも何やらあったので、それらも読んでいく。
【新アンロック】
アシスト機能の追加
レベル解放
才能解放
属性解放
スキル解放
職業解放
プロフィール解放
…レベルがある世界か。
確かこの世界に転移する前に願った気がするな。
「レベルあげて強くなりたい」
って。
まるでゲームのようなシステムだな。
属性、スキルやレベルがあるということはそういうことだろう。
俺は小説も読むが、ゲームもそれなりに好きでやっている
一年ぐらい前までハマってたMMORPGゲームがあったのだが、対人で世界ランク上位に入るぐらいまでやり込んでいた。
気がする。
この世界に転移してから前の世界の記憶が曖昧なんだよなぁ。
まぁ、ラノベ読んで蓄えた転生知識とかは無事みたいだからいいか。
どうやらこのパネルは俺のステータス画面みたいだ。
俺が文字をタップしてみると詳細が見れた。
しかし残念なことに、言葉の説明やらはしてくれないみたいだ。
試しに「アシスト機能」というワードをタップしてみても、なにも説明はしてくれなかった。
色々意味がわからないワードとかもあるんだがな…とりあえずあるもの調べるしか無いかな。
まず、アシスト機能だが、おそらくこれは最初に聞こえたs○riのことだな。
パネルを見てて、俺が読み上げてほしいと願うと文字を読んでくれる。
おそらくレベルが上がったりすると報告してくれるーみたいな感じだろう。
これはこの世界すべての人が持っているのかな?
それとも転生者の特権的な?
後々調べてみようとおもう。
レベルはレベル。
【レベル】
Lv1
当たり前だが、現在Lv1だな。
モンスターとかがいるのかな?
それらを倒してレベルを上げるのが普通だが。
次に才能解放だな。
タップしてみるとこんな物が出てきた。
【能力】
体術 初級
魔術 初級
耐性 初級
生活術 初級
これって俺の能力的な感じか?だとしたら絶望的なんだが。
いや、俺に何か才能があるとは思っていなかったけど、さすがに全部初級は無いだろ。
耐性ってなんだ?
ていうか魔法があるのか。
…なろう系だとここで主人公が魔法を極めることを決意するんだろうな。
まぁ俺には才能がないみたいだから無理だろうがな!!!