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弁ちゃん新しい世界へ!フィナーレ

最後までお付き合いくださりありがとうございました。

おかげさまをもちまして無事完結できました。この作品は沢山の方々に応援を頂きまして感謝でいっぱいです。次の作品(仮作品名)寿命買い取り致しますの連載準備中です。どうぞまたよろしくお願い致します。

季節はもう春、教室は受験ムード一色で生徒達はみなピリピリとした緊張の中、己との戦いに日々明け暮れている。


生徒達は早速朝から教科書や参考書を広げ、各自勉強に勤しんでいた。


篠原はキョロキョロと教室を見渡した。

「町田…今日も音楽室か。アイツ大丈夫なのか?もう受験まであんまり時間ないのにさ」

篠原の肩で貧乏神はフッと笑みをもらした。

「町田君の事より自分の心配しないと!奨学生ならなおのことでしょう?」

篠原はハッとした顔でまた参考書にむかいだした。


そして、もうひとり正吾の姿を探す佐山チカは、てっきり正吾が隣町の進学校を志望していると勘違いして今日も正吾と共に通学する自分の姿をイメージしながら問題集に取り組んでいる。


「正吾君…私、卒業式の日にあなたに告白するって決めた!同じ高校に一緒に通いましょうね。ヨ〜シやるぞ!」


当の正吾はといえば、アメリカのセントジョセフィン音楽院を受験するため、空いている時間は音楽室に行き、弁天と有明の特訓を受け放課後は松下が紹介してくれた有名なギタリストに指導してもらう毎日だ。

「町田君、ずいぶん頑張ったわね!あとは英語が問題だわ〜」


有明が嘆いたが正吾は全然気にしていない様子で

「先生、大丈夫ですよ!ジェスチャーで乗りきりますから。実際、俺のジェスチャーは分かり易いってジャクリーン先生が言ってましたもん」

正吾は、有明をどついて

「それより、婚約おめでとうございます!」

有明はポッと顔を赤らめた。

「ありがとう!結婚式には来てくれる?」

正吾は笑顔でうなずいた。

「6月ですよね?きっと行きますから!だって俺は二人の結びの神ですからね。それにしても右近さん、やっとホッと出来ますね」

正吾がそういうと有明は感慨深げに遠くを見つめた。「ええ…右近さんが認めた春日先生ですものね。幸せよ…私」


すると、有明の守護霊佐々木がヒョイと顔を出し

「おい!俺の意見はどうなんだ?右近ばっかりおいしいところ持っていきやがって。俺がどれだけこいつの為に戦ってるか言ってやってくれよ!」

と訴えた。

正吾は苦笑いして

「先生、佐々木さんも頑張ってますよ。変な悪霊にまたとり憑かれないようにしっかりとボディーガードしてくれてますから安心してください。と…本人がそう言ってます」

有明はアハハと笑い

「ごめんね佐々木さん!頼りにしてるわよ。これからも頼むわね」と見えない佐々木に礼を言った。

有明は正吾に向き直り

「とうとう来週実技試験ね。自信の程はどう?」


「最善は尽くしました。俺、なんでいつもあがっちゃうのか考えたんです」


「それで、解ったの?」


「ハイ!」


「俺があがってしまうのは結局自信がないからなんですよ。それは自分がした努力が足りないからなんです。今回俺は自分がやってきた努力に納得しています。ですから自信を持って本番に挑めますよ」

有明はうなずいて

「その言葉を聞いて安心したわ。体に気をつけて行ってらっしゃい」


「ハイ!ありがとうございます」


学校から帰るとユカリが正吾にエアメールを渡した。

正吾は高鳴る胸を抑え、文面を見たが全然読めなかった。

「こりゃあダメだ!辞書ひかないと…」

ユカリは文面に目を通したがお手上げポーズだ。

「そろそろ父さんが帰ってくるから読んでもらいなさい」

正吾の父親は海外赴任の経験もあり、ある程度の英文は読みこなせる。

「ただいま」

ちょうどよいタイミングで健一が玄関から入ってきた。

正吾はとびだして行って健一に手紙を渡した。「父さん、これ読んで!セントジョセフィンからだ」

健一は廊下を歩きながら

「おいおい、これしき読めないでどうする。これからあっちで暮らすっていうのに…なになに…試験日の案内だなこりゃあ。お前、卒業式いつだっけ?」

「3月10日だよ」


「あ〜試験日と重なっちゃったなぁ」


「ええっ!それホントかよ」

正吾はがっくりと肩を落とした。

沈んだ表情の正吾に弁天は声をかけた。

「残念だったのぅ」


「フゥ…仕方ないさ。明日、担任に話すよ」

「ウム…寂しくなるのぅ。じゃが世界にはお主と同じように神がかりの人間は何人もおる、妾もこれからは外国の神々と張り合わねばならぬな。フッフッフ楽しみじゃわい!」

正吾はエッと驚いた。

「何を驚いておる?音楽の神は妾だけではないぞよ。だからボヤボヤしてはおられんのじゃ!う〜ん楽しみじゃのう。な?そう思わんか?」

正吾はウキウキと心が浮き立ってくるのを感じた。「ああ!世界に挑戦だ。どんなライバルがいるか楽しみだよ」


そして次の日、教室に入って来た担任は正吾に前に出るよう言った。

「みんな、残念なお知らせがある。実は町田が卒業式に出られない事になった」

教室はザワザワとざわめいている。

「え〜っどうして?親の転勤とか?」

女子の一人が声をあげた。

「みんな静かに!実は町田はアメリカの高校を受験することになってな。ちょうど卒業式が試験日なんだ。町田、自分で話すか?」


「はい、そうさせてください」


「実は俺、アメリカのセントジョセフィン音楽院を受験する事になりました。俺がギターやってることは既にみんな知ってると思うけど、俺プロになろうと思う。受かるかわからないけど挑戦してみようと思います。みんな…ありがとうございました。とても楽しかったよ。お互い夢に向かって頑張ろうぜ!」


みんなの拍手を受け、正吾は改めて絶対合格するぞと決意を新たにした。


そして放課後…

音楽室でいつものようにギターを弾いていると、音楽室のドアがそっと開いて佐山チカが入ってきた。

「町田君…ちょっといい?」

「佐山?どうした?」

「うん…町田君、アメリカに行っちゃうんだね。驚いたよ」


正吾は揚羽をおろした。

「ああ…驚かせてごめんな」

チカは首を横にふって

「ずっとアメリカで暮らすの?」とたずねた。

「もし受かれば何年かは向こうだけど、学校が終われば日本に戻るよ」


チカはホッとした表情を浮かべた。


「そっか…実はね。私、駅前の広場で町田君の演奏聴いてからずっと追っかけやってたんだよ。知らなかったでしょう?」


「ええっ!マジで?は、恥ずかしいなぁ。でも凄くうれしいよ。じゃあ佐山は俺のファン第1号だな」

チカは泣き笑いの表情で

「そうよ!私が一番。九条さんより私の方がずっと町田君を見てた」


「え?今なんて…?」

「ううん。なんでもない!頑張ってね町田君、あの…たまにメールしても…いいかな?」正吾はニッコリ笑った。

「もちろん!ずっと友達でいてくれよ佐山」

チカは寂しそうにうなずき、音楽室を出て行った。

隣の音楽準備室にいたこりんはブスッとした顔で音楽室に入って行った。

「なあにあれ!私が一番よ!だって。正吾様ったら何でこりんが一番だって言ってくれなかったんですか?」

正吾は揚羽を持って音を鳴らしながら

「だってそれが女の子への礼儀だろ?」

と涼しい顔で言うではないか。

「まぁ!なんてイケズ」


「だったらそんなとこで隠れてないで出てくればよかったのに」


こりんはフフンと鼻を鳴らし

「それは女の子同士の礼儀ってもんです!」と言って

「ね?弁天様」と目で合図した。

「今はそれどころではない!こりんは邪魔じゃ。先に帰っておれ」

こりんは

「ハ〜イ」と返事をしてチラチラ正吾を見ながら帰っていった。

「ラストスパートじゃ!気合いを入れていくぞい」


「おお!やってやるぜ!」

練習は毎日暗くなるまで行われた。


そして春…

卒業証書を片手に篠原は青く澄みわたる空を眺めた。

「町田!しっかりな…頑張れよ」

貧乏神もつぶやいた。

「早く立派になって帰ってきてくださいね。そしていっぱい稼いでくださいまし」ニンマリ。


そしてこりんは…

カリンと恵比寿のもとで暮らしていた。

「だ・ か・ら!なんでそこで売りなんだ!タイミング間違うなよ」恵比寿の教育も更に熱が上がっている。

「弁天には負けられないぜ!ほらカリン、そうじゃないだろ」


「あ〜ん!正吾君助けて〜!」


こりんはそんな二人の様子を眺めながらアメリカの正吾に想いを馳せた。

毘沙門は…

小暮を無事に野球の名門高校に合格させ、共に寮生活を始めた。

「弁天…年末にまた会おうぜ!」


そして正吾は…

飛行機が飛び立ち、小さくなってゆく街並みを眺めながらこれから挑戦する世界に旅立っていった。

「弁ちゃん。そろそろ教えてよ。あのお札にはなんて書いてあったのさ?」

弁天は笑って

「ひ・み・つじゃ!」とニッコリ笑った。

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