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弁ちゃん土蜘蛛をマネージャーにする!小悪魔の降臨

どうやら土蜘蛛は篠原の恋心に火をつけてしまったようだった。

貧乏神はそんな篠原の様子に眉間を寄せていたが何も言わなかった。


「美香ちゃんて呼んでいいかな?」

篠原は照れながら美香の横顔をのぞきこんだ。

「ええ、もちろん!」篠原はすっかり鼻の下を伸ばしている。

こりゃあクラスの男共も大騒ぎだな〜。

正吾はなんだかウキウキしてきた。

みんなの反応が楽しみだな。

「なんじゃ正吾?ニヤニヤして」


「弁ちゃん、有明先生や春日先生にも美香ちゃんを紹介しようよ。俺たちの仲間なんだしさ」


「そうじゃな。佐々木がちゃんと仕事しておるか確かめておきたいしのぅ。まさかまた怨霊どもにとり憑かれてはおるまいな?」


九尾はその言葉に

「大丈夫でしょう。あの陰陽師がそれとなく霊を祓っているようです。」

と言った。

「フム、中々に役に立つ男だな」

九尾はその言葉を聞いてフフフと笑って

「弁天様の陰陽師嫌いも少しは治りましたか?」

とたずねると弁天はプイッと横を向いてしまい。

「いいや!だいっきらいじゃ」

と言い張っている。

まったく意地っ張りな神様だこと…

九尾は弁天をからかうのが楽しくてならない。ほんに可愛らしい!

「何を笑っとる!」

弁天の膨れっ面をみるとますます笑えてしまう。

「す、すみません。あんまり弁天様が可愛らしくてつい…ウフフ」

「ほら、弁ちゃん何してんの。おいてくよ!」正吾が振り返ってそう叫んだ。


正吾たちは学校に着くとまずは保健室に向かった。

春日は机でのんびりとコーヒーを飲んでいるところだった。

「春日先生おはようございます!」

春日は顔をカップから離して正吾たちの方に振り向いた。

「おはよう。なんだか怪しい妖気が流れ込んできたと思ったら君達か」

正吾はニヤニヤ笑って

「有明先生じゃなくて残念でした!」

と言うと、春日は

「まったくだよ」

とメガネの奥の目を細めた。

「ん?そこの美人は誰だい?」

美香は前に出てきて挨拶した。

「今日からこの学校にお世話になる土蜘蛛美香です。どうぞよろしくお願いします」

春日はじっと美香を見つめると

「よろしくね」と握手した。

正吾は彼女が正吾とカリンのマネージャーになった事を話した。

「ほぅ、とうとう始動したというわけだね」美香は早速学校でライブをしたいと春日に話した。

「いいんじゃないかな。沢山の人に聴いてもらうといいよ。結構口コミで広がったりもするからね。そうだなぁ…来週、卒業生を送る会があるだろう?そこでやってみちゃどうだい」


正吾は目を輝かせた。

「いいんですか?ぜひやりたいです」

春日はうなずき

「それにはまず生徒会に許可をとらないとね。君から直接話した方がいいだろう」

「わかりました。会長の小暮君に話してみます」


正吾達は保健室を出て教室に向かった。

「私は職員室に行くから先に行っててちょうだい。後で会いましょう」

美香はそういうと廊下の角を曲がり颯爽と歩いていった。

すれ違う生徒達が次々と振り返っていく。

「美香ちゃんの存在感は半端じゃないね!すぐにファンクラブが出来そうだな」

正吾がそういうと弁天は

「昔から人間に化ける場合はかなり美女と相場は決まっとる。やはり美人の方が何かと便利だからのぅ」

と言った。

「どんな姿にもなれちゃうわけだ」

弁天は

「もちろんじゃ!だから我々はその者の姿には興味はない。問題はその魂じゃ。人間はよく外見も気にするようじゃがその気持ちはよくわからん」

う〜んでもやっぱり人間はそうもいかないよな。とりあえず心配なのは野郎どもの美香ちゃん争奪戦と女子からの妬み&いじめかな…。 九ちゃんはあの天然ぶりでなんとかうまく溶けこんじゃったけど美香ちゃんはどうだろう?

まぁ俺たちがそばにいるから大丈夫だろう。

「正吾、何を考えこんでおる?」

正吾はハッと我にかえった。

「ああ…なんでもないよ。さあ、行こう」


正吾が席に着くと、すぐに篠原が寄ってきた。

「町田、美香ちゃんは?」

「今、職員室に行ってるよ」

篠原は嬉しくてたまらない様子だ。

「どこの席かな?このクラスなんだろ?」

正吾はうなずいた。

「うん。たぶんね!」


その時チャイムが鳴り担任が教室に入ってきた。

「きりーつ、礼、着席」

あれ?美香ちゃんがいない!

「おはよう。では出席をとるぞ、相原!」

「は〜い」

「伊東!」

「ハイ」

おいおいちょっと待ってくれよ。

「せ、先生!」

「ん?なんだ町田?」

「あのぅ。転校生は?転校生はこのクラスじゃないんですか?」

担任は笑って

「ああ、転校生なら隣のクラスだぞ!がっかりしたか?」

正吾は少なからずショックであった。

そんなの妖術でなんとかするのだろうと思いこんでいたのだ。

「そ、そうですか…」篠原の叫びだしそうな顔がチラリと見えた。


美香ちゃん大丈夫かな?



正吾が心配しているちょうどその頃、隣のクラスでは美香の自己紹介が始まっていた。

「土蜘蛛美香です。親の仕事の関係でずっとアメリカにいました。どうぞよろしくお願いします」

美香がペコリと頭を下げると男子達はピュウッと口笛を吹いたり拍手したり大騒ぎだ。

女子達はそのはしゃぎようをみてふて腐れている。

その様子を一番後ろの席から生徒会長である小暮はじっと観察していた。

面倒が一つ増えたな…ボソリとつぶやき興味なさそうに教科書にはさんだ雑誌に目を移した。

「小暮!小暮聡」

「は、はい!」

担任に名前を呼ばれ聡は顔を上げた。

「土蜘蛛はアメリカから来たばかりだ、生徒会長のお前が色々と彼女にこの学校の事を教えてやってくれ頼むぞ」

「わかりました」

担任は小暮の隣の机を指差し

「じゃあ、席はあそこだ。今日は教科書を見せてやってくれ」

土蜘蛛は小暮の隣に腰をおろした。

「よろしくね小暮君」

「お、おお!よろしくな」

美香は何人かの鋭い敵意を感じとったが素知らぬふりで自分の机を小暮の机にくっつけた

「ごめんね。教科書見せて」

「ああ…どうぞ」

ウフフ楽しくなりそうね。

美香の髪から花の甘い香りがしてきて小暮はクラクラしてきた。

参ったな…これじゃエロ本も見れないぜ。

小暮はフゥと小さくため息をついた。

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