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僕と妖怪の日常  作者: タチバナ
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僕の晩ごはん その2


この幼女はメニュー全部を頼む気でいるらしい。


「冗談だよな?」


「本気で言っておるぞ。このメニュー全てが美味そうじゃからな」


その小さい体のどこに入るんだろう。

体重よりメニュー全部の食べ物の重さのほうが重いはずだ。

どうやったって入らない。


「そもそも儂は食べようと思えばいくらでも食べれるぞ。

 食べ物を妖力に変換すればいいだけじゃからな」


妖力って何だ?

魔力みたいなものかな?

もしかして魔法とか使えたりする?


「多分お前さんが想像しているようなものではないぞ。

 妖怪にとってエネルギーみたいなものじゃな。

 別にそれが無くてもどうかなるということはない。

 ただ、妖怪としての能力に多少関わってはくるがな」


まあ何かそういうものらしい。

座敷わらしが魔法を使うって想像できないしな。

魔法があるかもと少し興奮してしまった。


「わらしがたくさん食べられるのはわかったが、全部は無理だ。

 手持ちがそんなにないからな。せめて二つにしてくれ。

 また頼んでやるから。」


「しょうがないのう。じゃあ儂はハンバーグ弁当とマルゲリータピザにするぞ」


僕は唐揚げ弁当に決めた。

本当は僕もハンバーグ弁当が食べたかったが、わらしと同じものを頼むのは抵抗があったのでやめた。


頼むものが決まったので、スマホで住所や電話番号を記入し、注文した。

45分くらいで届くらしい。




30分後に家のチャイムが鳴った。

どうやらかなり早く届いたらしい。

こういうのってもしかしたら時間を長めに設定しているのかもしれない。

言われた時間より遅いとクレームが来るからかな。


僕はお金を払い、商品を受け取った。

わらしが二つ頼んだだけあって思ったより値段が高かった。

ちゃんと食費分は稼いでもらわないと生活が厳しくなりそうだ。


「美味そうじゃな。早く食べよう」


「そうだな。腹も減ったしな」


わらしは頼んだハンバーグを口にした。

一口が大きいな。


「うん、まあまあじゃな。」


そう言いながらもわらしの箸はどんどん進んでいる。

僕も唐揚げを食べた。

普通においしかった。



わらしはあっという間に食べ終わりマルゲリータピザを食べている。

その顔からわらしが十分満足していることがわかった。

また頼んでみてもいいかな。



そしてマルゲリータピザも食べ終わり、僕のスマホでメニューを見ながら


「次はどれを頼もうかのう」


と眺めている。

そんなに気に入ったのか。



気が付いたらもう9時になっていた。

僕はシャワーを浴び、スマホをいじっていた。

わらしはごはんを食べてからずっとテレビを見ている。

どうやらバラエティーのようだ。


少し早いが、今日はほんとに色々と疲れたので寝ることにした。

ぐっすり眠れるだろう。


「そういえばわらしはどこで寝るんだ?」


「儂は押し入れで寝るぞ」



お前は猫型のロボットか。



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