表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

田舎の伝説

痩せ騎士《ナイト》

作者: 久悠ふみ

評価、感想。いただけるとすごく嬉しいです。


誤字脱字等も感想にて教えていただけますと幸いです。

それでは本編をお楽しみください。



数多の魔物が巣食う世界『グンザン』

その世界において1人の騎士見習いが人の世に名を(とどろ)かせようとしていた。


かの騎士の名は【ヤマト】

彼は、敵の動きをみて[後の先]、つまり相手の攻撃を受けてからの返し技を得意としており、またその腕前において右に出るものはいなかった。


ある日のこと、近隣の森に魔物が湧いたとの知らせがこの騎士団に届いた。

討伐隊が結成され、この隊の中にはいまだ見習いのままのヤマトの姿もあった。彼はこの戦いが初陣であり、魔物との戦闘においての経験がなかった。しかし、自分に敵うもののいない人の世界しか知らない彼にはちっとも怖くなかった。

そしてこの日、この戦いにおいて彼は命を落とすことになった。

享年27歳のことであった。



人との戦いにおいての形式に慣れた彼は、魔物との決まった形のない戦闘に対応できなかったのだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

気づくとヤマトは白い世界にいた。

まるで金縛りにあったかのように、からだが動かない。


(いらっしゃいませ、お客さまは剣の世界において亡くなられました。あとしばらくすると、器が処理されて動けるようになるのでしばらくお待ちください。)


唐突に声が聞こえた。機械的な感じで、声というよりまるで音声。それに…。

器が処理される?意味が分からない。

わたしはここにいる。

身体こそ動かせないが、意識がここにある以上身体もあるはずだ。


(器が処理されて、3分間はこの場所に留まれますが、そのあとは次の世界に自動で送り届けられます。3、2、1…。はい、もう動けますよ。)


3分?! わたしはインスタントラーメンじゃない! こんなワケわからないところで死んでたまるか!

慌てて身体を起こそうとすると、どういった仕組みなのかからだがフワッと浮いたように感じた。


(先程も申しましたが、あなたはもう死んでいます。そしてここは人間世界での無重力空間と似た構造となっております。)


いやいや、わたしは信じない。

こうやって動けるようになったんだ!

剣の世界? とやらに帰って無事を報告するんだ。


(先程も申しましたが、剣の世界でのあなたの器は処理されました。現在、次の世界でのからだが構築されています。)


まさか…。

器が処理されるということは、火葬のこと…。な、なんだ?! からだが地面に溶け込むように沈んでいく!

うわぁぁぁぁぁ!?!?!!!!!!


(時間のようです、では新たな生をお楽しみください。)


ーーーーーーーーーーーーーーーー


わたしは存在している。

しかし喋ることもできず、目も開けられない。出来るのはなぜかひたすら泣くだけだ。まるで赤子のように…。

赤子は元の世界でみたことがある。

小さくて可愛く、触ろうにも繊細で、力加減がわからず誤ってぷちっとやってしまいそうな存在。


そろそろ現実逃避をやめよう。わたしは赤子になっていた。



7年たった。ヤマトだ。

今やもう動けるし喋れる。なにより目が開けられる!

これだけのことがどれ程幸せなことか。

排泄したくとも動けない時、精神は27歳のわたしにとって、どれ程屈辱だったことか。


ハンバーガーと言うものを初めてたべた。

その瞬間、時が停まったかのような感動がわたしを襲った。

あの堅いパンしかない世界、まさかそのパンに肉を挟むなんて想像だにしなかった。しかもこの世界のパンはなんと柔らかいのだ! これで感動するなとは、土台無理と言うものだろう。


にしてもこの肉はなんの肉だ?牛?聞いたことがない。鳥・ウサギ、オークの肉しか口にしたことはない。と言うことは新たな魔物の肉かもしれない。

オークの肉は旨かった。濃厚な旨味、後味のくどくないさっぱりな感じもまたなかなかイケる。

対して、ゴブリン…。ヤツの肉はダメだ。ガリガリで食べるところがなく、あったにしても堅い。

しかしオークにしろ、ましてやゴブリンにしろ、この牛なるものの肉には遠く及ばないだろう。


ーーーーーーーーーーーーーーーー

この世界に産まれて10年たった。ヤマトだ。

元騎士見習いとしてはやはり剣が恋しい。そこでこの世界での剣術。剣道なるものを始めた。


この世界での武器はシナイという竹の棒だ。これを産み出した御仁は大した人だ!

剣の世界では刃を潰した剣で打ち合うしかなく、どうしてもケガが絶えなかった。

対してこのシナイはしなり、また中が空洞のためケガをシナイ。

ん…? なにやら今の言葉の繋がりは響きがよかったな。覚えておこう。

シナイはササクレと言うのが出て、たまにそれが手に刺さる程度だ。


ーーーーーーーーーーーーーーーー

こんにちは。ヤマト、27歳だ。

精神的には54歳。平均寿命50歳の剣の世界では既に死んでいる年齢だ。転生バンザイ。


3年前に剣道を辞めてから、この世界で知り合った人たちに【太ってきた】と言われるようになった。

ちなみにハンバーガーはいまでもまだたべている。


あまりにも言われるので、健康診断なるものを受けた。

干渉外、白い服の人にそう言われた。

え?字が違う?肝障害?そうですか。


3か月で十キロ落とすように言われました。

このままではいけないらしい。

痩せ騎士(ナイト)ーーーー。

この世界での騎士としての私の新たな称号だ


痩せ騎士(ナイト)

痩せ騎士(ナイト)

痩せ騎士(ナイト)


大事な名前なので3回言った。

これから、わたしのこの世界においての戦い(ダイエット)が始まる。

今度こそは生き残る!

この、ハンバーガーの世界に、わたしは生き残るため戦いに挑むのであった。




ここまでお読みくださり、ありがとうございました!!

彼の物語はここでは終わりません。

戦いは今だ続いています。

みなさんの評価、感想を元に、連載との形をもって続きを書きたいなっと思っている次第です。


ありがとうございました!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  剣士として生まれ、剣士として平和な世界に転生し、だからといって何かの役に立てるわけでもなく、ハンバーガー喰っちゃ寝る。まさに天下太平の剣。 [気になる点]  竹刀が偉大な発明なのもササク…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ