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お仕事ですよ、メイド様!!  作者: ジルコ
第三章:私、学園生活を頑張ります

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白狐様、リーゼの戦い方を知る

 あっさりと何の盛り上がりも無く10階層のボスをカザハとミスミが倒すのをただ見ていた。何というかボスが可哀想になるほどだ。ちなみにボスはこの次の11階層から出るゴブリンと蛾の魔物のメイズモスとひまわりの花のような魔物のウォーキングフラワーの混合集団だ。普通ならゴブリンを相手しているうちにメイズモスの麻痺とウォーキングフラワーの睡眠にかかってしまったりと状態異常に耐性が無いと近接系には危険もあるボスなのだが・・・。まあそんなこと関係なく全ての魔物が倒されていった。

 エブリン達の時は基本的にゼーアが遠距離からメイズモスとウォーキングフラワーを倒していたし、ゼーアだけでなくメーブルもある程度状態異常に耐性があったので楽に倒していたが。たまにエブリンが麻痺にかかったりしたぐらいだ。


 11階層におり、時間もまだ17時過ぎくらいで余裕があるからということでこの階層からはリーゼが戦うことになったんだけれど・・・


「リーゼ、それ何?」


 シンのあっけにとられたような声が聞こえる。私も同意だ。リーゼが取り出したのは杖の先に鎖がついていてその先に鉄球がついている武器だった。その鉄球にはとげとげがこれでもかとついている。


「あ~、確かに珍しい武器かも~。モーニングスターって言うのよ~。」


 感触を確かめるようにリーゼが杖を振り回すとそれに合わせて鉄球もぶんぶんと飛び回る。


 うわっ、危なっ。


 カナタとミスミは面白そうに見ている。初めてみる武器っぽいしどんな使い方をするのか見てみたいんだろう。シャロを見るとちょっと嫌そうにしている。あっ、これはシャロはこの武器で戦うリーゼを見たことがありそうだ。シャロの反応から見てロクな光景にはならないんだろうな。


「敵、ゴブリン3匹。」


 私の鼻と【気配察知】が敵を捕らえる。ゴブリンは人間と同じ二足歩行するので気配がものすごくわかりやすい。これまで通り警告を発する。


「ちょうどいいわ~。ちょっと腕ならしするわ~。」


 そう言うとシャロが先頭に立つ。にこやかな笑みを浮かべたまま軽くモーニングスターを構えている。一応フォローが出来るように待機しているのだが必要無さそうな気がする。

 しばらく経って先の分岐路の1つから粗末な布をまとい木の棒を持った身長1メートルほどのゴブリンが出てくる。予想通り3匹だ。

 ゴブリンは私たちを見つけると、木の棒を振り上げながらこちらに向かって走ってくる。


 ゲキョゲキョゲキョ


 ゴブリンは笑っているかのようだった。そのゴブリンとの距離が3メートルほどになった時リーゼが動いた。


「いっくよ~。」


 あくまで口調はのんびりとしたまま杖部分を円を描くように振る。遠心力により速度を増したとげつきの鉄球が一匹のゴブリンの頭を捕らえる。しかしそれだけではなくそのままそのゴブリンの体を吹き飛ばし、他のゴブリンが巻き込まれ転んでいく。


「よ~いしょっと。」


 ゴブリンの頭から鉄球が引き抜かれその勢いで上まで持ち上げられた鉄球がリーゼの杖の動きによって巻き込まれて転んだゴブリンの頭に当たりぐしゃっと潰れる。それを2回繰り返しゴブリンは全滅した。


「「「「・・・」」」」


 言葉が無かった。シャロだけは額に片手をあて顔をしかめている。


「やはり変わってなかったわ。」

「え~、何が~。」


 自分で鉄球にクリーンをかけて綺麗に汚れを落とし終えて、最初と同じようににこやかに笑いながらこちらに戻ってきたリーゼに全員の視線が集まる。


「リーゼの戦い方よ。仮にも聖女なんて言われているんだからもうちょっと考えなさい。」

「え~、嫌よ~。それにモーニングスターは普通の神官も使う装備なのよ~。」

「そうなんだけれどね。」


 シャロがゴブリンの方を見る。頭を半分にぐしゃっと潰された3匹のゴブリンからいろいろな液体が地面へと流れだしている。カナタが剣で斬ったりしても血が噴き出したりと凄惨な光景にはなるのだが、それとは別種の凄惨さだ。


「シスターらしくはないと思うけどね。」


 シンが素直な感想を漏らす。私も同意だ。もし孤児院のシスターアンジェラが同じように戦ったとしたら孤児院の子供たちは卒倒してしまうかもしれない。まあシャロの反応を見る限りそんなことは無いと思うけれど。それにしてもこんな光景を毎回見ることになるのにわざわざその武器を選んだ神経がちょっとわからないわ。


「そんなことないわよ~。神官やシスターみたいな光魔法が得意な人はアンデットと戦うことも多いんだからそんな魔物には有効だしね~。」

「そうでござるな。あいつらは斬っても斬っても動いてくるでござるしな。」


 そう言われればそうかもしれない。幸いにも私はまだ遭ったことは無いがアンデット系のモンスターは手や足を斬ってもほとんどダメージが無く、再生してそのまま襲ってくる。有効なのは再生できないほどに粉々に砕くか、その核となる部分を壊すのが定石だ。

 リーゼがレベルが高いのは聖女としてそういう魔物と戦わされていたからなのかもしれない。それに神殿にはけが人や病人も運び込まれてくるし、そう考えればモーニングスターで撲殺された魔物なんてそう大したことではないのかも・・・ってそれはちょっと違うわよね。


「まぁいいさ。とりあえず進もうかね。話は安全部屋でも出来る。」

「んっ。」


 その後は何事もなく、まあリーゼが嬉々としながら魔物を撲殺していくのを普通と考えればの話だが、12階層の安全部屋へとついた。

 まあこの階層まででわかったことは、光魔法が使えるシスターだからって近接が弱いとは限らないってことかな。

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人外転生の別作品です。次のリンクから読もうのページに行くことが出来ます。

「大地転生 ~とりあえず動けないんだが誰か助けてくれ~」
https://ncode.syosetu.com/n5307ei/

少しでも気になった方は読んでみてください。

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