初仕事
「さて、早速だが今日の内にこの森を出発する。ちなみに今は隠密作戦中なので夜に出発する。まぁ、と言ってもさっき目的は達成出来たんだけどな…まぁそうゆう事だから準備があれば昼の内にしておくように。以上!何か質問があるか?」
俺は何をすれば良いんだ?
「あ、ちなみにマモルの仕事はとりあえず弓の修理とかだから。基本は全部あの馬車の中に入ってるから」
おお…人の心でも読めるのかよ…
「ん?どうした」
「いえ!何もありません、隊長!」
「隊長はやめてくれよ。あまりそうゆうのは好きじゃないんだ。まぁ、まだ隊長って呼ぶやつがいるけど…」
ドムがチラッとテントの片付けをしているリアンを見る。
「わかりました。ドムさん」
「ああ、頼んだぞ。さん付けか…隊長よりマシだけどよ…」
ドムが頬を膨らまして、ブツブツ言いながらテントを出て行く。
ふてくされてほっぺを膨らますとか…乙女かよ…
テントから外に出ると、隊のみんなが出発の準備をしていた。
「おう」
テントの壁にエンゾがもたれていた。
「おやっさんからマモルを馬車のある所案内するように言われてるんだよ。ああ、そういばまだ自己紹介がまだだったな。いちおう知ってると思うがエンゾだ。ちなみに斥候をやっている。朝一緒にいたあいつはリアンだ。あいつも俺と同じ斥候だ。これから、よろしくな!」
「ああ、こちらこそよろしく」
ケビンは頼れるお兄さんって感じだな。見た目は、おっさんだけどな!
ケビンに連れられて馬車の所にやって来た。もう、馬車には馬が繋がれるみたいまたいだ。
あれ?う…ま…?
そこには馬らしき見た目の生き物が繋がれていた。
それは、普通の馬と違ってたてがみが虹色で体長が普通の馬の3分の2くらいしか無いのだ。
それに対して馬車は2倍くらいのでかさがある。
こんなので本当に馬車を引けるのかよ…ケビン先生教えてー!
ケビンが少し自慢気に教えてくれた。
ケビン曰くこの馬は精霊の森にしかいない珍しい品種で馬車を引ける上に普通の馬より速いらしい。恐るべき異世界の馬!
面白い馬も見れた事だし俺も仕事しますか!
馬車の中には木箱が9つほどあった。そのうちの3つには矢と弓が。他の2つには剣が。他には鎧と盾が入っていた。
うぉ!何これ!マジのやつじゃねぇか!なんかコレだけで異世界に来てよかったと思えるぜ!
おっとそろそろやらないとな。
とりあえず弦の切れてる弓とか分けないとな…
そうブツブツ呟きながら初仕事が幕を開けた…