名前に惑わされる! な感じろ!
世間には情報で構成されている。
携帯のアカウント、電話番号、メール、Twitter、LINEとすべてが情報だ。
情報大事、超大事。
「世界は機密情報であふれているわ」
「相変わらずだけど意味わからないよ」
学校の教室でまたもや意味の分らないことをわが妹、天白然は呟いていた。
授業中はいつも寝ているくせに休憩時間になると起きては必ずといっていいくらいどうでもいいことを言ってくる。
「今、私達がこうやっている間にも世界にまつわる機密情報が」
「だからなんなんだよ」
「そして始まるデストピア計画」
「え、なんの計画」
「そこいら中で響き渡る銃声」
「殺伐としている!」
「俺の名前を言ってみろ」
「世紀末覇者!?」
「信じるか信じないかは山田しだいです」
「だれなんだよぉぉぉぉぉぉ! 山田ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
こいつの話に付き合っていたらきりがないが放っておいたらいつかわけの分らないことに巻き込まれそうだし。
「相変わらずバカなことやってるな」
む、最高神か。ケラケラ笑いながらやってきたが相変わらず髪がキラキラとしてチャラいな。
「なんだ神、いたのか」
「いたんだよ、最高神はほらひれ伏せ頭が高いぞ」
え、なに跪けと?
「使郎、私にも頭が高いわ、土下座よ」
「さすが然っち、兄にも容赦ないねぇ」
前から思ってたことが今の二人のやりとりを聞いて確信した。
こいつら人をバカにしすぎだろ!
「そんな怖い顔をするなよ。冗談だよ、最高神ジョーク」
「え? …………そうよ、使郎。冗談よ」
「おい、然、本当に冗談だったんだろうな?」
今の間というか『え?』って疑問符を浮かべてやがったぞこいつ。
「しかし、まぁ然っちの話に乗るわけじゃないけど個人情報ってよく流失してるよな。全くもうちょっと危機感ってやつを持って欲しいぜ」
「全くね。私なんて動画サイトに『兄の一日(笑)』ってタイトルでアップしてるくらいよ」
「情報流失さしてるのは今の話ではお前だろ! 然」
なんなんだよ! そのわけのわからない動画!
「すでに動画再生数は一万を超えてるわ」
「やめろ!」
「お気に入りに登録されてるのは八千件よ」
「どんだけ他人の生活に興味があるんだよ!」
「これで使郎もネットアイドルね」
「まじかよ! 使郎、サインくれよ! あとでTwitterで晒すから」
「そんなアイドルは嫌だしネットで晒すためにサイン貰うとか最悪だろが!」
「つまり個人情報は大切なのよ」
「まとめ方が雑すぎる!」
ボケ二人にツッコミ一人という環境はつらい! まともな人間はいないのか。
「だがまぁ、然っちの言う通り個人情報は大事だぜ?」
「それはそうなんだが他でもないお前ら二人に言われると癇に障るのは僕だけか?」
「「使郎だけだ」」
この世界狂ってやがる!
「つまり今からの時代、必要なのはコードネームよ、ゼロとか」
「コードネーム⁉︎」
「そして動き出す世界の闇」
「世界規模⁉︎」
「そして世界を守る俺ことコードネーム《ゴッド》」
「丸わかりだよね⁉︎」
「《ゴッド》と共に世界を守る美少女、コードネーム《ナチュラル》」
「だから丸わかりだよね!」
「ついに姿を現した謎の敵、コードネーム使郎(笑)」
「僕だけか秘密じゃないよね⁉︎」
「「信じる信じない、全ては山田次第です」」
「だからなんで山田にまかせるんだよ! しかも誰なんだぁぁぁぉぉぉ!」
「「だから山田」」
「だれなんだよぉぉぉぉ!」
天白家は学校でも平和です(信じる、信じないは山田次第です)
よろしければご意見・ご感想をお寄せください。
また、こういうネタでやってほしいみたいなものがあれば教えてくれれば幸いです




