王都
さぁ、今回は短めです
バリバリ書きますが技名考えるのが難しいです
バチーン!!
紅凰達の泊まった部屋に何かをひっぱたく音が響いた
そのあと、頬を真っ赤に晴らして泣きアクションを使いながら宿から出てくる紅凰
その後ろには天地と風音が
どうやら、起きろといった時間に起きなかったために叩かれたらしい
だんだん紅凰の扱いが雑になっている
すりすりと頬をさすり武器屋へ入った紅凰はすぐさま弓を買う・・・と思いきや、矢のみを買って出てくる
どうしたのだろうか
「ん?矢だけ買うのん?」
「弓は作れそうだから鍛冶スキルでつくるにょ!」
両手をグッと握りしめて、紅凰曰くやる気の沸くポーズを決める
そしてそのまま鍛冶場へ走り去ってしまった
「・・・あのバカは、弓ができるまで鍛冶場にこもるつもりなの?」
天地がハイライトのなくなった目で紅凰の走り去った方向をひたすらに見つめていた
そして、ふ・・・と笑ったかと思うと
「うん、何を思ってたんだろ・・・紅凰はあれがデフォルトだ」
風音は思った、これは完全に何かを悟った顔だと
そして新しい杖、刀をそれぞれ買い、始まりの街へ向かう
始まりの街に向かうまでに、天地は杖から杖に魔法を移す必要があるのでその作業もする
杖から杖に魔法を移す、というのはそのままの意味で・・・
杖にはそれぞれ登録しておける魔法の数が有り、前の杖は3つ登録することができ『炎の大波』『重力過多』『ファイア』の3つを入れていたわけだが・・・
先ほど武器屋で買ったスクロールをさらに登録することができるようになっていた
その数は2つ増えて5つとなり、他の属性値を伸ばすために『ウィンド』と『ロックガン』を買った
因みに、杖に登録することができる大技・・・『炎の大波』のようなものは各杖に一つしか入れられない
今のところは1つしか入れられない・・・中盤になれば2つ入れられるのではないだろうか
『重力過多』は、『炎の大波』と比べると威力も低く、設定できる効果範囲も低いので、実はこれは天地のチートスキルがないと使い物にならないのだ
なので、『重力過多』は大技ではない、ということになっている
と、そうこうしているあいだに始まりの街へワープすることができたようだ
「さて、掲示板にもしっかり書いたからゴブリンの森に行けばプレイヤーが結構いるはず」
ゴブリンの森では多くのプレイヤーがレベル上げのためにゴブリンを倒して回っていた
やはり1人では火力が足りないのか、複数人で1匹を攻撃する形になっている
その中に紛れ込む天地と風音
この2人が入っても他のプレイヤーにも経験値は入るようになっている
モンスターを一度でも攻撃すると戦闘に加わったとみなされ、そのモンスターが倒されればその経験値はプレイヤーに入ってくる
そかし、それを利用するプレイヤーもいる・・・ということで、一度攻撃をするとそのモンスターを倒さなければ、アイテムを使って逃げる以外にはそのモンスターからは逃げることはできない
それがこのInfinity onlineの戦闘フィールドでのルールだった
ボスエリアはもちろんそのルールは適応されない
ボスからは逃げることはできない
そしてさらに、戦闘フィールドでは臨時パーティを組むことができる
同じモンスターを攻撃すると、自動的に同じモンスターに攻撃した者同士がパーティを組むようになっているのだ
などなどのルールを利用して、天地と風音は初心者のレベリングを手伝おうとしているのである
もちろん手伝うのはこの1回きりだとも掲示板に上げておいた
強い者に寄生してばかりでは自分自身の技術が磨かれないし、疎ましく思われることもあるからである
「・・・『重力過多』」
「ステップキャンセル『一刀両断』」
しかし、そんなことを言っている場合ではないのもわかっている
だからこその1回きりなのだ
王都に向かわなければ何をしようとしても始まらないだろう
痛みを恐れて、始まりの街に留まるのもいい、それがその人のやり方だというなら何も悪いことはない
その人たちも抱えてこの仮想空間を脱出してみせると決めている
その心は・・・
「((あのGM殴り潰す))」
単にそれだけだった
「ここからはうち達もサポートしていきます!ピンチになったらできるだけ向かいます!」
「今日でガンガンレベル上げて、ボスに挑戦してくださーい」
「「「「「「女神が降臨した」」」」」」
そこから二人は暴れまわった
HPなどがギリギリになっているプレイヤーを中心にサポートをして周り、経験値を稼いでいく
天地はMPポーションが底をつくまで、風音は『一刀両断』の使いすぎでスキル熟練度がMAXになり『二連撃閃』になるまで
ひたすら暴れ続けた
「・・・っと、もうフィールドの時間が夜になるっぽい」
「わかった。今日だけでレベルはかなり上がったはずです。適正レベルに到達してボスに挑むもよし、到達していないならここでまたレベル上げ、明日からはそれぞれが頑張ってください!!」
天地がゴブリンとの戦闘に終わりを告げ、王都へ転移
そして2人で話して気づく
結局、自分から提案していたくせに紅凰は一度も来なかったと・・・
自分勝手にも程がある、ということで・・・それから3日は鍛冶場へ行かせず、鍛冶の作業もさせなかったらしい
しかし、紅凰が一日鍛冶場に閉じこもって何の成果もなかったわけではない
しっかりと自分用の弓を作り上げていた
装飾まで真面目にデザインし、鍛冶スキルレベルもかなり上がって、効果をつけることにも成功したらしい
しかし、天地はそんな紅凰の無邪気な喜びを地に沈めた
「あぁ、それ・・・生産職のスレってとこで上がってたよ。あと、合成もできるようになってるらしい」
「うううううう、くおの努力がああああ・・・」
「そんなんしてる暇があったらレベル上げして来い」
天地に一刀両断された紅凰
しかし、続く紅凰の言葉で天地は絶句した
「うううう、鍛冶師の工房から裏口使って西の道に行けるようにしたのに・・・」
「それを先に言え!!」
「はうぁ!!」
結局何をしても殴られる紅凰であった
それを聞いて風音がクエストボードを見に行くと、最重要クエスト進行度4/1となっており、確かに進んでいるようだった
紅凰の話によると、鍛冶クエストを全てクリアした時に鍛冶師が教えてくれたんだとか
そしてその裏口を使って西の道に出て、とある商人に話しかけるとそこで冒険者の証がもらえたんだとか
それを使って王都の西の兵士を言葉巧みに説得し・・・そうして時間を稼いでいるあいだに上手く商人を王都に入れる
ここで説得を終了し、冒険者の証を持っていると出入り自由ということにしてもらう
冒険者の証は商人が既に王都のアイテムショップに流通させており、それを購入することによって西の道が出入り自由になるんだとか
それを完了させた紅凰は一足先に西の道の先へ進み、とある像を発見したらしい
その像は十字架を胸に当てる女性の像だったんだとか
「多分あれが次の女神ではないかと思われー」
「なるほど」
その像にたどり着くまでの道も険しく、森が迷路のようになっていて、弓を作り、王都の西側を開いたあとはずっとそこで迷っていたと言っている
帰還石は使わずに戻ってきたとドヤ顔で説明していた
「あとねー、モンスターがすごい強かった」
「何が出たん?」
「鳥と蛇」
「なんというジャングル」
紅凰がいう鳥と蛇は正式名称を『デモンバーズ』『ブラックスネーク』という
デモンバーズはその名の通りで、悪魔のような角が生えていて、おもにその角を使って攻撃してくる
空を飛ぶ相手なのでかなり厄介なのだが、それに加えて3匹から4匹ほどの群れで襲ってくるらしい
しかも、デモンバーズは群れ=ひとつの個体と設定されているらしく、条件が悪ければ8匹程を同時に迎え撃つこともあったらしい
紅凰は最終的には逃げたらしいが
そしてブラックスネークは、擬態をすることのできる蛇なのだ
そして闇魔法まで使ってくるらしい
まぁ、最終手段の一つ、といったくらいの確率なのだが
おもには毒を飛ばすことと、噛み付いてくることくらいらしい
紅凰は「接近戦でも勝てるわー」と言っていた
まぁ、擬態を解除したあとの話だが
「ってことで、くおもレベルアップしたよ!」
「うちたちはどっちも32になったよ」
「くおは33ですぅ~うぷぷぷ」
強かったというだけあって経験値も多かった様子だ
紅凰は学習しないために、何度目かわからないが天地に殴られた
「明日には王都にもプレイヤーがたくさんいると思う」
「じゃあ他の道のことはほかのプレイヤーに任せますかぁ」
「掲示板に西の道のこと報告しとく」
3人は宿に向かい、本日の活動を終わりにするらしい
ベッドに寝転がり休息を選択する・・・紅凰が何かに気づいたようにガバリと起き上がった
「ねーねー、次のスキル枠にさ、生産スキル入れてくれない?」
「はぁ?」
「えっと、鍛冶だけじゃなくて他のも組み合わせて最強装備を作れるらしくて・・・オリジナル武器防具欲しくないです?」
「へぇー面白そう。風音は乗った!」
そのあと散々悩みながらも天地も了承してくれた
もう完全に遊びながら行く方向になっているのに天地も気づかず・・・
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ボス情報スレ
001:SOS
スライム平原のボス発見した
ちょっとパターン調査で突っ込んでくるわ!
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136:にーこ
西の道の先にある銅像みたにゃん?
137:69(ろっく)
発見した
あれが次のボスゲートだろうか?
138:けもなぁ
<137
いや、違うな
ボスゲートに続くダンジョンとかの入口だと思われ
そして<136は僕にもふらせて
139:SOS
さて・・・また発見したら俺がまず突っ込むわ
140:ころもち
<139
勇者ここに現るwwwww
141:にーこ
<138
丁寧に触って欲しいにゃん
乱雑にしたら許さないのにゃん!(=‘x‘=)
142:
ここで新情報をひとつ
東の道が開通したぞ!!!←new
143:SYOYU
<142
ちょ、詳しく!!
144:69(ろっく)
なんと、いつの間に・・・
145:
ちなみに開通させたのは俺氏
俺は水魔法極めたいから、属性を水に絞ってたわけ
したら、水の加護ってのがでた
146:SOS
ほうほう、続けて
147:
んで、その状態で東の道塞いでる宝玉に触ると・・・
溶けて消えますたwwwww
148:69(ろっく)
<147
よくやった!!!
149:ころもち
<147
エクセレント!!!!
150:にーこ
<147
なんという偶然にゃ!!!
サイコーにゃん!!!
151:SOS
さて・・・東の道に突っ込んでくるわ
152:SYOYU
<151
なんでお前そこまで自己犠牲するんだよwwwww
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厨二病が再発しました...
細かい絵が描きたくてしょうがないです