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始まりの街→ボス戦

あっ、ブクマとか評価してくれてる...


しかも日に日に見てくれる人が増えてる...!

私も日々油性に近づいてます


そして、3人が始まりの街に戻る頃・・・


「ううーん、これは最前線のレベルだにょ」


「あたりまえ、こんだけ頑張ったしー」


「魔力尽きて死ぬかと思った」




・・・紅凰→LV25

・・・天地→LV26

・・・風音→LV25



軒並み25レベル以上であった

天地だけレベルが高いのは、広範囲殲滅魔法のおかげだ

2人よりも多くのゴブリンを葬ることができた

ちなみに、天地は最初のスクロール購入では広範囲魔法と、ファイアのみ買っている


それでハーツ...Hと呼ばれる通貨がなくなったそうな


そして、レベルが大幅に上がったことにより、スキルスロットの拡張がされていた




「あ、スキル新しく取れるみたい」



スキルスロットが新しく増えたことに天地がいち早く気づく


「2つ増えてる、んじゃ風音はさっさと決めちゃうわ」


言うがいなや、風音はもうスキルスロットに新しいスキルをセットしている


「んーくおはじっくり考えて決めておきますぞ」


「じゃあ今から宿行く?」


とりあえず宿を決めるらしい

Infinity onlineでは、宿を取り、そこでログアウトしなければHPが減り、街の中でも死に戻り・・・というふうになってしまう


宿取りは大切ということだ




____



「・・・んん、こんなところとったの?」


「うん、ここがちょうど空いてたしお金にもだいぶ余裕あるでしょ」


天地の言葉に風人が自分のステータスウィンドウを確認する

うん、とひとつ頷き、ステータスを公開設定にして紅凰に見せる


「ほら、ここ。13662H(ハーツ)ってある。んで、宿とりにかかった値段は?」


「25Hだった。だからうちが全部払った」


「なるほど、ゴブリン狩りをしすぎたね」



反省も後悔もしていない顔で紅凰がサムズアップ


「まぁ、お金持ちってことで!」


「さんせー」



紅凰と風音の軽い様子に天地はしらけた目を向けると言い放った



「・・・2人とも、H、及びレベルは隠すこと」



その言葉は、俺TUEEEEEしたかった紅凰と

Hをつかって豪遊したかった風音をどん底に突き落とす言葉だった



「ほら、早く宿に行くよ」


「「・・・あーい」」



風音に連れられて高級宿に入っていく2人


隣の部屋のNPCの証言

[となりからすすり泣きが聞こえてきて怖かった]

とのこと




____




「・・・そろそろスキルは決まった?」


「まーだぁー」


「早くしてよ、レベル上げ行きたいんですけどぉ」



天地と風音に急かせれつつも、ウンウン唸りながらスキルを探している紅凰



「(んん~、元から耳はよく聞こえるしなぁ・・・)」



どうやら選択肢が多いのではなく、なかなかいいスキルがないために困っているようだ


紅凰は種族特性で嗅覚、聴覚に優れている。それに視力アップなので尋常じゃない感覚となっているわけだが・・・気がついているのだろうか



「・・・おっ」


「終わった!?」



風音がベッドから勢いをつけて起き上がり、紅凰に聞いた



「いや、ひとつ決まっただけ」


「なんだよー・・・」



風音は落胆しているが、それは早とちりというものである



紅凰が見つけたスキルは ハウリング というスキル

雄叫びを上げて敵の動きを一瞬止めるというものだ


しかも、獣人には特殊補正としてハウリングの効果が少し大きくなるらしい



「んー、あと一つかぁ・・・どうしようかな」


「別に無理に決めなくてもいいんじゃない?とりあえずうちはレベル上げがしたい」


「うん、くおもそう。じゃあまたひらめいたら入れるわ」



頷いてステータスを閉じる

が、ピタリ止まってステータスの一部を凝視しているようだ


紅凰以外にはステータス画面は見えないので、空間を凝視する変人の完成である



「どしたん?」


「いや、なんかさ・・・幸運の加護ってのがあるんだわ」



ステータスを公開設定にして『幸運の加護』と書かれた部分を指差す

天地もわからないらしく、首をかしげている


が、説明書とウィキをひと通り読んでいる風音は違った



「あぁ、それね。特定の行動をするとなんかの加護がつくらしい」



そう、Infinity onlineでは加護制度、というものを取り入れており

プレイヤーが特定の行動をする、または条件を満たすと加護が発現するようになっている



今回、紅凰には幸運の加護が発現したわけだが・・・

これは、自分より回避が高い敵に、弓で連続ヒットを35回続けることによって発現するようになっている



まぁ、序盤にこの加護を発現するプレイヤーはいないだろうと開発陣では思われていたようだが・・・


開始初日でクリアするプレイヤーがいたのである。ここに

驚異の命中率を誇る、的あてシステム紅凰ちゃんだ


「へぇ・・・まぁ、もらえるものはもらっておくよ」



よくわからないが受け取っておこうということだろう

紅凰には幸運の加護を一日で取得するということのすごさがよくわかっていないらしい


まぁそれは当たり前だろう。本人はひたすらゴブリンという的に矢を当て続けていただけ、という認識なのだから



ともかく、彼女たちは再びゴブリン狩りに向かう・・・と見せかけて

どうやら今度はスライムのわく草原へ向かうらしい


バッチリ紅凰の矢も補充済みである。ゴブリン狩りのお金で全員の装備も新調してある


自分の実力を確かめたいのだろう


それに、草原ではボスも発見されたようだ


このボス情報は掲示板からである

天地が随一確認していた掲示板にボスの情報が挙げられたのだ


その時に衝撃の掲示板も発見したようだが、スルーしていた



その発見者は、ボスの行動などを把握するために単身で挑んだそうだ

勇者すぎる行動である


そこでわかったことは、ボスは女王蜂のモンスターであるということ


そして、手も足も出なかったわけだが・・・その時繰り出した攻撃はただ一つ

配下の蜂による攻撃のみ


そのため、配下の蜂での攻撃しかできない、もしくは配下の蜂をすべて倒すことで女王蜂が何らかのアクションを起こす



まぁ、どちらにしろ紅凰たちはその女王蜂に挑むのである



「てか、初日にボス発見→討伐ってウケるよねー」


「うちらが倒せたらね」


「たおせるっしょ、ちょろいわ」



彼女たちにはすこし緊張という言葉を教えたほうがいいだろうか


なんやかんやで到着した草原

そこではポップするスライムを我さきにと倒すプレイヤーの姿



「うわ、必死ね・・・」



天地が少し引くのも無理はない

実は掲示板にはもう一つ、ゴブリンの情報も挙げられており

強すぎて攻撃もままならないということが分かっていたのである


だからこそ、スライムでレベル上げをして、早くゴブリンの狩場に行きたいのだ


俺TUEEEEEしたいのは誰もが想う気持ちである



「でも、風音たちがどこの誰より強いってことがわかってよかったやん?」


「そーだそーだ!」



紅凰は、なんかムカつくという理由で天地に杖で殴られた後、2人の後をついていく


しばらく歩くと、女王蜂・・・ジャイアントクインビーとのバトルの場所を発見する



「お、わかりやすいね」



紅凰が言うのも当たり前、そこには「ここにボスがいますよ」とでも言いたげに

立派な石柱が建っていたのだ


なるほど、これがボスゲート



「これに触ればいいのかな・・・」



風音がその石柱に手を触れる

すると、石柱が輝きあっという間にその草原から3人の姿は掻き消えた








____


美女発見スレ


____ __ _




446:ああああんこ


お前らよく聞け

なんと、このスレの序盤で話題に上がった美女パーティが・・・ボスに挑戦しに行ってた




447:みーたん


なんだってー!!!




448:闇夜のオオカミさん


なんだってー!!!




449:うどん


なんだってー!!!




500:麗華


なんだってー!!!




501:SOS


なんだってー!!!


え、マジで?あれは強すぎるし無理だろ!?




502:るるこ


はーい、私も見た

始まりの街の最強装備でスライム平原を横断してたからかなり目立ってた!


あれはまさか・・・ゴブリンを倒したHで買ったというのか・・・!!!




503:みーたん


それが・・・




504:うどん


美少女・・・




505:SOS


クオリティ!!!




506:闇夜のオオカミさん


うおおおお!

美しいは正義!頑張ってくれ!!




507:ああああんこ


さて・・・じゃあ俺はその美少女の泊まった宿発見したから

部屋をあさってくるわ・・・




508:麗華


私も・・・連れて行ってください・・・




509:うどん


お前ら落ち着けwwwwwwww





____



____



「・・・ここがボスエリア?」



天地がつぶやく


蜂の巣のような広い広いエリアが眼前に広がる

ところどころ蜜のようなものも垂れている


ボスエリアというのはInfinity onlineにおいてのボスのいる場所のことをあらわす


マップにはボスのいる場所以外のマップは表示されなくなることから

ここがひとつのエリアとして確立しているのではないかという推測が流れた

その結果、ボスがいる場所のことをボスエリアと呼ぶのである


これも、初挑戦者の命名だ



「お尻の重い女王蜂さんがいないよーう」


「ガンガンこいやー、そのケツの針引っこ抜いたるわ」



紅凰と風音は周りに人がいないため言い放題である


ブブブブブブブ・・・



「はぁ・・・来るよ」


「はいな」


「ほいさ」



羽音がどこからともなく聞こえてくる


が、3人は臨戦態勢に入らない。動かないからだ


話すこともできないので、オープニングムービーのようなものなのだろう



すると、パーティーリーダーとして登録した風音の足が勝手に前に進む


ちょうど部屋の中心にたどり着いたとき、風音を囲むように配下と思われる蜂が出現、部屋のさらに奥に女王蜂が出現した



この状態から、ジャイアントクインビーとの戦闘は開始される



ふ、と体が動くようになるとまずまっさきに風音が叫ぶ



「うわわわわわ、うるせええええええ!!」


「『重力過多(グラヴィティ)』」



ここで天地の魔法が発動

ゴブリンを倒し続けた結果手に入ったレアドロップのスクロールだった


魔導ゴブリンを倒すと出現したスクロールは『重力過多』


自分の指定範囲に通常の4倍の重力をかけるものだ


フレンドリーファイヤはしないように設定してあるのを確認、そのあと風音もろともグラヴィティの範囲に指定した



「お、止まった・・・でも、まだうるさい」



どうやら蜂の大きな羽音は音だけではなかったらしい

徐々に高度が下がっている蜂もいるものの、羽を動かしその場に必死にとどまり続ける



「・・・あっ、これくおの出番ないんじゃね?」



今更気がついたようである



「いやいや、こういう時のためにとっておいたスキル枠・・・」



そう言うと、バトル中にもかかわらずステータスを開きスキルセット


紅凰が選んだスキルは 爆散(ばくさん) だった



「矢に『爆散』を付与」



スキルを発動し、天地の魔法の効果時間が終わる前に矢を射る


スキルの影響で紅凰にだけ少し発光しているように見える矢は蜂の集団の中に飛び込む


その瞬間、どれかの蜂に当たったのだろう

矢が爆発し、その爆風で次々と蜂がHPを0にして落ちていく



「えっ、怖い」



蜂の中心でスキルをつかい10匹程を一気に屠っていた風音が驚いて振り返る



その瞬間グラヴィティの効果時間が終了、再び空間を飛び回る


が、今度はひとところにとどまるのは危険だと判断したらしく、大きな部屋を目一杯使って飛び回る



「うえ・・・これを一匹一匹相手になんかできないよ」


「天地、前のやつは?」


「いいけど・・・あれ使用条件がMPを全て使用なわけ。さっきグラヴィティ使ったし・・・使ったあとは自然回復に任せるしかないから基本の魔法しか使えないけどいい?」



ここで範囲攻撃を持つ天地を失うのはきつい、が

風音はもう殲滅してもらう気まんまんだ


今の天地の魔法なら、小さな蜂を殲滅するには十分過ぎる戦力だ


紅凰は少し考えたあと、天地に声をかけながら蜂の方へ走る



「あの魔法は範囲が無限ってわけじゃなかったからとりあえず集めてくる。一番多いところに魔法ブチ込んで!」


「了解」



紅凰は風音を引き連れて蜂を集めにかかった



まず、風音が蜂に突っ込む

そこで『回転切り』をする。これはレベル15になると選択可能になる威力の弱いスキルだった


その為、強力なスキルに必要なタメが存在しないため、素早く攻撃できる


回転切りの硬直時間をステップで打ち消し、回転切り、ステップ

これを繰り返し、移動しながら回転切りを繰り出す


回転切りなどのスキル硬直キャンセルは、このinfinityonlineでは少しタイミングがシビアだができないこともない


紅凰は風音が回転切り、ステップで離れる直前に風音に爆散の矢を放つことによって、回転切りでターゲットを取り損ねた蜂を集める

そのついでに蜂も倒す


このとき、敢えて風音を的にすることによって爆散の爆風のみが蜂に与えられるダメージとなり、HPを大きく削った上でターゲットをとっている




そして、2人は部屋を大きく一周し、部屋の中心に向かう

蜂は何匹か別のところを飛んでいるが、ほとんどの蜂を中心に集めた


あれ、これは紅凰と風音だけで殲滅した方が早いのではないかと思ったあなた

それだと天地の出番がないでしょ



「天地!」



「いくよ・・・『炎の大波』」



そして蜂に向けて火の玉が発射、中心地に到達したとき、炎の衝撃波を発生させた――――――




今回も掲示板投入です

そのうち他の話題の掲示板も出します


ちなみにですが、スキルを使うのにスタミナ的なものは必要ない設定です

その代わりスキル硬直が長めに設定されており、硬直キャンセルもタイミングがシビアなためスキル多様は危険です


紅凰たちは気にしてないですがそういう設定なんです



次回はピンチですよ

でも、そこまでシリアスではないです


次回もお楽しみに.....!!!

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