貴族の門番にはご注意を!?
今回は、かなり長めに書いて見ました。
これを書いているとき、セランが可哀想すぎて、涙が…(ρ_;)
書いてる作者が言うなよ…て言われたらそれまでなんですけど…
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6件!?(◎o◎)
あ、ありがとうございます(≧ε≦)
「ふぅ~、やっと、着いたぁ~」
俺たちは今、ローデン・シオン国の門の前に来ている。
セランは、エルフだとばれないように、フードを羽織っている。
…そんなのしなくていいのに…ついでにリンがこの頃、恐い気がする…
「まぁ、行こう…」
「そうね。ここがどんな場所か…楽しみね鎌夜…フフフ♪」
「…検査に引っかからないように気をつけます。」
門には、やはり門番が立っていて、不審者がいないかと一人一人検査を行っていた。
「次の者。名前と年、あと血を少し調べさせてもらう。」
「少し血を出せばいいのか?」
「あぁ、こういうのは初めてか?珍しいな、若いのに…」
「あぁ、田舎から出てきたからな」
「そうか、いい旅を!!」
「醜いエルフだな!!このバケモノが…!!わたしに近づくな!!」
鎌夜がそちらを向くと、セランのフードが破れて?いた。
「ひっ」
セランは、バケモノと呼ばれたからか、体が震えていた…
「あなた、よっぽど死にたいのね…」
リンは、すでに鎌を準備していた…
俺は、その男の一言で何かがプチッと切れた…
「おい、うちのセランをバケモノ呼ばわりした奴、喧嘩売ってるのか?この国は、旅人や客人にバケモノ呼ばわりするのか。セランが何かしたのか?あぁ?調子乗ってんのか?喋れよ!!二度言わせるなよ!」
俺はその門番に、殺気を向けた。
「ひぃ、お、俺は、貴族の出だぞ。ただで済むと、お、思ってるのか!」
「だからなんだ?お前の口は、付いてるだけか?飾り物か?俺は貴族だからとか、そんなんで容赦しねぇぞ。お前みたいなやつ、この世界から消すことなんて、簡単なんだぞ?」
「れ、鎌夜。もういいよ…わたしなんかの為に…」
「鎌夜、落ち着きなさい。その人あなたの殺気で、泡ふいてるわよ…」
「あと、私なんかなんて言わなくていいの…セランは悪くなんだから…悪いのはコイツよ」
「ちっ、…俺も少しやりすぎた…すまん手加減したんだが…」
俺らが話していると、横からさっき、俺の検査をしていた門番がいた。
「あの、本当に申し訳ございませんでした。さっきの者は、入ったばかりの新米で、貴族だったので、わたしたちも何も言えず…種族は関係ないと言ってあったのですが…申し訳ございません」
「…いや、俺もすまんな…。仲間を悪く言われて頭に血が昇っちまって…」
「いえ…、あの者には、国王陛下に罰を与えてもらうように言っておきます。すみませんでした。お嬢さん」
セランは、俺の後ろで俺の服の裾を掴み、門番の人をチラッと見ながら
「いえ、ありがとうございます」
と返事をした。
「じゃあ、わたしたち通っていいのね?」
「はい、後ほど伺わせていただいてもよろしいですか?」
「あぁ、わかった。あんた名前は?」
「トラス・コールシュと言います。どうぞ、トラスと呼んでください。」
「俺は、レンヤ・ソウジョウだ。よろしくな」
「わたしは、アイリーンよ。リンて呼んでね♪」
「わたしは…、エルフのセランと言います…。」
「あなた達は、何者なんです?あんな殺気初めてです。それも加減したと言っていたので驚きました。それにリンさんは、見たことのない武器を持っていますし。魔力が高くて頭脳派のエルフのセランさんがいて…。」
「あ~、あの武器は鎌と言うんだ。リンの家に伝わる武器で、リンと俺にしか使えないようにしてある。もし、誰かがさわったり使っても、すぐに、壊れてしまうんだ。でも、俺らが触ると元に戻る仕掛けになっている」
嘘では無いぞ。ここにつく前に、全部の武器をそうするように設定したから…
「へぇ、そんな武器があるんですか!?では、かなり強い人たち何ですね~ギルドランクが知りたいですよ…」
「いや、俺らはギルドにまだ入って無いぞ。それに、そこまで、強くはない。」
「え!?そうなんですか!?でも……いえ、これ以上は何も言いません。では、よい旅を」
俺はリンとセランに念話で、話し掛けた。
この門番かなりやるなぁ~と俺は思うが、リンとセランはどう思う?
すると、リンが言ってきた…
わたしもそう思うわ~さっきの喋り方とかは、素じゃない。偽っているようにしか見えないわ。
わ、わたしもです。あの方、あとから来ると言ってらしたので、また来たときには、わたしたちの強さを見て、勧誘に来るかもしれません。
だなぁ~。めんどい奴に捕まったなぁ~
す、すみません。
いや、セランのせいじゃない。俺が、殺気を少ししか抑えなかったからだ。
まぁ、いいじゃない。それよりも、ギルドに行ってお金を稼いで、今夜の宿屋を捜しましょう。
「じゃあ、行くとするか…またな、嘘が上手な門番さん…」
門番は、目を見開いたが、すぐにニヤッと笑った。
俺らは、それからギルドに向かった…
「くっくっくっ…へぇ~、俺の嘘を見破るか…。これは、陛下に報告しとかないとな…」
そして、門番もその場から姿を消した…。
次回は 門番の正体と国王陛下に会う予定です。