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幸福の形

掲載日:2026/03/26

初めまして。

まつおりょーしかと申します。

今回初めて小説を投稿させていただきました。

最近なかなか寝付けず、頭の中でこんな設定の作品があったらおもしろいなという妄想を繰り返したのち

どうせ寝られないのならと自分で書いてみることにしました。

初めて小説を作ったということもあり、読みにくさや、誤字あったらすみません。

ぜひ、最後まで読んでいただいて感想や次回作へ繋がる意見を頂けると幸いです。

実は同時並行でもうひと作品つくっていました。そちらも見ていただけると幸いです。


朝起きると、スマホが「今日のあなたは平均よりやや幸福です」と通知してきた。

理由は簡単で、昨夜は推奨睡眠時間にぴったり収まっていたし、SNSでの「いいね」も規定値を上回っていたからだ。僕は少しだけ安心した。少しだけ、というのがポイントだ。

安心しすぎると、次の通知で「怠惰の傾向あり」と評価される可能性がある。



通勤電車では、みんな同じ顔をしている。正確に言えば「同じ顔に見えるよう最適化された表情」だ。

無表情では印象が悪い。笑いすぎても不自然。だから、口角を2.3ミリだけ上げるのが推奨されている。

僕もそれに従う。理由は簡単で評価スコアが下がると、昼休みに入れる店のランクが落ちるからだ。



会社では、上司が「自由な発想を歓迎する」と言った。その直後に「ただしガイドラインの範囲内で」と続けた。僕はメモを取るふりをしながら、思った。自由って、ずいぶんと狭いんだな。

でも、その考えはすぐに消した。脳波を読み取られて「非協調的」と判定されると面倒だ。



昼休み、同僚が言った。

「最近ちょっと疲れててさ」

すると周囲の空気が一瞬で変わる。誰もその言葉に触れない。疲れている、なんて言葉は「自己管理能力の低さ」を示すからだ。代わりに別の同僚が笑顔で言う。

「でも君、昨日のパフォーマンス良かったよね」

それは優しさではなく、矯正だった。



帰り道、広告が流れる。

「あなたらしく生きよう」

僕は思わず笑ってしまった。あなたらしさは、すでに分析され、定義され、販売されているのに。



夜、スマホがまた通知する。

「本日の総合評価:良好 改善点:思考のばらつきがやや見られます」

僕は深く息を吐いて、目を閉じた。そして、何も考えないようにした。考えないことが、いちばん安全だからだ。その瞬間、評価が更新される。

「素晴らしい安定性です」

僕は少しだけ嬉しくなった。少しだけ、というのがポイントだ。


~END~

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この作品は徐々にAIに支配されていくとこういう未来もあり得るのかなと思って作成しました。

僕自身、映画マトリックスシリーズで展開されるAIや仮想現実といったテーマが大好きで、それに近いものを別の形で表現してみました。

是非コメントで感想等いただけると、少しだけ嬉しいです。

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