表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/202

アタシの、本当の、気持ち(33)

 「圭子さんは、当時の社長の娘。


  すぐに社内でも噂になったわ。


  仕事の成功がありながら、

  精神的に追い詰められていった俊作さんにとって、


  圭子さんの存在は大きかったんでしょうけど。



  お父さん、あれで頑固だからね。


  しばらく、俊作さんとは絶交状態だったわ。」


 「そんなことが・・・」リコさんはそう言って、口をつぐむ。


 「でもね、お父さんはよく言っていたのよ。


  『オレもあいつも、


   家族のために、と思ってしたことなのに、


   真逆の方向に行っちまった。



   お金なんて、生活できる程度に持っていればいいんだ。


   財産なんて、墓まで持っていけるわけではないのに。』


  アンタが生まれたのと同じ頃、冴子さんも生まれたと聞いたけど、


  『アイツはただでさえ人生を複雑にしているのに、

   ますます面倒にしちまった。』


  って、嘆いていた。」


 そして、母さんは一言言った。


 「そして、俊作さんと圭子さんは、あの会社を退職したのよ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ