表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/202

アタシの、本当の、気持ち(31)

 「でも、当時の社長は、よく社員を見ている人でね、

  お父さんがアイディアを提供していると知って、

  表彰しようとしたのよ。


  それが結果として、いけなかった。」


 「なんで? いいことじゃない? 」


 「経営者っていうのは、利益の追求をどこまでもしたがるもの。


  お父さんと俊作さんの給与を引き上げる代わりにノルマを課して、


  どんどんアイディアを実現させようとしたのよ。」


 「お父さんの性格じゃ、とても続けるのは無理っぽいわね。」


 「案の定、お父さんの方がすぐに音を上げた。


  毎日、テキトーに仕事をするようになったわ。


  だけど、俊作さんは期待に応えようとした。


  その頃は、俊作さんと律子さん、私とお父さんが結婚し、


  律子さんと私は家庭に入っちゃったけど、


  俊作さんの方は連日残業、


  いつ休んでいるのかわからない生活をしていたわ。」


 「オヤジの方は? 」


 「定時にあがるのは当たり前。


  『今日は、スポーツ少年団の指導がある』


  って、毎日練習があるわけじゃないのに、

  定時であがる理由にしていたわ。


  会議がある日もその調子。


  営業の他に、教育の仕事もあるのに、


  後輩に任せて帰っちゃう。」


  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ