表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/202

アタシの、本当の、気持ち(7)

 あまり大きくないダンボール箱1つ、持ってきた。


 「アニメのDVDとか、服とか以外のものが入っているわ。


  あまり物欲のない人だったから。」


 箱を開けて、黒い丸い筒を見つける。


 卒業証書か何か、賞状を入れるような筒だ。


 中身を出してみる。



 『筑波大学 理工学群』



 なんだよこれ。


 オヤジの名が書いてある。


 間違いなく、卒業証書だ。




 オヤジ、とんでもねえ学歴じゃねえか。


 いつも、「オレは高卒だ。」って言っていたじゃないか。


 いつも私に、「頑張りすぎんなよ。

        学歴は気にすんな。」って言っていたはず。


 母さんに、「オヤジ、高卒じゃなかったのかよ。」


 母さんは、「アンタにプレッシャーかけたくなくて、

       わざとそう言っていたの。

       私にも、『本当のことは、言うな。』って口止めしていた。」



 なんて野郎だよ。



 家族なのに、知らないことって、

 ひょっとしたら、案外たくさんあるのかもな。



 もうひとつ、奇妙なものがあったんだ。


 『3年日記』


 オヤジが日記をつけてたなんて、知らなかった。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ