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アタシの、本当の、気持ち(2)
「それが、『大どんでん返し』の正体? 」
そう言って、リコさんしばらく絶句。
でも、そのうち、お腹を抱えて笑い出した。
「よくわかった。
ただ、誤解を与えないように、
シュウと陽子には、事情を話しておく必要があるな。」
「さすが、アンタは頭がいいわ。
それじゃ、月曜になったら、
私はシュウさんにと話をするわ。
アンタは、それまでに陽子さんに事情を話しておいて。」
「分かった。
オヤジのヤツ、そうそう思い通りにはさせん。」
リコさん、元気がでてきたようだ。
ただ、気がかりなことがある。
リコさんのお父さん、リコさんの言うように、
打算でリコさんのお母さんを捨てて、
冴子さんのお母さんの元へ行ってしまったのだろうか。
そして、これも打算で、
自分の後継者をつくるために、
リコさんを自分の手元に置いたのか。
本当に、そういう冷たい、打算的な人物なのか。
これから、この親子の様子を見ていきたいと、私は思う。




